「住宅ローンの金利が上がる」というニュースを見て、ドキッとしていませんか。2026年は、これまでの「金利がほぼ0円だった時代」がいよいよ終わる、大きな節目の年になります。家計を守るためには、難しい言葉を抜きにして「結局、うちはいつ、いくら払うのか」を知ることが大切です。この記事では、2026年の金利の動きと、損をしないための対策をやさしく解説します。最後まで読めば、漠然とした不安が消え、今日から何を準備すればいいかがはっきりと分かります。
目次
まずは結論!2026年に金利が上がると家計の「ここ」が変わる
2026年の住宅ローンで最も気を付けるべきなのは、銀行が決める「基準となる金利」が上がることです。今までは金利がずっと低かったため、あまり気にする必要がありませんでした。しかし2026年は、ついに多くの銀行が「貸し出す時の定価」を値上げします。家計に関わる大きな変更点は以下の3つです。
- 銀行の定価がアップ:メガバンクを中心に、金利の元になる数字が約0.5%引き上げられます。
- 支払額が増える銀行がある:ネット銀行の一部では、金利が上がった分だけ、すぐに毎月の支払額が増えます。
- ローンが減りにくくなる:毎月の支払額が変わらないタイプの人でも、中身は「利息の支払い」ばかりになり、借金がなかなか減りません。
たとえ今の支払額が変わらなくても、将来の負担は確実に増えていきます。まずは自分の状況を正しく知って、早めに対策を立てることが家族の安心に繋がります。
なぜ2026年に金利が上がる?「銀行の定価」が変わる理由
金利が上がる最大の理由は、日本銀行(日本のお金を取り仕切る場所)が政策を変えたからです。銀行が私たちにお金を貸す時の「定価」のような数字を「短期プライムレート」と呼びます。この「定価」が2026年に上がることで、連動している住宅ローンの金利も一斉に値上がりします。なぜ2026年にこのような動きが起きるのか、その裏側を分かりやすく紐解きます。
1.日本銀行が「金利のある世界」へ舵を切った影響
日本銀行は、物価の上昇や給料のアップに合わせて、金利を少しずつ上げていくことを決めました。2025年末に一度値上げ、2026年にもさらなる値上げが予想されています。銀行も日本銀行からお金を借りて私たちに貸しているため、仕入れ値が上がれば、貸し出す金利も上げざるを得ません。これは日本経済が「デフレ」という元気のない状態から、次のステップへ進もうとしているサインでもあります。金利の上昇は、これから数年かけてじわじわと続いていくと考えたほうが自然です。
2.メガバンクがついに動く!「短プラ2.125%」という歴史的な数字
三菱UFJ銀行やみずほ銀行などの大手銀行は、2026年に金利の目安(短プラ)を2.125%にすることを決めました。これまでは1.625%ほどだったので、一気に0.5%も上がることになります。これは約16年ぶりの高い水準であり、変動金利で借りている人には大きな衝撃です。すでに借りている人の場合、2026年の春頃に新しい金利が発表される見込みです。実際の支払額に影響が出るのは2026年の夏頃からになるため、今のうちに対策を考える時間があります。
3.【要注意】ネット銀行の一部は金利の動きがさらに激しい
楽天銀行などのネット銀行は、市場の動きに最も敏感に反応する指標(TIBOR)を基準にしています。市場の金利は「これからもっと上がるかも」という噂だけでも、ピピッとすぐに反応して動くのが特徴です。そのため、大手銀行よりも先に、あるいは激しく金利が跳ね上がる可能性があります。ネット銀行は金利が低いという大きなメリットがありますが、その分、リスクも早くやってきます。自分が借りているローンの「金利が決まる仕組み」を、今一度チェックしておきましょう。
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【シミュレーション】金利が上がると月々の支払いはいくら増える?
金利の上昇が、実際のお財布にどれだけ響くかを計算してみましょう。「たった0.5%」と思うかもしれませんが、数千万円という大きなお金の場合、その差はバカにできません。月々の支払額だけでなく、最終的に返すお金がどれくらい膨らむかを知っておくことが大切です。一般的な家庭のモデルケースで、具体的な数字を出してみました。
1.【残高4,000万円の場合】毎月の支払額は約1万円も増える
例えば、4,000万円のローンが残っていて、あと35年返済する場合。金利が0.5%上がると、毎月の支払いは約1万円増えます。1ヶ月に1万円の出費増は、年間で12万円。家族で一泊旅行に行けるくらいの金額です。完済するまでの35年間で見ると、なんと合計で約400万円も多く払うことになります。これだけの金額があれば、子供の学費や自分たちの老後資金に大きな余裕が生まれるはずです。「1万円くらいなら」と油断せず、大きなコスト増として受け止める必要があります。
2.支払額がアップするのはいつ?2026年夏の「猶予期間」を賢く使おう
ニュースで金利アップを聞いても、すぐに翌月の支払額が増えるわけではありません。多くの銀行では、4月と10月に金利をチェックし、その3ヶ月後くらいから実際の引き落とし額を変えます。つまり、2026年4月に値上げが決まっても、本当の勝負は7月の引き落としからです。この数ヶ月間の「猶予期間」こそが、家計を守るためのゴールデンタイムになります。焦って変なローンに飛びつくのではなく、この期間中にプロに相談して、じっくり作戦を立てましょう。
3.【注意】支払額が変わらなくても「借金が減らない」という罠
「5年ルール」という仕組みがあるローンだと、金利が上がっても5年間は毎月の支払額が変わりません。一見安心に思えますが、実は支払ったお金のほとんどが「利息の返済」に消えています。結果として「いつまで経っても元金(借金の本体)が減らない」という事態に陥ります。これを放っておくと、最後にドカンと数百万円の支払いが残ってしまう可能性もあります。表面上の支払額が一定であることに満足せず、元金がしっかり減っているかを確認することが大切です。
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銀行別の「5年・125%ルール」徹底比較|あなたの家計は大丈夫?
