親族と共有している不動産について、意見が合わずに悩んでいませんか?
「話し合いも疲れたし、自分の持分(権利)だけを業者に買い取ってもらって、早くスッキリしたい」と考える方は非常に多いです。
インターネットで検索すると、「最短即日でお金になります」「他の親族にバレずに売れます」といった魅力的な言葉がたくさん出てきます。
しかし、結論から言うと、安易に共有持分を買い取り業者に売却するのは非常に危険です。手軽さに惹かれて売ってしまった結果、あとからご自身が損をしたり、残された親族が住む家を失うような大トラブルに発展するケースが急増しています。
この記事では、不動産のプロである株式会社イエツグが、買い取り業者との間で実際に起きているトラブルの事例や、法律の仕組み、そして親族と揉めずに安全に共有状態を解消する正しい方法をわかりやすく解説します。
目次
結論:なぜ共有持分の買い取りでトラブルが起きるのか?
- 共有持分を売る前に、買い取り条件や価格根拠を確認する視点
- 買い取り業者とのやり取りでトラブルになりやすいポイント
- 他の共有者との関係を悪化させにくい進め方の考え方
共有持分の売却は、価格だけで判断すると後から不安が残りやすい分野です。条件、説明内容、他の共有者への影響を分けて確認すると、判断の整理がしやすくなります。
この章では、共有持分の買い取りでなぜ行き違いが起きやすいのかを、売主様側の不安と実務上の確認点に分けて見ていきます。

| 項目 | 確認ポイント |
|---|---|
| 価格の根拠 | 提示額だけでなく、どの前提で算定されているかを確認する |
| 契約条件 | 手数料、引渡し時期、キャンセル時の扱いを事前に見る |
| 共有者対応 | 他の共有者との関係や今後の連絡方法を整理する |
- 提示条件をその場で即決せず、書面やメールで残す
- 価格だけでなく、契約後に起きることを確認する
- 不安がある場合は、第三者に条件を見てもらってから判断する
共有持分は、早く現金化できるかだけでなく、売却後の関係性や契約条件まで含めて見ることが大切です。
価格だけでなく条件まで確認

買い取り条件は個別事情で変わります。本文の内容を判断材料にしつつ、契約前には条件を具体的に確認してください。

共有持分の買い取りでトラブルが起きる最大の理由は、「買い取り業者の目的は、安く買って利益を出すこと」であり、そのしわ寄せがあなたや親族に向かうからです。
そもそも、共有名義の不動産は、全員の意見が一致しないとリフォームしたり、全体を売却したりすることができません。この「使い勝手の悪さ」があるため、持分だけを単独で売ろうとすると、本来の価値よりも大幅に価格が下がってしまいます。
悪質な業者はこの仕組みを利用して、あなたから相場よりはるかに安い価格で持分を買い取ります。そして、持分を手に入れた業者は、利益を出すために、実家に住み続けている他の親族に対して強引な交渉(家賃の請求や裁判など)を仕掛けるのです。
トラブルを防ぐための唯一の正解は、いきなり業者に持分を買い取らせるのではなく、不動産と法律の専門家(弁護士など)が間に入り、親族間でしっかり話し合って「不動産全体」として売却するか、親族間で持分を整理することです。
【要注意】買い取り業者との間で実際に起きる3つのトラブル
全国の消費生活センターなどには、特定の買い取り業者に対する相談が累計2万件以上も寄せられています。具体的にどのようなトラブルが起きるのか、3つのパターンに分けて解説します。
トラブル1:相場よりも極端に安く買い叩かれる(売主と業者のトラブル)
一般の人は、共有持分がどれくらいの価格で売れるのか、正確な相場を知りません。悪質な業者は、そこにつけ込みます。
「あなたの持分は、このままだと価値がゼロになりますよ」 「親族と裁判になったら、お金も時間も無駄になりますよ」
このように不安をあおり、本来の価値よりも極端に安い価格で買い取ろうとします。また、契約の直前になって「手続きの手数料」などと理由をつけて、さらに手取りの金額を減らしてくる悪質なケースもあります。後になって「騙された」と気づいても、契約後では取り消すのが非常に難しくなります。
トラブル2:親族が家賃を請求されたり、裁判を起こされる(残された親族と業者のトラブル)
これが最も深刻なトラブルです。業者は持分を買い取った後、残された親族(たとえば実家に住み続けているお兄さんなど)に対して、激しいプレッシャーをかけます。
まず、「私たちが持分を持っているのに、あなただけが家に住んでいるのはおかしい。私たちの持ち分に対する家賃(使用料)を毎月払いなさい」と請求してきます。 さらに、「家賃を払いたくないなら、私たちが持っている持分を高値で買い取るか、あなたの持分を私たちに安く売りなさい」と迫ります。
