住宅ローン控除が13年間に延長中!節税効果の違いをシミュレーションしてみた

消費税10%の増税に伴い、所定の条件を満たすと住宅ローン控除の利用期間が最長10年間から13年間に延長される支援策が始まりました。

住宅ローン控除の期間が延長されることで、増税によって増えた住宅購入の負担がどれだけ緩和されるのでしょうか?

そこで本記事では、期間延長中の住宅ローン控除について以下の3点を中心に解説していきます。

この記事でわかること
  • 住宅ローン控除が13年に延長されるとどれだけの節税効果があるの?
  • 住宅ローン控除の期間が13年になる条件や対象は?
  • どれだけ節税効果が違うのかシミュレーションして比較
増税による負担の増加を抑えて住宅を購入したい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね!

速報

2020年10月27日の日経で控除期間延長措置が「2年」延長する見通しだと報じられました!

住宅ローン控除「特例」2年延長が決定か?「2022年末までの入居」が対象で調整

 
イエツグくん
住宅ローン控除の延長は、消費税増税に対する支援策だから期間限定のものなんだ。
どれだけ節税効果が違うのか、いつまでに引き渡しを受ければいいのか要チェックだよ!!

【動画目次】
00:00 はじめに
01:59 住宅ローン控除期間延長の適用条件
03:56 コロナによる適用要件緩和の内容
06:07 2021年の税制改正案の内容
08:50 まとめ
執筆者 丹拓也
執筆者 丹拓也株式会社イエツグ代表取締役
不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
保有資格:宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士

住宅ローン控除とは?基本的な制度の仕組みについて解説

住宅ローンの改正点を知るためには、住宅ローンの基本的な仕組みを理解する必要があります。

住宅ローン控除とは?

住宅ローン控除とは、住宅ローンを組んで居住用の物件を購入した場合や、増改築した場合などに、所得税や住民税が減額される制度のこと。簡単にいえば、住宅ローンを組んでマイホームを買うと、所得税や住民税のうちの一定分が控除され現金還付を受けることができるのです。

住宅ローン控除を利用するには、以下の要件を満たさなければなりません。

● 住宅ローンの借入期間が10年以上であること
● 床面積が50㎡以上であること

住宅ローン控除では、年末時点における借入残高の1%分が最大で10年間にわたって、所得税から控除されます。控除額の上限は以下の通りです。

● 一般住宅:年間最大40万円(10年間で400万円)
● 認定住宅:年間最大50万円(10年間で500万円)

所得税の額が控除額よりも少なかった場合は、住民税から控除されます。例えば、住宅ローン控除の額が30万円で所得税の金額が20万円だった場合、残りの10万円が次年度の住民税から差し引かれる仕組みです。

ただし住民税から控除できる金額は、前年課税所得の7%まで(上限13.65万)ですので、注意しましょう。

住宅ローン控除を利用するには確定申告が必要

住宅ローン控除を利用するためには、税務署で確定申告する必要があります。

申請期間は住宅を取得した翌年の2月中旬~3月中旬で、期間中に所定の書類を提出しなければなりません。

原則として住宅購入初年度は確定申告が必要ですが、会社員や公務員の方は、2年目以降は年末調整で申請できます。

イエツグくん
住宅ローン控除の基礎知識についてはここまで。
ここからは、控除期間が13年間に延長になるための条件を解説していくよ!

住宅ローン控除が13年になる条件や対象は?中古物件でも適用される?

住宅ローン控除の年数が13年に延長されるのは、以下の要件を満たした場合です。

● 消費税率が10%を超える住宅を購入した場合
2019年10月〜2020年12月31日に入居した場合に適用

上記の要件を満たすのであれば、中古の住宅も対象となります。

※コロナウィルスの影響により、入居期限が延長されています。詳しくは以下の記事をご参照ください。

コロナで入居が延期になっても住宅ローン控除の期間は延長される?入居要件の緩和措置を分かりやすく解説

住宅の売買価格に適用される消費税率は、住宅が引き渡された日で決まる仕組み。引き渡し日が2019年10月1日以降になった場合は、消費税は10%となります。(ただし契約日が2019年3月31日以前の場合は除く)

住宅ローン控除が13年に延長された場合の控除額の計算方法

住宅ローン控除の期間が13年に延長された場合、10年目までは借入残高の1%、11年目から13年目までの控除額は、以下の2つのうちどちらか小さい方の金額が控除されます。

1. 住宅ローンの借入残高の1%
2. 建物取得価格の2%÷3

2.の建物の取得価格には、土地の金額を含みません。例えば、3,000万円の売買価格のうち、建物が1,500万円の場合、11年目から13年目までの毎年の控除額は、10万円(1,500万円×2%÷3)と住宅ローンの1%を比較して低い方となります。

イエツグくん
延長した期間の控除額の計算方法は従来と異なるんだね。
住宅ローン控除が3年間延長すると、結局どれくらい節税効果が違うんだろう…?

住宅ローン控除が13年になった場合の節税効果をシミュレーション

実際に住宅ローン控除が13年に延長されると、どれだけの節税効果があるのでしょうか?

