「実家の土地に段差があって、コンクリートの壁(擁壁)があるけれど、これってそのまま売れるの?」
「擁壁にある丸い穴(水抜き穴)から水が出ていない。土や草が詰まっている気がする……」
「不動産屋に『擁壁を直さないと売れない』と言われて、数百万円の値引きを求められた」
擁壁(ようへき)がある土地や家を売ろうとしたとき、このような不安やトラブルに直面する方は非常に多いです。
擁壁とは、斜面や段差のある土地で、土が崩れるのを防ぐために造られた壁のことです。日本の住宅街ではよく見かけますが、実は不動産の売買において、擁壁は「最大のトラブルの原因」になりやすい部分でもあります。
特に、擁壁にある「水抜き穴」が詰まっている状態を放置すると、家が売れなくなるどころか、擁壁が崩れて数千万円の損害賠償を背負う危険性すらあります。
この記事では、専門用語をできるだけ使わず、擁壁のある家を売る際のリスクと、損をせずに安全に高く売るための具体的な手順をわかりやすく解説します。
目次
結論:擁壁の「水抜き穴」が詰まるとどうなる?放置する一番の危険性
擁壁の下のほうには、必ず丸い穴(水抜き穴)が空いています。 この穴は、ただのデザインではありません。土の中にたまった雨水や地下水を外に逃がし、擁壁が崩れるのを防ぐための「命綱」です。
水が抜けないと、壁を押し倒す力が生まれる
土は水を含むと、重いスポンジのようにパンパンに膨れ上がります。 もし水抜き穴が土や落ち葉、植物の根っこなどで詰まっていると、土の中の水分が逃げ場を失います。すると、擁壁の内側から外側に向かって、とてつもなく強い「水が壁を押す力」がかかり続けます。
どんなに頑丈なコンクリートの壁でも、この力に耐え続けることはできません。 次第に壁にひび割れが入ったり、壁全体が前にお辞儀をするように膨らんだりします。そして最悪の場合、大雨や地震のタイミングで擁壁が丸ごと崩れ落ちてしまうのです。
崩れたら誰の責任?「数千万円の賠償」の恐怖
もし、あなたが家を売る前や、売った直後に擁壁が崩れ、隣の家を押し潰したり、通行人にケガをさせたりしたらどうなるでしょうか?
法律上、これは「土地の所有者(または売主)の管理不足」とみなされる可能性が非常に高いです。 「自然災害だから仕方ない」では済まされず、数千万円という莫大な損害賠償を請求されるケースが実際に起きています。さらに、火災保険や地震保険では「擁壁だけの被害」は原則として補償されません。
「たかが小さな穴のつまり」と甘く見ていると、人生を左右するほどの借金を背負うリスクがあるのです。
擁壁のある家が「売れにくい」「安く買い叩かれる」4つの理由
擁壁がある土地は、平らな土地に比べて不動産市場で非常に売りにくいのが現実です。 なぜ、買い手や不動産会社は擁壁を嫌がるのでしょうか? その理由は大きく4つあります。
1. 買い手が「住宅ローン」を借りられないから
家を買う人のほとんどは、銀行で住宅ローンを組みます。しかし、銀行は「安全性が証明できない土地」にはお金を貸してくれません。
高さが2メートルを超える擁壁を造る場合、法律で役所の検査を受けることが義務付けられています。検査に合格すると「検査済証(けんさづみしょう)」という証明書がもらえます。
しかし、昭和や平成初期に造られた古い擁壁の多くは、この証明書が残っていません(当時は検査を受ける意識が低かったためです)。 証明書がないと、銀行は「いつ崩れるかわからない危険な壁だ」と判断し、住宅ローンの審査を落としてしまいます。ローンが使えないと、現金で一括払いできる一部のお金持ちや業者にしか売れなくなり、結果として価格を大きく下げざるを得なくなります。
2. 「がけ条例」のせいで、家を小さくしか建てられないから
安全が証明できない擁壁は、自治体から「人工の壁ではなく、自然の危険な崖(がけ)と同じ」として扱われます。 すると「がけ条例」という厳しいルールが適用されます。
これは「擁壁が崩れても家が巻き込まれないように、擁壁から家をうんと離して建てなさい」というルールです。 一般的に、擁壁の高さの「2倍の距離」を離さなければなりません。例えば高さ3メートルの擁壁がある土地なら、壁から6メートルも離れた場所にしか家を建てられなくなります。