もし親族がこれに応じないと、業者は「共有物分割請求訴訟(きょうゆうぶつぶんかつせいきゅうそしょう)」という裁判を起こします。これは、裁判所の力を使って無理やり共有状態を解消する手続きです。最悪の場合、家が「競売(オークション)」にかけられ、親族は住む場所を強制的に奪われてしまいます。
トラブル3:勝手に売ったことで親族関係が完全に壊れる(売主と親族のトラブル)
法律上は、自分の持分を売るために他の親族の同意をもらう必要はありません。しかし、法律で問題がないからといって、感情的に許されるわけではありません。
ある日突然、見知らぬ不動産会社から実家に連絡が入り、「今日から私たちがこの家の共有者です」と言われたら、住んでいる親族はどう思うでしょうか。 多額の家賃を請求されたり、裁判を起こされたりする恐怖と怒りは、すべて「勝手に持分を売ったあなた」に向けられます。
「どうしてもっと早く相談してくれなかったのか」
「家を他人に売り飛ばすなんて許せない」
このように、一度壊れてしまった親族間の信頼関係は、二度と元には戻りません。
なぜ買い取り業者は強気なのか?知っておくべき法律の仕組み
なぜ、買い取り業者はこれほど強気な行動に出るのでしょうか。それは、日本の法律(民法)の仕組みを熟知し、それを自社の利益のために使っているからです。
共有持分は「同意なし」で自由に売れる
民法では、共有持分は「自分だけの財産」として扱われるため、他の親族に内緒で自由に売却することが認められています。業者はこのルールを盾にして、「親族にバレずにすぐに現金化できますよ」と営業をかけてきます。
業者のやりすぎは「権利の濫用」として裁判で無効になることも
しかし、近年では裁判所も、業者の強引なやり方にストップをかけるようになってきました。
たとえば、過去の裁判(平成25年 東京高等裁判所)では、買い取り業者が持分を買ってすぐに、住んでいる親族に対して裁判(共有物分割請求)を起こしたケースがありました。 このとき裁判所は、「業者は、そこに住んでいる親族の生活状況などをきちんと調べずに、自分の利益だけを目的として裁判を起こしている。これは『権利の濫用(けんりのらんよう:権利の使いすぎ)』であり、許されない」と判断し、業者の訴えを退けました。
つまり、業者の言うなりにならず、しっかりと法律の専門家に相談すれば、不当な要求をはねのけることができるのです。
トラブルを避けるための「正しい業者の選び方」5つのポイント
どうしても事情があり、業者への相談を検討する場合は、悪質な業者を避けるために以下の5つのポイントを必ずチェックしてください。
- 複数の会社に査定を依頼する 1社だけの金額を信じるのは危険です。複数社を比較して、査定額の根拠(なぜその金額になったのか)をわかりやすく説明してくれる会社を選びましょう。
- 弁護士や司法書士などの専門家と提携しているか 強引な営業ではなく、弁護士などの法律のプロと協力して、親族間の揉め事を穏便に解決する体制が整っているかを確認してください。
- 契約を急かしてこないか 「今すぐ契約しないと価格が下がりますよ」などと急かしてくる会社は要注意です。あなたの事情を理解し、ペースを合わせてくれる会社を選びましょう。
- 宅地建物取引業の免許を持っているか 不動産取引を行うための正式な免許を持っているか、行政から過去に罰則(処分)を受けていないかを確認しましょう。
- 良いところだけでなく、リスクも説明してくれるか 「絶対に揉めません」「高く売れます」と良いことしか言わない会社より、売却後のトラブルのリスクなども正直に説明してくれる会社の方が信頼できます。
買い取り業者を使わずに、安全に共有状態を解消する5つの方法
買い取り業者に安く持分を売ってしまう前に、まずは以下の5つの方法で、根本的に共有状態を解消できないか検討しましょう。
1. 親族全員で話し合って「不動産全体」を売却する
これが最もおすすめで、全員が一番お金を手にできる方法です。 親族全員が協力して、一般的な不動産として市場で売却します。持分だけを売るような大幅な値下がり(流動性ディスカウント)がなく、適正な価格で現金化できます。得られたお金は、持分の割合に応じて公平に分け合います。
2. 自分の持分を他の親族に買い取ってもらう
実家にそのまま住み続けたい親族がいる場合、その人にあなたの持分を買い取ってもらう方法です。外部の業者が入ってこないので、後々のトラブルを防ぐことができます。
3. 自分の持分を無償で譲る(贈与)
お金はいらないからとにかく手放したい場合、他の親族に無償で持分を譲ることもできます。ただし、持分をもらった親族には「贈与税」や「不動産取得税」という高額な税金がかかることがあるため、事前に税理士に相談することが重要です。
4. 土地を切り分ける(分筆)
