【後悔しないために】住み替えローンの5大デメリットと回避策を専門家が徹底解説!

今の家が手狭になり、「もっと広い家に住み替えたい」と考えたとき、多くの方が直面するのが住宅ローンの問題です。特に、まだ今の家のローンが残っている場合、「住み替えローン」は魅力的な選択肢に見えるかもしれません。

しかし、その手軽さの裏には、金利の高さや借入額の増大といった、見過ごせないデメリットが潜んでいます。「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、利用前にリスクを正確に理解することが不可欠です。

この記事では、金融と不動産のプロの視点から、住み替えローンの5つの大きなデメリットを解説します。さらに、そのデメリットをどう回避し、賢く住み替えを成功させるか、具体的な対策まで踏み込んでお伝えします。

最後まで読めば、あなたは住み替えローンを「使うべきか、使わないべきか」を自信を持って判断できるようになるでしょう。

目次

まずは結論!住み替えローンとは?仕組みと知っておくべきリスクの全体像

住み替えローンは、住宅ローンが残っている家から新しい家へ住み替える際に利用できる金融商品です。しかし、その仕組みを正しく理解しないまま利用すると、将来の家計を圧迫しかねません。まずは、基本的な仕組みと最大のリスクについて解説します。

1. 住み替えローンは「今の家のローン残債+新居の購入費用」をまとめるローン

住み替えローンとは、現在の住宅ローンの残債と、新しく購入する家の費用を一つにまとめて借り入れできるローンのことです。通常、家を売却したお金でローンを完済する必要がありますが、売却してもローンが残ってしまう「ローン割れ」の状態でも、住み替えが可能になります。

つまり自己資金がなくても、売却損を新しい住宅ローンに上乗せして借り入れできる、便利な仕組みです。

2. 住み替えローンの仕組み

住み替えローンの流れは、以下のようになります。

①新居の購入と旧居の売却を同時に進める 

 ②金融機関が旧居のローン残債と新居の購入費用の合計額を融資 

 ③融資実行と同時に旧居のローンを完済し、新居の代金を支払う  

④新旧まとまったローンの返済がスタート

ポイントは、旧居の売却代金は、新しいローンの借入額から差し引かれるのではなく、旧居のローン完済に充てられるという点です。

3. 最大のリスクは「総借入額」が大きくなること

住み替えローンで最も注意すべきリスクは、「総借入額」が想定以上に膨らむ可能性があることです。「ローン残債+新居の購入費用」から「旧居の売却価格」を差し引いた額が、最終的な借入額の目安となります。

しかし、旧居が想定より安くしか売れなかった場合、借入額はさらに増加します。この「借りすぎ」が、後の高い金利や厳しい返済につながるのです。

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【本題】絶対に知るべき!住み替えローンの5つの深刻なデメリット

住み替えローンは便利な反面、一般的な住宅ローンにはない特有のデメリットが存在します。これらのリスクを十分に理解しないまま契約を進めると、将来、大きな負担になりかねません。ここでは、特に注意すべき5つのデメリットを詳しく解説します。

1. 金利が一般的な住宅ローンより高めに設定されている

住み替えローンは、通常の住宅ローンと比較して金利が高めに設定されがちです。金融機関にとって、ローン残債を上乗せして融資する住み替えローンは貸し倒れリスクが高いため、そのリスク分が金利に上乗せされます。

わずか0.5%の金利差でも、借入額が大きく返済期間が長いため、総返済額では数百万円もの差になることも珍しくありません。目先の便利さだけでなく、長期的な金利負担まで考える必要があります。

2. 借入額が大きくなり、総返済額が膨らんでしまう(オーバーローン)

家の売却価格がローン残債を下回る「ローン割れ」の状態で住み替えローンを組むと、新居の価値以上のローンを組む「オーバーローン」の状態になります。これは危険な状態です。

例えば、家の価値が3,000万円なのに、ローンが3,500万円残っている状態です。将来、万が一その家を売却せざるを得なくなった場合、売っても500万円の借金が残る可能性があります。資産価値と借入額のバランスが崩れやすい点が、このローンの注意点です。

3. 審査基準が厳しく、誰でも利用できるわけではない

住み替えローンは通常の住宅ローンよりも借入額が大きくなるため、金融機関の審査基準も厳しく設定されています。年収や勤続年数、他の借入状況などが厳しくチェックされます。

特に、返済負担率(年収に占める年間返済額の割合)が重視されます。一般的な住宅ローンであれば審査に通る人でも、住み替えローンでは承認が下りないケースは少なくありません。

4. 物件の担保評価額が希望の融資額に届かないケースがある

金融機関は、融資の際に購入する物件の価値を評価(担保評価)します。住み替えローンでは、この担保評価額が、希望する融資額に届かないという事態が起こりがちです。

なぜなら、前述の通りオーバーローンの状態では「物件の価値<借入希望額」となるためです。担保評価が低いと判断されると、融資額が減額されたり、最悪の場合は融資自体を断られたりすることもあります。

5. 取り扱っている金融機関が少ない

全ての金融機関が住み替えローンを取り扱っているわけではありません。リスクが高い商品であるため、メガバンクや一部の地方銀行、ネット銀行など、取り扱い機関は限られています。