土地の面積は広いのに、実際に家を建てられるスペースが半分以下になってしまうこともあります。これでは買い手がつかず、土地の価値は大きく下がってしまいます。
3. 擁壁を新しく造り直すのに「数百万〜1千万円以上」かかるから
買い手が「古い擁壁を壊して、新しく安全な擁壁を造り直してから家を建てよう」と考えたとします。 しかし、擁壁の工事は家を建てるのと同じくらい、もしくはお金がかかる大工事です。
古いコンクリートを壊す費用、大量の土を掘り出してトラックで捨てる費用、新しい壁を造る費用……これらを合わせると、数百万円から、擁壁が大きい場合は1千万円を超えることも珍しくありません。
買い手は「工事費に1千万円かかるなら、その分、土地の値段を1千万円安くしてほしい」と要求してきます。これが、大幅な値引きを迫られる最大の理由です。
4. 売った後に欠陥が見つかると、売主が修理代を払うルールがあるから
家や土地を売った後でも、契約書に書いていなかった欠陥(ひび割れや、水抜き穴が詰まっていて水が抜けないことなど)が見つかった場合、売主が修理代を負担しなければならないルールがあります。これを「契約不適合責任(けいやくふてきごうせきにん)」と呼びます。
これを防ぐためには、売る前に擁壁の状態をしっかり調べ、契約書に「擁壁は古いので、いつ不具合が起きるかわかりません。その代わり安くします」と細かく書いておかなければなりません。
今すぐ確認!擁壁の水抜き穴の正しい基準と、メンテナンス費用
もしあなたの家に擁壁があるなら、まずは「水抜き穴」が正しく機能しているか確認しましょう。
法律で決まっている「水抜き穴の正しい数と大きさ」
法律(宅地造成等規制法など)では、擁壁の水抜き穴について以下のような基準が設けられています。
- 大きさ:内径(穴の直径)が7.5センチ以上
- 数:壁の面積「3平方メートル(約タテ1.7m×ヨコ1.7m)」につき、最低1個以上
壁を見て、極端に穴の数が少なかったり、穴から水ではなく土ばかりが流れ出していたり、植物の根が詰まっていたりしたら、危険なサインです。
水抜き穴の掃除(高圧洗浄)にかかる費用はいくら?
「穴が詰まっているから擁壁を造り直さなきゃ!」と焦る必要はありません。 長年の土やコケが詰まっているだけであれば、専門の清掃業者に「高圧洗浄」を頼むことで、水の通り道を復活させることができます。
一般的な一戸建ての擁壁であれば、高圧洗浄の費用相場は「約1万7,000円〜2万4,000円」程度です。 数千万円の損害賠償リスクや、数百万円の工事費を考えると、たった数万円でできる高圧洗浄は、最も安くて効果的な自己防衛策です。売却前に必ず行っておくことをおすすめします。
擁壁のある家を「損せず・安全に」売却するための3つの方法
では、擁壁にリスクを抱えた家を、不当に買い叩かれることなく安全に手放すにはどうすればよいのでしょうか? 現実的な選択肢は、以下の3つです。
方法1:売主が自分のお金で「擁壁を造り直して」から売る
一番高く売れるのは、売主自身が数百万円〜1千万円以上の費用を払って、最新の法律に合った新しい擁壁を造り、「検査済証」をもらってから売る方法です。
これなら買い手は住宅ローンも問題なく組めますし、安心して家を建てられます。周りの相場と同じか、それ以上の高値で売れるでしょう。 ただし、最初に莫大なお金(自己資金)を用意しなければならないのが最大のデメリットです。また、立地によっては「1千万円かけて直したのに、500万円しか高く売れなかった」と、結果的に損をしてしまうリスクもあります。
方法2:専門の「買取業者」に直接買い取ってもらう
「擁壁を直すお金もないし、売った後の責任(契約不適合責任)やトラブルに怯えるのも嫌だ」という方は、不動産会社に直接買い取ってもらう方法が一番気が楽です。
訳あり物件を専門に扱う買取業者であれば、擁壁が古くても、水抜き穴が詰まっていても、現状のまま買い取ってくれます。売った後のトラブルも業者が引き受けてくれますし、最短数日で現金化できます。
