個人間売買で住宅ローン控除は使える?適用条件と親族間取引の注意点を徹底解説

親戚や友人から直接家を買う「個人間売買」を検討しているあなたへ。

 「個人間で家を買っても、住宅ローン控除でお金は戻ってくるのかな?」と気になっていませんか?

結論から言うと、個人間売買でも住宅ローン控除は使えます。 しかし、不動産会社から買う場合と比べて、クリアしなければならない条件がとても厳しく設定されています。ネット上の「個人間売買でも大丈夫」という簡単な言葉を信じて手続きを進めると、「実は条件を満たしていなくて、数百万円も損をしてしまった」という事態になりかねません。

この記事では、個人間売買で住宅ローン控除を受けるための正しい条件や、2026年からの新しいルール、そして銀行の審査を通すためのコツを、不動産のプロが小学生でもわかるようにシンプルに解説します。


結論!個人間売買で住宅ローン控除を受けるための基本条件

まずは結論です。個人間売買で住宅ローン控除を受けるためには、以下の条件をすべて満たす必要があります。

  • 広さの条件: 登記簿(国に登録されている公式な書類)に書かれている広さ(内法面積)が50㎡以上であること。
  • ローンの条件: 銀行などの金融機関から、10年以上の期間で住宅ローンを借りること。
  • 年収の条件: 家を買った年のあなたの年収(合計所得金額)が2,000万円以下であること。
  • 相手の条件: 売主が、あなたと**「生計を一緒にしていない人」**であること。

どれか一つでも欠けてしまうと、住宅ローン控除は受けられません。 それぞれ、間違えやすいポイントがあるので詳しく解説していきます。


個人間売買で住宅ローン控除に落ちる「5つの落とし穴」

実際の個人間売買で、多くの方が失敗してしまう落とし穴が5つあります。これを知っておくだけで、大きな失敗を防ぐことができます。

① 面積の落とし穴:チラシの広さと公式の広さは違う

家を買うときのパンフレットや販売図面には「51㎡」と書いてあっても、安心はできません。 チラシに書かれているのは、壁の中心から測った「壁芯面積(へきしんめんせき)」です。しかし、住宅ローン控除の審査で使われるのは、壁の内側だけを測った「内法面積(うちのりめんせき)」です。

チラシで51㎡でも、公式な書類(登記事項証明書)では48㎡になってしまうことがよくあります。この場合、50㎡未満になるため住宅ローン控除は一切受けられません。必ず公式な書類の広さを確認してください。

② 年収制限の落とし穴:退職金も計算に入ってしまう

住宅ローン控除を受けるには、その年の合計所得金額が「2,000万円以下」でなければなりません。 ここで注意すべきなのは、退職金を受け取った場合、その退職金もこの計算に含まれるということです。普段の年収が600万円でも、退職金を1,500万円もらった年は合計が2,000万円を超えてしまい、控除が受けられなくなります。 また、過去の赤字を使って今年の利益を減らす計算(繰越控除)をする「前」の金額で判断されるため、税金対策をしている人は要注意です。

③ 住宅ローンの落とし穴:親や友人からの借金はNG

住宅ローン控除は、銀行や信用金庫、住宅金融支援機構などからお金を借りた場合のみ使えます。 親や友人からお金を借りて毎月返済していても、住宅ローン控除は絶対に受けられません。 また、自分の勤めている会社からお金を借りる場合、金利が0.2%未満というとても低い設定だと対象外になってしまいます。

④ 別の税金特例の落とし穴:一緒に使えない制度がある

家を買い替える場合、前に住んでいた家を売って出た利益の税金をゼロにする「3,000万円特別控除」というお得な制度があります。 しかし、前の家でこの3,000万円控除を使うと、新しい家で住宅ローン控除は使えません。 どちらを使ったほうが最終的に自分のお金が多く残るのか、家を買う前にしっかり計算して選ぶ必要があります。

⑤ 還付の落とし穴:自分が払った税金以上は戻ってこない

住宅ローン控除は「国からお金がもらえる制度」ではなく、「自分が払う予定の税金が安くなる(戻ってくる)制度」です。 たとえば、制度上の上限が「年間21万円戻ってくる」となっていても、あなたの今年の所得税と住民税(一部)の合計が「10万円」しかないのであれば、戻ってくるのは「10万円」だけです。残りの11万円は切り捨てられてしまいます。業者の「最大273万円戻ります!」という大げさな広告をそのまま信じないようにしましょう。


【2026年最新】中古住宅の住宅ローン控除・最大いくら戻る?

