みなさんはフロアコーティングしていますか?
言葉の意味は読んで字のごとくですが、フロアコーティングを施工している方は少ないと思います。
ワックスがけとは違った魅力、メリットがあるフロアコーティング。
正しく理解して施工する事で、入居後の生活が快適になる素晴らしいものです。
ぜひともこれを機に検討されてみてはいかがでしょうか?
目次
本記事の対象は不動産の購入を予定されている方に向けて書いています。
不動産の購入で絶対に失敗したくない人はぜひ最後までご覧ください。
- フロアコーティングとは
- メリット、デメリット
- フロアコーティングの種類
- フロアコーティングの施工方法
- フロアコーティングできない場合
- 業者選びに注意
これらについて解説していきますので、
ぜひ最後までご覧ください。
マイホーム購入で注意すべき資金計画についてはこちらの記事で解説しております。
フロアコーティングとは
フロアコーティングとは読んで字のごとく、フロアをコーティングすること、つまり床の表面を膜で覆う施工の1つです。
フロアコーティングを施工する理由
家具の移動による傷や家具の圧力や物の落下による凹み、湿気による腐食、日焼けによる変色。
このような生活する上で避けることのできないフローリングの傷み防止のために施工します。
傷、腐食、変色は定期的にワックス掛けをすることで防止することができます。
しかし、ワックスでは硬度不足のため、床の凹みに対しての防止はほとんど期待できません。
入居後に家具がある状態で再度移動させてワックスがけをする煩わしさもあります。
こうしたワックスと違い、メリットが非常に大きいのもフロアコーティングの魅力です。
フロアコーティングのメリット
費用を支払ってフロアコーティングを施工してもらうメリットにはどんなものがあるのでしょうか。
特に新築時に施工することが大切なのかを1つずつ解説していきます。
きれいな状態が保てる
床をコーティング剤で保護してあげれば、傷や凹み、変色から床材を守ることができます。
床材の風合いを保ち、経年劣化を抑えることができるので、モデルルームのようにきれいな状態のまま何年も維持することが可能です。
家具がないので施工がしやすい
ワックスがけを半年に一度実施する時に、家具の移動などはとても大変で時間もかかります。
フロアコーティングを一度施工してしまえば、長期間そのままの状態が維持できるため、作業の度に頻繁に家具などを移動させる必要もありません。
部屋が明るく見える
フロアコーティングを施工することで、床材に光が反射して部屋が明るく見える効果も期待できます。
入居前に施工すれば、生活に影響しない
新築入居前に施工を依頼しておけば、コーティング剤が乾燥する間に家に入れなくなるなんて事もありません。
ワックスだと施工している時や、乾燥するまで部屋に入れなくなる期間が入居後に何度も発生する恐れがあります。
下処理である、ワックス剥離・傷の修復が不要
新築時にフロアコーティングをする選択をしていれば、塗ってあるワックスの剥離作業や、既存の傷の修復作業なども必要なくなります。
入居前しか受け付けない業者もあるので選択の幅が広がる
業者によっては入居前にしか施工できないという業者もあります。
費用やコーティングの種類など、幅広い選択肢がある中から選ぶ事ができるので、入居前の施工が重要です。
費用が住宅ローンに組み込める
優れたフロアコーティングですが、決して安いものではありません。
購入時に住宅ローンに組み込む事ができるため、費用負担を減らすことができます。
ワックスのようにその都度かけている場合はその度に費用がかかるので、長期的にみてコストパフォーマンスにも優れています。
フロアコーティングのデメリット
もちろん利点ばかりではなく、デメリットもあります。
人によっては施工するかどうかを判断するための重要なポイントとなることもありますので、必ずメリットと共に理解して検討していきましょう。
一度施工をすると剥がすのが困難
コーティング剤は一度施工すると、容易に剥離することは困難です。
しかし逆に考えると、施工してしまえば簡単には剝がれないと言い換える事もできます。