対象が土地(更地)の場合、持分の割合に合わせて土地に線を引いて切り分け(分筆)、それぞれを単独の持ち物にする方法です。ただし、土地の形が悪くなったり、建物を建てるための条件を満たさなくなったりして、価値が下がるリスクがあります。
5. 自分の持分を放棄する
法律上、自分の持分を放棄することは可能です。放棄された持分は、他の親族のものになります。 ただし、単に「いらない」と言うだけではダメで、法務局で登記の手続きをする必要があり、他の親族の協力が必要です。また、これも実質的に「贈与」とみなされ、他の親族に税金がかかるため注意が必要です。
共有持分のトラブル解決なら、専門家と連携できる「イエツグの仲介」がおすすめ
「親族と直接話すのはストレスだ」「どうやって手続きを進めればいいかわからない」という方は、直接買い取り業者に売るのではなく、不動産仲介会社に間に入ってもらうことをおすすめします。
株式会社イエツグなら、共有不動産のトラブルを安全かつお得に解決できる強力な仕組みがあります。
強力な士業ネットワークで、揉め事を法的に整理
イエツグは、共有不動産の問題に詳しい弁護士、司法書士、税理士と連携しています。当事者同士では感情的になってしまう話し合いも、専門家が第三者として間に入ることで、冷静に「全体売却」や「親族間での買い取り」などの最適なゴールへ導くことができます。
仲介手数料は一律「182,900円(税別)」の定額制
もし親族の同意が得られて「不動産全体を売却しよう」となった場合、気になるのが不動産会社に払う「仲介手数料」です。 一般的な不動産会社では「物件価格×3%+ 6万円」という高額な手数料がかかります。たとえば4,000万円で家が売れた場合、約138万円も手数料を取られてしまいます。
しかし、イエツグなら1億円までの不動産売却は、一律182,900円(税別)の定額制です。 先ほどの4,000万円の例なら、手数料が約18万円で済むため、約120万円も多く手元にお金を残すことができます。
さらに、建物の状態をプロが調べる「ホームインスペクション」や、「既存住宅瑕疵保証(建物の欠陥に対する保険)」、「プロによるハウスクリーニング」なども無料で付帯するため、売却後のトラブルも防ぐことができます。
▶ 仲介手数料定額制について詳しくはこちら(イエツグ公式サイト)
共有持分のトラブルに関するよくある質問(Q&A)
この点は、共有持分は兄弟の同意なしで売却できるでも詳しく整理しています。
Q. 共有持分は、他の親族の同意がなくても勝手に売れますか?
A. はい、法律上は同意なしで売却できます。 しかし、無断で買い取り業者に売却すると、残された親族が家賃を請求されたり裁判を起こされたりして、深刻な親族トラブルになるため、絶対におすすめしません。
Q. 買い取り業者から突然、実家の買い取りや家賃を請求されました。どうすればいいですか?
A. すぐに不動産トラブルに詳しい弁護士などの専門家に相談してください。 一般の方が一人で業者と言い争うのは非常に危険です。弁護士に間に入ってもらうことで、業者からの直接の連絡を止めさせ、適正な解決を目指すことができます。
Q. 共有持分の売却価格(相場)はどれくらいになりますか?
A. 不動産全体の価格から計算した金額よりも、大幅に安くなります。 共有持分は単独で自由に使えないため、通常の相場よりも価格が大きく下がる(流動性ディスカウント)のが不動産業界の常識です。「全体の価格が3,000万円で、自分の持分が3分の1だから1,000万円で売れる」ということは、実務上あり得ません。
まとめ:一人で悩まず、まずは不動産と法律のプロに無料相談を
共有不動産の悩みを解決することは、単に「家をお金に換える」という単純な話ではありません。あなたと、あなたの大切な親族の今後の生活を守るための大切な手続きです。
「面倒だから」「すぐにお金が欲しいから」と、買い取り業者の甘い言葉に乗ってしまえば、安い価格で買い叩かれるだけでなく、親族関係が完全に壊れてしまうという悲しい結末が待っています。
一人で悩みを抱え込み、取り返しのつかない決断をする前に。 まずは、法律と不動産のプロフェッショナルである「株式会社イエツグ」へご相談ください。
お客様の心の負担を軽くし、一番手元にお金が残り、親族が揉めない「最も安全な解決策」を一緒に見つけ出します。 ご相談は無料です。ぜひお気軽にお問い合わせください。
▼ 共有不動産のお悩み、まずはプロにご相談ください(ご相談・お見積り無料)
お電話でのご相談(お客様専用ダイヤル) 📞 0800-222-1829 (受付時間:ホームページをご確認ください)



























不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
保有資格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士