ここでは、消費税8%の住宅を購入した場合と、消費税10%の住宅を購入した場合をシミュレーションして比較したいと思います。

※なお、消費税課税事業者以外から購入する不動産には、消費税は課税されません。また課税事業者であっても土地は消費物ではないので、消費税の課税対象ではありません。

シミュレーションのモデルケースは、以下の通りです。

売買価格:3,000万円(土地:1,000万円、建物:2,000万円)
売主:不動産会社(消費税課税事業者)
借入額:税込みの売買価格と同額(全額ローン)
適用金利:1.0%(固定金利)
返済期間:35年(ボーナス併用なし)
返済方法:元利均等方式
返済開始時期:2020年1月
まずは、増税によって購入価格がどれだけ増えるのか計算しましょう。売買価格のうち消費税がかかるのは建物部分のみですので、消費税の額は以下のようになります。

建物価格 消費税額
税率8% 2,000万円 160万円
税率10% 200万円
差額 40万円

 

このように増税によって、税込み購入価格が40万円増えます。消費税も含めて住宅ローンを組んだ場合の、借入額と毎月の返済額は以下の通りです。

借入額 毎月返済額
税率8% 3,160万円 89,202円
税率10% 3,200万円 90,331円
差額 40万円 1,129円

 

税込み売買価格の全てを住宅ローンで借り入れた場合、毎月の返済額は税率10%時の方が1,129円多くなります。

次に、2020年の1月から住宅ローンの返済を開始した場合の、住宅ローン控除額を比較していきましょう。

まずは、控除期間が13年目に延長された場合の、11年目から13年目の控除額を求めます。

借入残高の1% 建物購入価格の2%÷3
11年目 約23.1万円 約13.3万円
12年目 約22.6万円 約13.3万円
13年目 約21.3万円 約13.3万円

 

11年目から13年目は上記の金額のうち低い方の金額が控除されるため、控除額は毎年約13.3万円となります。

そして合計の控除額は以下の通りです。

1〜10年目 11〜13年目 合計控除額
税率8% 約273.0万円 約273.0万円
税率10% 約276.5万円 約40.0万円 約316.5万円

合計控除額は、税率10%時の方が43.5万円多くなります。増税によって増加した負担分は40万円でしたので、このケースでは住宅ローン控除による節税効果の方が約3.5万円大きくなることがわかりました。

節税効果はひとそれぞれ!少しでも住宅購入の負担を減らすには?

増税後に住宅を購入するときは、住宅ローンの返済や住宅ローン控除の額をシミュレーションした上で判断しましょう。

節税効果は個人の収入や所得税・住民税の額によって大きく異なります。また、先ほどのシミュレーションは、以下のような消費税がかかる諸費用を考慮していません。

● 不動産会社に支払う仲介手数料
● 住宅購入に関する手続きを代行してくれる司法書士への報酬 など

不動産購入にかかる諸費用が高い不動産業者を選んでしまうと、増税の影響が大きくなって住宅購入時の負担が増えてしまいます。

不動産売却にかかる5つの諸費用とは?節約するための方法も伝授!

住宅を購入するときは、住宅やお金のプロに相談しシミュレーションをしてもらった上で、できるだけ諸費用がかからない不動産業者を選ぶのもおすすめです。

住宅ローンのご相談はイエツグにおまかせ


弊社イエツグには、住宅ローンアドバイザーやFP資格の有資格者が在籍しています。お客様の状況をお伺いさせていただいた上で、住宅ローン控除制度の拡充をはじめとした支援策も踏まえて住宅購入のアドバイスをさせていただきます。

増税後に不動産を賢く購入するための4つの支援制度

イエツグは、仲介手数料が一律18万2,900円(税別)。仲介手数料には上限が決められていますが、ほとんどの不動産業者が「売買金額×3%+6万円」(税別)の上限いっぱいに設定しています。この計算式だと物件の売買価格が上がるほど仲介手数料も高額になって、増税の負担もさらに増してしまうのです。

仲介手数料の消費税を計算するときの注意点!増税時の経過措置ってなに?

イエツグではどのような物件を購入しても仲介手数料が格安かつ定額ですので、増税による影響を最小限に留めることができます。

まとめ:住宅ローン控除延長は期間限定の対応策!お得に住宅を購入したい場合は早めの検討を。

期間が13年に延長された住宅ローン控除をうまく利用することで、消費税の増税後に住宅を購入しても負担の増加を抑えられます。

ただし住宅ローン控除の節税効果は、人それぞれ。また、期間が延長された住宅ローン控除を利用するためには、早めに住宅を購入して入居しなければならない点にも注意が必要です。ぜひお早めに弊社イエツグまでご相談ください。

イエツグは、住宅とともに想いを”人から人に継ぐ”という願いから付けた社名です。仲介手数料を格安・定額にすることで、節約できた費用を住宅の質を向上させるために使っていただきたいと考えております。住まいを”継ぐ”には、耐震性や価値を向上することが不可欠だと思うからです。
イエツグ代表の私、丹は、元消防士。東日本大震災で多くの家屋が倒壊し、大切なものを失った方々を目の当たりにしたことにより、既存住宅の価値を上げ、良質な住宅を流通させることがこの国の急務なのではないかと考えるようになりました。小さな会社ではありますが、社員一同、同じ志を持って対応させていただいております。ぜひ一度ご相談ください。



監修者 品木彰
監修者 小林だいさく金融ライター、ファイナンシャルプランナー。
大手保険会社で培った知識と経験から、保険、不動産、税金、住宅ローンなど幅広いジャンルの記事を執筆・監修。