後で簡単には剥がせないという事を理解した上で施工してもらいましょう。
新築コストが高くなる
フロアコーティングの種類や施工面積によっても異なりますが、フロアコーティングには平均で20万円以上の費用負担が必要です。
もちろん施工する事で今後かかるコストや、手間などを考えて適切な値段のものを選ぶようにしましょう。
フロアコーティングの種類
フロアコーティングの種類は全部で大きくわけて4つあります。
- ウレタンフロアコーティング
- シリコンフロアコーティング
- ガラスフロアコーティング
- UVフロアコーティング
各フロアコーティングの種類を艶感・機能・耐用年数・施工期間・価格に絞り、1つずつ確認していきます。
機能面で出てくる3HとはJISで定めている硬度の規格で硬さなどを表し、鉛筆などに使用されています。
①ウレタンフロアコーティング
艶感 | 微光沢 |
機能 | 硬度1~3H、水性、ペット不向き、弱耐熱 |
耐用年数 | 3年 |
施工期間 | 2~3日 |
価格 | 2000円/㎡ |
ウレタンフロアコーティングは、
ワックスの延長線上のようなもので、
ペットの尿などがついたまま放置すると、
変色したりコーティング効果がなくなることもあります。
熱にも弱く、溶けたり変色したりするため、石油ストーブやガスファンヒーターの使用にも不向きです。
もっとも、床暖房程度の設定温度であれば、人肌程度の温度なので溶けずに使用することができます。
お値段は、2LDKのマンションで60m2であれば、12万円程度です。
②シリコンフロアコーティング
艶感 | 超光沢 |
機能 | 硬度4~6H |
耐用年数 | 20年 |
施工期間 | 夏:1日 冬:2~3日 |
価格 | 3000円/㎡ |
光沢が強いと言われていますが、コーティング剤に使用されているシリコンの種類によって異なりますので一概には言えません。
またシリコンの一番の特徴は滑り止め効果が高く、お子様やペットなどがいる家庭にはオススメのコーティングとなります。
業者の選定時の注意点にもなりますが、業者によって自社が使用しているコーティング剤が滑り止め効果が高く、一番ペット向きと謳っている事が多いです。
例えば、ガラスコーティングを主にしている会社は
「ガラスコーティングが滑り止め効果が高いですよ」
UVコーティングを主にしている業者は
「UVコーティングが最も滑り止め効果がありますよ」と宣伝していたりします。
業者選びをしているとペット向きのコーティングは何が一番向いているのか分からなくなります。
一般的にガラスコーティングは他のフロアコーティングに比べて滑りやすいです。
ガラスフロアコーティングされている上で生活をしている犬や猫は人間で例えると、アイススケートの上で生活をしているようなものです。
他のフロアコーティングと比較した時に、シリコンフロアコーティングが一番滑り止め効果が高いです。
その点を踏まえてシンプルに考えていくと、シリコンコーティングが一番ペット向きとなります。
外気温が高ければ早く乾くので、施工期間も短くなります。
お値段は同じく2LDKのマンションで60m2であれば、18万円程度となります。
③ガラスフロアコーティング
艶感 | 無光沢 |
機能 | 硬度9H |
耐用年数 | 20年以上 |
施工期間 | 夏:1日 冬:2~3日 |
価格 | 4000円/㎡ |
フロアコーティングなしの床よりは滑りにくいですが、ガラスコーティングは他のコーティングに比べて滑りやすいです。
ただ、硬度がもっとも高いため、ペットや家具などによるフローリングへのダメージは最も低くなります。
ペットを飼っていない家庭であれば、コストパフォーマンスにも優れておりオススメのコーティングとなります。
施工期間はシリコンフロアコーティングと同様に、夏場で1日、冬場で2〜3日掛かります。
価格は2LDKのマンションで60m2であれば、24万円程度となります。
④UVフロアコーティング
艶感 | 極光沢 |
機能 | 硬度5H |
耐用年数 | 30年以上 |
施工期間 | 1日 |
価格 | 5000円/㎡ |
他のコーティングと違い自然乾燥ではなく、紫外線照射により乾かすので、施工当日に日帰り旅行をして、帰宅時にフロアの上を歩いたり、物を置く事ができます。
