不動産売却前のハウスクリーニングは必要?費用・掃除の範囲と査定への影響

売却前に室内を整えておくことは、内覧時の印象づくりに役立つ場合があります。 しかしながら、“売却前”の家をわざわざ綺麗にすることに、疑問を持たれる方もいらっしゃいます。 そこで本記事では、不動産売却前のハウスクリーニングの効果について解説します。
この記事でわかること
  • 売却前にレイにして意味があるの?
  • ハウスクリーニングするメリットは?
  • 自分で掃除するのと何が違うの?
執筆者 丹拓也
執筆者 丹拓也株式会社イエツグ代表取締役 不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。 保有資格:宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・賃貸不動産経営管理士・外壁診断士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士

不動産売却前にハウスクリーニングする3つの理由

これから売ろうとする家を綺麗にする理由は、ズバリ売りやすくするためです。 中古住宅ですから、多少の使用感があることは仕方がありません。しかし、たとえば古着だとしても、シミやほつれが目立つものより、キレイにクリーニングされてアイロンがかかっているものの方が購買意欲はわきますよね。家もまた、同じです。 そのため、ハウスクリーニングは、売買契約が済んだ後ではなく、売り出す前におこなうのが効果的です。 ここからは、売却前にハウスクリーニングすべき3つの具体的な理由をみていきましょう。

理由1.「内覧」とは物件の“あら探し”

どんな人でも、家を購入する前には必ず「内覧」をします。購入前に、家をチェックするということですね。 買主の立場になってみるとわかりやすいのですが、「内覧」ではなにをチェックすると思いますか?
  • 劣化状況
  • 欠陥箇所や設備不良
  • 汚れ
内覧前に、図面で広さや間取りはわかっているわけですから、内覧でチェックするのは、上記のような“状況”です。それも、「なにかマイナス面はないか」ということを重点的に確認するんですね。 やはり何千万円もする不動産ですから、買主は割高感はないか」「損しないだろうか」「交渉の余地はないんだろうか」といったことを内覧で見ます。つまりは、あら探しをするわけです。 内覧時に、「価格に対して汚い」「築年数の割には劣化が進んでいる」と判断されてしまえば、購入が見送られてしまうか、値下げ交渉が入ることが考えられます。ハウスクリーニングは、それを避けるために効果的なのです。

理由2.売れるスピードが速まる

ハウスクリーニングは、内覧後の成約率を高めるのに効果的です。 さらに、「○年○月ハウスクリーニング実施」という文言を発信することで、内覧数の増加にもつながります。 つまり、売却前のハウスクリーニングの実施によって、内覧に来てくれる人が増え、内覧で成約する確率が上がるということなので、売れるスピードが格段に速まると考えられます。

理由3.価格を下げるより効果的なことも

後述で解説しますが、ハウスクリーニングの実施費用は数万円~、かかったとしても10数万円ほどが目安です。 「そんなに費用をかけたくない…」とお思いになるかもしれませんが、何千万円もする不動産を数万円、10万円…値下げしたとしても、効果は低いと考えられます。『3,580万円のマンションを、3,570万円に値下げしました!!』といわれても、「じゃぁ見てみよう!」「わぁ、お得!」なんて思いませんよね?不動産を値下げするのなら、最低限“桁”を変えなければ効果は出ません。つまり、売れないからと値下げするとすれば、100万円単位で価格を変える必要があるのです。 だとすれば、数万円でも効果が出やすいハウスクリーニングは、費用対効果が抜群に高いといえます。 「ちょっと汚いから50万円下げてよ」 「買うけど、思ったより汚いからキリがいい数字にして(つまり、端数を値引いて)」 なんてことも、不動産売買ではよくあること。ハウスクリーニングをかけることで、買主にとっての交渉材料を少なくするという効果もあります。

ハウスクリーニングにかかる費用は?自分で掃除するのと何が違う?

ご自身でハウスクリーニングをかけるとすれば、やはり気になるのは費用のことでしょう。 ここからは、ハウスクリーニングの費用相場について解説いたします。

ハウスクリーニングにかかる費用相場

ハウスクリーニングにかかる費用は、業者ごとに異なります。最近では、家事代行サービス業者でもハウスクリーニングを請け負うことが増えました。 ハウスクリーニングは、実施する部分ごとに費用が決まっているのが一般的です。 気になる相場ですが、キッチンやお風呂は15,000円~、別途レンジフード15,000円~、トイレは1万円前後となっています。 また業者によっては、1軒丸ごとハウスクリーニングというプランを設けていることもあります。お掃除業界大手の「ダスキン」と「お掃除本舗」では、以下のような料金設定で提供されているようです。(2020年3月現在)
ダスキン ハウスワイドサービス(1R/1K水まわり・ガラス・サッシ・網戸):23,000円(税抜)~
お掃除本舗 在宅まるごとクリーニング(キッチン・換気扇・浴室・洗面台・トイレ・ガラス・サッシ):32,000円(税抜)~