2026年に入居する場合、住宅ローン控除のルールが大きく変わります。 「どんな家を買うか」と「誰が買うか」によって、戻ってくるお金の上限に大きな差が生まれます。

購入する中古住宅の種類買う人の世帯借入の限度額控除の期間戻ってくる最大額(合計)
省エネ基準を満たす中古住宅子育て世帯・若者夫婦3,000万円13年間最大273万円
省エネ基準を満たす中古住宅一般の世帯2,000万円13年間最大182万円
省エネ基準を満たさない一般の中古住宅すべての世帯2,000万円10年間最大140万円

子育て世帯が「省エネ住宅」を買うと一番お得

表を見るとわかるように、19歳未満の子供がいる世帯や、夫婦のどちらかが40歳未満の世帯が「省エネ基準を満たす中古住宅」を買うと、最大273万円の控除枠がもらえます。 普通の中古住宅を買った場合(最大140万円)と比べて、133万円も大きな差になります。 もし普通の中古住宅を買う場合でも、購入直後に省エネリフォームをして証明書を取れば、このお得な枠を使える可能性があります。


親族からの購入(親族間売買)が一番難しい理由

個人間売買の中でも、「親から子へ」「兄弟間で」といった親族間での売買は、一番ハードルが高い取引です。

理由1:別居していても「生計が同じ」だとNG

住宅ローン控除のルールでは、「生計を一緒にしている親族」から家を買っても控除は受けられません。 一緒に住んでいれば当然NGですが、別居していても生活費の仕送りをしている関係だと、「生計が同じ」とみなされて控除が受けられなくなります。

理由2:銀行がお金を貸してくれない

実は、親族間での売買は税金のルール以前に、銀行が住宅ローンの審査を通してくれないという大きな壁があります。 銀行は、「親族同士で家を売買するフリをして、安い金利で大きなお金を引き出し、別の借金の返済などに使うのではないか?(資金流用)」、「わざと安い値段で売買して、税金を逃れようとしているのではないか?」と強く疑うからです。

解決策:不動産会社に入ってもらう

銀行の疑いを晴らし、きちんと住宅ローンを借りるための唯一の解決策は、当事者だけで話し合うのをやめ、間に不動産のプロ(仲介業者)を入れることです。 不動産会社が客観的な立場で「適正な価格」を証明し、しっかりとした「重要事項説明書」を作ることで、銀行は安心してローンを貸してくれます。

株式会社イエツグでは、親族間売買の住宅ローンを通すためのサポートを定額18万2,900円(税別)で行っています。詳しくはこちら


築年数が古い家を買う場合の注意点(耐震基準)

古い中古住宅を買う場合、地震に強い家かどうかもチェックされます。 基準はシンプルで、**「1982年(昭和57年)1月1日以降に建てられた家」**であれば、そのまま住宅ローン控除の対象になります。

もし、それより古い家(1981年以前の家)を買う場合は、そのままでは控除を受けられません。 家を引き渡してもらう前、もしくは自分が引っ越して住み始める前に、耐震リフォーム工事などを行って「耐震基準適合証明書」という書類を取る必要があります。


個人間売買と税金に関するよくある質問(FAQ)

Q. 住宅ローン控除を受けるための手続きはどうすればいいですか?

A. 家を買って住み始めた翌年の2月〜3月に、自分で税務署へ「確定申告」をする必要があります。会社員の方でも、1年目だけは自分で確定申告が必要です。2年目以降は、会社の「年末調整」で簡単に手続きができるようになります。

Q. 親から家を買う資金を援助してもらいました。住宅ローン控除と一緒に使えますか?

A. はい、親からの援助に対する税金が免除される「贈与税の非課税特例」と、住宅ローン控除は一緒に使うことができます。 ただし計算に注意が必要です。「家の値段」から「親にもらったお金」を引いた金額が、住宅ローン控除を計算する際の上限になってしまいます。ローンをたくさん組んでいても、控除される金額が減ってしまうことがあるので気をつけましょう。

Q. 親族間売買で家を安く売って「赤字」が出た場合、ほかの税金が安くなる特例は使えますか?

A. いいえ、使えません。 通常、マイホームを売って損をした場合、給料の税金などを安くしてもらえる特例(損益通算と繰越控除)があります。しかし、売る相手が「親族」の場合は、わざと安く売って税金逃れをすることを防ぐため、この特例は一切使えないルールになっています。


まとめ:個人間売買の手続きはプロに任せて安心・お得に進めよう

個人間売買、特に親族間での不動産取引は、ただ契約書を作れば終わりというものではありません。

  • 登記簿の面積の確認
  • 自分が受けられる控除額の正確なシミュレーション
  • 銀行の厳しい審査を突破するための書類作成
  • ほかの税金特例とのバランス調整

これらすべてのパズルを、専門知識のない一般の方がミスなくクリアするのは非常に困難です。一つでも間違えると、数百万円単位のお金を損してしまいます。

「自分たちのケースで住宅ローンは通るのかな?」 「一番お得に家を買って税金を取り戻すにはどうすればいいんだろう?」

少しでも不安に思ったら、まずは不動産のプロにご相談ください。 株式会社イエツグでは、他社で断られやすい親族間売買でも、定額の仲介手数料で住宅ローンの審査から各種手続きまでしっかりサポートしています。

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