ガラスコーティングよりも硬度は劣りますが、膜の厚みが約40ミクロンと最も厚いため、傷に対して強く耐久度も高い種類です。
コストを気にしないのであれば、耐用年数や機能面で最もオススメのコーティングになります。
価格は2LDKのマンションで60m2であれば、30万円程度となります。
フロアコーティングの施工方法
当日はどのような流れで施工していくのかを確認していきます。
事前確認
施工箇所の傷や凹みなどをチェックしていきます。
状態によっては傷の補修などが困難なため、フロアコーティングができないという判断をされることや、張り替えをおすすめされることがあります。
養生
コーティング剤や剥離剤などの薬品を使用するため、壁やドアなどに付着しないように、必要な部分にマスキングテープなどで養生を施します。
また家具などの荷物があれば、必要に応じて移動させていきます。
大規模な移動となれば、別料金となる業者もあります。
剥離
ワックスがけがされている床は、ポリッシャーという床を傷つけない特別な機械と、剥離剤を使用して古いワックスを剥がしていきます。
清掃
中古に限らず新築でも、バキュームという機械を使ってゴミやホコリをできる限り取り除きます。
汚れが残っている状態だと、コーティング剤がうまく密着しません。
さらにゴミの上からコーティングしてしまうと、押し花のように中に埋め込まれてしまいます。
見栄えが悪くなり、掃除をしても取れなくなってしまうので、こういった細かな点も含めて、中古の時よりゴミやホコリが少ない新築時にフロアコーティングをすることが一番良いと言えます。
補修
コーティングをする前に、フローリングの傷や凹みをフローリングの色味に合わせて、樹脂を流し込み凹凸を無くします。
あまりに酷い凹みや傷だと、その時点で施工できなくなります。
下地塗布(したじとふ)
フローリングとコーティング剤の密着度を上げる、プライマーという下地剤を塗ります。
コーティング
下地を2時間程乾燥させた後、コーティング剤を均一な厚みになるように塗っていきます。
UVフロアコーティングの場合は1時間ほど乾燥を待ってから、紫外線照射機を使ってコーティング剤を硬化させます。
最終確認
養生を剥がし、ホコリやコーティングにムラがないかなどをチェックしていきます。
綺麗なコーティングを何年も維持していくためには、日常のお手入れや適切な使用方法が重要ですので、担当業者へお手入れ、使用上の注意をよく確認する事が大切です。
フロアコーティングができない場合
フロアコーティングできないフローリングはほとんどありませんが、稀に施工できないフローリングも存在します。
床材の種類によっては液剤が浸透しないため、コーティングできないものです。
代表的なのが石材や無垢などですが、特に無垢は素材そのものの材質を大切にする床材ですのでコーティングの必要性がないとも言えます。
業者選びには注意
実際に業者選びの際に失敗することもあります。
引っ越しのように、フロアコーティングでも一括で見積もりを取ると、一番安い業者が出てくるかと思います。
しかし、業者によっては利益を出すために液剤を2倍に薄めて施工する業者も。。。
高額なサービスですので1社のみならず、ご自身で相見積もりを出す、口コミをチェックするなど対策をおこなう事が大切です。
まとめ
今回はフロアコーティングの種類やメリットデメリット、施工方法や、後悔事例からの注意点を紹介してきました。
フロアコーティングには、ウレタン・シリコン・ガラス・UVの4種類がある
フロアコーティングの施工方法は、
事前確認→養生→剥離→清掃→補修→下地塗布→コーティング→最終確認の工程で行われる
石目や無垢はフロアコーティングできない
ワックスに比べて、耐久性が高くコストパフォーマンスに優れいる一方で、一度施工してしまうと簡単に剥離できないため、コーティングの種類、業者選びがとても重要です。
「初めての事で、専門的な知識もないけど失敗したくないな…」
といった方でも安心してください。
弊社イエツグでもフロアコーティングのご相談を承っておりますので、検討されている方はお気軽にご連絡ください。