“プロ”にクリーニングを頼む理由

「掃除なら自分でできる!」 とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、ハウスクリーニングのプロに頼むと、仕上がりはまるで違います。 たとえば、水垢が気になる水まわりの掃除をしようと思っても、どんな用具で、どんな洗剤を使えばいいかまず悩んでしまいますよね。プロなら、適材適所のものを使って、素人にはできないような箇所まで磨き上げてくれます。 なにより、「自分で徹底的に掃除しました!」というより、「専門業者にハウスクリーニングしてもらいました!!」というが、買主の満足度は高く、物件の“付加価値”となりえます。

重点的にハウスクリーニングすべき場所

家のどこを重点的に綺麗にするかは、「買主がどこを見るか」を考えてみるといいでしょう。

水まわり

まず買主が一番に見る箇所は、キッチンやお風呂、トイレなどの水まわりです。やはり水まわりは、“清潔感”にも影響する部分ですから、買主は重点的にチェックします。 とくに裸で入るお風呂にカビや水垢がギッシリついていたりすれば、それだけで購買意欲は大きく下がってしまうでしょう。費用の問題でハウスクリーニングを掛けられる場所が限られる場合には、お風呂は外さないべきです。 続いて、とくに女性がよく見るキッチンも、清潔感を見せたいところです。シンクのみならず、換気扇など買主が気にしそうなところは抜かりなく綺麗にしておきたいですね。

壁紙は、経年劣化が出るところです。 黄ばんでいる壁紙も、ハウスクリーニングをかければ一段階、明るく変貌します。 壁紙の清掃はオプションとなっていることも多いですが、「リビングだけ」など局所的に綺麗にするだけでも、内覧時の印象は変わります。

床も壁紙同様、経年劣化が目立つ部分。しかし、ワックスを丁寧にかければ汚れや傷は驚くほど目立たなくなります。こちらも、各居室施すのではなく、リビングや廊下部分だけでも印象はよくなるはずです。

売却前のハウスクリーニングはどこまで必要?

結論からいうと、すべてを新築のように磨き上げる必要はありません。買主が内覧で確認しやすく、購入後の生活をイメージしやすい状態に整えることが大切です。高額な清掃を先に契約するより、汚れの場所と売却スケジュールを見て優先順位を決めましょう。

状態先に検討したい対応判断のポイント
水まわりの油汚れ・カビキッチン、浴室、洗面所を重点清掃写真や内覧で目に入りやすいか
荷物が多く動線が狭い不用品整理・収納の見直し部屋の広さを伝えにくくしていないか
経年による傷や劣化清掃だけでなく修繕費も比較売却価格への影響を説明できるか

依頼前に確認したいチェックリスト

  • 内覧や写真撮影までの期限が決まっている
  • 自分でできる清掃と業者に任せる箇所を分けた
  • 見積もりの範囲と追加料金を確認した
  • 清掃費用をかけた場合の売却効果を担当者に確認した

実務メモ:清掃費をかければ必ず売却価格が上がるとは限りません。売却価格、内覧の印象、売却までの期間をまとめて見て、必要な箇所から整えるのが現実的です。

まとめ:不動産売却前のハウスクリーニングは”費用対効果”が高いと考えられる

ハウスクリーニングには費用がかかりますが、「内覧時の印象が良くなる」「内覧数が増える」といったメリットが考えられます。 売却前のハウスクリーニングは、必ず実施すべきものではありませんが、内覧時の印象を整える方法のひとつです。費用をかけるべきか、どの範囲まで整えるべきかは、物件の状態や売却方針に合わせて判断しましょう。
イエツグは、住宅とともに想いを”人から人に継ぐ”という願いから付けた社名です。仲介手数料を格安・定額にすることで、節約できた費用を住宅の質を向上させるために使っていただきたいと考えております。住まいを”継ぐ”には、耐震性や価値を向上することが不可欠だと思うからです。 イエツグ代表の私、丹は、元消防士。東日本大震災で多くの家屋が倒壊し、大切なものを失った方々を目の当たりにしたことにより、既存住宅の価値を上げ、良質な住宅を流通させることがこの国の急務なのではないかと考えるようになりました。小さな会社ではありますが、社員一同、同じ志を持って対応させていただいております。ぜひ一度ご相談ください。
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監修者 亀梨奈美
監修者 亀梨奈美大手不動産会社退社後、不動産ライターとして独立。株式会社real wave代表取締役。「わかりにくい不動産を初心者にもわかりやすく」をモットーに、機関紙から情報サイトまで不動産ジャンルのあらゆる文章を執筆・監修。

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