しかし最大のデメリットは「安くなる」ことです。業者が後から擁壁を直すリスクを背負うため、買取価格は市場の相場価格の「70%〜80%程度」、擁壁の状態がひどければもっと安く買い叩かれてしまいます。
方法3:家の「健康診断(インスペクション)」を受けて安全を証明する
最もおすすめしたいのが、「建物の専門家に擁壁を検査してもらい、今の時点での安全性を証明書として出してもらう」という方法です。 これをホームインスペクション(建物状況調査)と呼びます。
擁壁を新しく造り直すわけではないので、法律上の「古い擁壁(既存不適格)」という扱いは変わりません。 しかし、建築士などのプロが現地を調べ、「ひび割れなどの危険な状態はない」「水抜き穴も機能しており、当面の崩壊リスクは低い」という報告書を書いてくれます。
このお墨付きの報告書を買い手に見せることで、買い手の「いつ崩れるかわからない」という恐怖を取り除くことができます。銀行に対しても説得力のある材料になるため、住宅ローンが通りやすくなります。 高い工事費をかけずに、買い手の不安を消して高く売るための「最強の武器」になります。
イエツグなら「定額の手数料」と「無料の検査」で、あなたの手元に残るお金を最大化できます
「プロの検査(インスペクション)が良いことはわかったけど、検査費用が高いのでは?」 「擁壁の高圧洗浄や、土地の測量など、売る前にお金がかかりすぎる……」
そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ株式会社イエツグにご相談ください。 イエツグは、不動産業界の「不透明で高すぎる手数料」という常識を打ち破り、売主様が一番得をする仕組みをご用意しています。
1. 専門家による「ホームインスペクション」が完全無料
イエツグで物件の売却をお任せいただいた場合、数万円かかる「ホームインスペクション(建物状況調査)」を【無料】で実施いたします。 プロの目で擁壁の安全性や建物の状態をしっかり検査し、買い手が安心して購入できるお墨付きをご用意します。さらに、条件を満たせば「既存住宅瑕疵保証(売った後のトラブルをカバーする保険)」も無料でお付けします。
2. 仲介手数料が、いくらで売れても「定額182,900円(税別)」
通常、不動産会社に家を売ってもらうと、「売れた金額の3%+ 6万円」という高額な仲介手数料がかかります。 例えば3,000万円で家が売れた場合、約100万円もの手数料を不動産会社に支払わなければなりません。
しかし、イエツグの仲介手数料は、物件価格がいくらであっても「一律 182,900円(税別)」の定額制です。 一般的な不動産会社と比べて、約80万円〜数百万円もの手数料を節約できます。
浮いたこのお金を使えば、擁壁の水抜き穴の「高圧洗浄(約2万円)」や、不要な家具の処分、土地の測量費用などを十分にまかなうことができます。 結果として、擁壁のリスクを安全に解決しながら、あなたの手元に残る現金(手取り額)を最大化することができるのです。
擁壁物件の売却は「正しい知識」を持つパートナー選びから
擁壁のある家や土地の売却は、平らな土地を売るのとは全く違います。 不動産会社の言いなりになって安易に大幅な値引きを受け入れたり、リスクを隠して売って後から訴えられたりしては絶対にいけません。
大切なのは、擁壁の現状を正しく把握し、お金をかけずに買い手の不安を解消する工夫をすることです。
「自分の家の擁壁は大丈夫だろうか?」 「他の不動産屋で、擁壁を理由にすごく安い査定を出されて落ち込んでいる」
そんな方は、一人で悩まずに今すぐイエツグの無料相談をご利用ください。 宅建士やFPなどの専門家が、あなたの資産を守り、一番高く安全に売るための戦略を一緒に考えます。
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不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
保有資格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士