そのため、金利やサービス内容を幅広く比較検討するというより、限られた選択肢から選ばざるを得なくなります。これが結果的に不利な条件での契約につながる可能性もあります。

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住み替えローンで「オーバーローン」になった場合の返済額

デメリットを読んで、「実際にどれくらい負担が増えるのか」と疑問に思った方も多いでしょう。ここでは具体的なケースを想定し、通常の住宅ローンと住み替えローンで、月々の返済額や総支払額がどれだけ変わるのかをシミュレーションします。

1. ケーススタディ:40代夫婦、ローン残債1000万円で4000万円の家に住み替える場合

以下の条件でシミュレーションします。

  • 旧居のローン残債:1,000万円
  • 旧居の売却価格:800万円(200万円のローン割れ)
  • 新居の購入価格:4,000万円
  • 借入額:200万円+4,000万円=4,200万円
  • 金利:通常の住宅ローン1.5%、住み替えローン2.0%と仮定
  • 返済期間:35年

2. 一般的な住宅ローンと住み替えローンの月々の返済額比較

同じ4,200万円を借り入れた場合でも、金利の違いで月々の返済額は大きく変わります。

  • 通常の住宅ローン(金利1.5%):月々 約128,000円
  • 住み替えローン(金利2.0%):月々 約138,000円

月々の差額は約1万円ですが、これが35年間続くと考えると決して小さな金額ではありません。

3. 35年間で支払う利息の総額はこれだけ違う!

最も注目すべきは、支払う利息の総額です。

  • 通常の住宅ローン(金利1.5%):総支払額 約5,376万円(利息 約1,176万円)
  • 住み替えローン(金利2.0%):総支払額 約5,796万円(利息 約1,596万円)

金利が0.5%違うだけで、最終的に支払う利息の総額は約420万円も多くなります。この数字の重みを理解することが、賢い判断への第一歩です。

リアルな数字を見て不安になった方へ。お客様の状況に合わせた最適なプランをご提案します。

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デメリットだけじゃない!住み替えローンの3つのメリット

ここまで住み替えローンのデメリットを強調してきましたが、もちろんメリットもあります。特定の状況下では、デメリットを上回る恩恵を受けられることもあります。ここでは、住み替えローンの主な3つのメリットについて解説します。

1. 自己資金が少なくても住み替えを実現できる

最大のメリットは、手元の自己資金がゼロ、あるいは少なくても住み替えが可能になる点です。家の売却でローンが残ってしまっても、その残債を次のローンに組み込めるため、売却損を現金で補填する必要がありません。

「貯金はないけれど、すぐにでも住み替えたい」という切実なニーズに応えられるのは、住み替えローンならではの強みです。

2. 「売却」と「購入」のタイミングを合わせやすい

住み替えでは、今の家の売却と新しい家の購入のタイミングを合わせるのが難しい課題です。住み替えローンを利用すれば、売却と購入の決済を同日に行う「同時決済」が可能になり、仮住まいの必要がなくなります。

仮住まいにかかる費用や引っ越しの手間を省けるため、スムーズで効率的な住み替えが実現できます。これは精神的にも、経済的にも大きなメリットです。

3. 抵当権抹消と設定の手続きが一度で済む

通常、家を売却する際はローンを完済し、金融機関が設定した「抵当権」を抹消する手続きが必要です。そして新しい家を購入する際には、新たに抵当権を設定します。住み替えローンでは、これらの複雑な手続きを一つの金融機関で、一度に行うことができます。

司法書士への依頼などもスムーズに進むため、手続きの手間や時間を大幅に削減できる点もメリットの一つです。

メリット・デメリットを理解した上で、最適な選択をサポートします。

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デメリットを回避!住み替えローンを成功させる5つの対策と戦略

住み替えローンのデメリットを理解した上で、それでも利用を検討したい方もいるでしょう。しかし、対策を講じればリスクは軽減でき、より有利な条件でローンを組むことも可能です。ここでは、住み替えを成功に導くための5つの戦略を紹介します。

1.【最重要】今の家を少しでも高く売る努力をする

住み替えローン最大のリスクである「借入額の増大」を防ぐ最も効果的な方法は、今の家をできるだけ高く売却することです。売却価格が100万円上がれば、ローン借入額を100万円圧縮できます。

信頼できる不動産会社を選び、適切な価格設定と販売戦略を練ることが重要です。複数の会社に査定を依頼し、その根拠をしっかり比較検討しましょう。

2. 仲介手数料を削減して、手元に残るお金を増やす

家の売却時には、不動産会社に仲介手数料を支払う必要があります。この手数料を抑えられれば、その分を手元資金として、ローン残債の返済に充てられます。

例えば、イエツグのような仲介手数料が定額制の会社を利用すれば、一般的な不動産会社に比べて数十万円単位で諸費用を削減できる可能性があります。これも借入額を減らすための有効な手段です。

3.「売却先行」で進め、借入額を確定させてから新居を探す

住み替えには「売却先行」と「購入先行」の2つの進め方があります。資金計画の安全性を重視するなら、「売却先行」が断然おすすめです。先に今の家を売却することで、売却価格が確定し、手元資金とローン借入額を正確に把握した上で、無理のない範囲で新居を探せます。

これにより、「思ったより家が安くしか売れず、借入額が増えてしまった」という事態を避けられます。

4. 頭金を準備し、借入額をできるだけ圧縮する

もし可能であれば、少しでも頭金(自己資金)を準備することで、借入額全体を減らせます。借入額が減れば、月々の返済額や総支払利息を抑えられるだけでなく、金融機関の審査で有利に働く可能性もあります。

親からの資金援助(贈与税の非課税枠の活用)なども含め、あらゆる可能性を検討してみましょう。

5. 複数の金融機関に事前相談し、金利や条件を比較する

取り扱い金融機関が少ないとはいえ、選択肢が全くないわけではありません。手間を惜しまず複数の金融機関に事前相談(仮審査)を申し込み、金利や手数料、保証内容といった条件をしっかり比較検討しましょう。

不動産会社によっては、提携している金融機関で有利な金利を提示してもらえることもあります。担当者と相談しながら、最も条件の良い金融機関を見つけることが重要です。

実際にイエツグを利用して、お得に住み替えを成功させたお客様の声をご覧ください。

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他の選択肢は?「つなぎ融資」「ダブルローン」との違いを比較

住み替えローンのリスクが高いと感じた場合、他の方法を検討することも大切です。住み替えの際に利用できるローンには、「つなぎ融資」や「ダブルローン」といった選択肢もあります。それぞれの特徴を理解し、ご自身の状況に最も合った方法を選びましょう。

1. つなぎ融資:売却代金が入るまでの「短期的な」ローン

つなぎ融資とは、新居の購入代金を支払うタイミングで、まだ旧居の売却代金が手元にない場合に、その期間をつなぐ短期ローンです。

旧居の売却が決まり、売却代金が入れば完済することが前提です。金利は高めですが、借入期間が短いため利息負担は限定的です。ただし、もし家が売れなければ大きなリスクを負うことになります。

2. ダブルローン:一時的に2つの住宅ローンを組む方法

ダブルローンとは、現在の住宅ローンを返済しながら、新たに新居のための住宅ローンを組む方法です。つまり、一時的に2つのローンを同時に返済していくことになります。

資金的にかなり余裕があり、返済能力が高いと判断されなければ利用は難しいですが、旧居を賃貸に出すなど、柔軟な選択肢を残せるメリットがあります。

3. あなたに合うのはどれ?3つのローンの違い

住み替えローンつなぎ融資ダブルローン
特徴ローンを一本化短期のつなぎ資金ローンを2本組む
メリット自己資金が少なくてもOK購入を先に進められるじっくり売却できる
デメリット高金利・審査が厳しい売れないとリスク大返済負担が重い
向いている人ローン割れする人売却の見込みがある人資金に余裕がある人

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住み替えローンに関するよくある質問

ここでは、住み替えローンを検討しているお客様からよくいただく質問について、Q&A形式でお答えします。多くの方が抱える疑問を解消し、不安なく次のステップへ進みましょう。

Q1. 審査にはどのくらいの期間がかかりますか?

A. 一般的に、事前審査(仮審査)には3日~1週間程度、本審査には1~2週間程度の時間がかかります。ただし、これは目安であり、金融機関や個人の状況によって異なります。旧居の売却査定書など、追加の書類が必要になることも多く、通常の住宅ローンより時間がかかりがちです。スケジュールには余裕を持って申し込みましょう。

Q2. 諸費用もローンに含めることはできますか?

A. 金融機関によりますが、仲介手数料や登記費用といった諸費用もローンに含められるプランを用意している場合があります。ただし、諸費用まで含めると、さらに借入額が大きくなり、審査が厳しくなる、金利が高くなるといったデメリットもあります。できる限り諸費用は自己資金で用意するのが理想です。

Q3. 転職したばかりでも利用できますか?

A. 簡単ではありません。住み替えローンに限らず、住宅ローンの審査では勤続年数が重視される傾向にあり、一般的に「勤続3年以上」が望ましいとされています。転職後間もない場合は、収入の安定性が低いと判断され、審査に通らない可能性が高いです。まずは新しい職場で実績を積むことが先決です。

その他の疑問は、こちらで解決できるかもしれません。

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まとめ:住み替えローンのデメリットを正しく理解し、計画的な住み替えを成功させよう

この記事では、住み替えローンの5つのデメリットと、そのリスクを回避するための具体的な対策について詳しく解説しました。

住み替えローンは、自己資金が少ない状況でも住み替えを実現できる便利な手段ですが、その裏には高金利やオーバーローンといった大きなリスクが伴います。メリットとデメリットを天秤にかけ、ご自身の経済状況やライフプランに本当に合っているのか、冷静に判断することが何よりも重要です。

そして、リスクを軽減するためには「今の家を少しでも高く売る」「仲介手数料などの諸費用を抑える」といった地道な努力が不可欠です。信頼できる不動産パートナーを見つけ、万全の資金計画を立てることで、後悔のない理想の住み替えを実現してください。

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