変動金利には、金利が急に上がった時に家計がパンクしないための「お守り」のようなルールがあります。しかし、全ての銀行にこのお守りがあるわけではありません。お守りがある銀行とない銀行では、金利が上がった時のピンチの度合いが大きく変わります。自分がどちらの銀行から借りているのか、今のうちに必ず確認してください。
1.【比較表】メガバンクとネット銀行でこんなに違う「お守り」の有無
三菱UFJ銀行などのメガバンクは、急に支払額を増やさない「お守り(5年・125%ルール)」を導入しています。対照的に、SBI新生銀行やPayPay銀行、ソニー銀行などのネット銀行は、このルールがありません。ルールがない銀行では、金利が上がった翌月から、容赦なく支払額がアップします。各銀行の対応状況を表にまとめました。
| 銀行名 | 5年ルール(5年支払額キープ) | 125%ルール(増えても1.25倍まで) |
| 三菱UFJ・みずほ・三井住友 | あり | あり |
| 楽天銀行・auじぶん | あり | あり |
| SBI新生・PayPay・ソニー | なし | なし |
2.最後の一括請求が怖い「未払利息」の正体を知っておこう
5年ルールがある銀行で最も怖いのが「未払利息(みばらいりそく)」という現象です。金利が上がりすぎて、1ヶ月の利息が毎月の支払額を越えてしまった時に発生します。払いきれなかった利息は免除されるわけではなく、最後にまとめて一括で請求される借金のツケです。「毎月の支払いが変わらなくてラッキー」と思っていると、後で大きな後悔をすることになります。将来、どれくらいのツケが溜まりそうかを事前に予測しておくことが非常に重要です。
3.【重要】auじぶん銀行などの「繰上返済をするとルールが消える」規定
ネット銀行の一部には、ちょっと変わった注意点があります。例えばauじぶん銀行では、繰上返済で「期間を短くする」方法を選ぶと、その瞬間に5年ルールが消えてしまいます。借金を減らそうとした行動が、逆に「翌月からの支払額アップ」を招いてしまうのです。これを「約款(やっかん)のトラップ」と呼ぶこともあります。金利対策で繰上返済をしたい時は、必ず事前に銀行へ電話して「ルールが消えないか」を確認しましょう。
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住宅ローンで失敗しない「2026年の家計防衛術」|3つの具体的なやり方
金利が上がると分かっているなら、ただ不安がるのではなく、先回りして対策を打ちましょう。受け身で待っているだけでは、あなたの大切なお金は守れません。2026年の値上げ本番が来る前に、自分ができる「お守り」を増やしておくことが大切です。誰でも検討できる、具体的で効果の高い3つの対策をご紹介します。
1.固定金利への変更は「安心料」として冷静に考える
変動金利から固定金利に変えるのは、金利の悩みから解放される一番分かりやすい方法です。ただし、今の固定金利は以前より高くなっているため、変えた瞬間に支払額が増えるかもしれません。「毎月の支払いを一定にして安心したい」という気持ちと、コストのバランスを考えましょう。不安で夜も眠れないという方には、固定金利は非常に価値のある「安心料」になります。逆に「少しでも安く済ませたい」という方は、まだ変動のままで様子を見るほうが良い場合もあります。
2.「返済額を減らす」繰上返済で、金利アップを打ち消す
手元に少し余裕があるなら、繰上返済(くりあげへんさい)をして借金の元を減らすのが最強の対策です。この時、「返済額を減らす」というコースを選ぶのがポイントです。金利が上がって支払額が増えそうになっても、繰上返済で減らしておけば、月々の負担を元に戻せます。5年ルールがない銀行を使っている方には、これが自分で作る「最強の防衛策」になります。少しずつでも良いので、2026年に向けて繰上返済用の資金を貯めておくことをおすすめします。
3.【最後のチャンス】今よりも条件の良い銀行へ「借り換え」する
今の銀行で高い金利のまま借りているなら、本格的に上がる前の今が「借り換え」のラストチャンスです。最近の住宅ローンは、銀行同士が競っているため、金利の「割引幅」が昔より大きくなっています。ベースの金利が上がる前に、割引がたっぷり効いている新しいローンに乗り換えておきましょう。例えば、今の金利が1.5%の人なら、0.5%前後のローンに乗り換えるだけで、将来の利上げ分を相殺できます。手続きには時間がかかるため、2026年になる前に動き出すのが理想的です。
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住宅ローンの金利上昇に関するよくある質問
金利の大きな変化を前に、皆さんが不安に思っていることへプロがお答えします。よく相談を受ける内容を厳選してまとめました。正しい情報を知ることで、テレビやSNSの噂に振り回されない、落ち着いた判断ができるようになります。
Q1.金利が上がったらすぐに全額固定に変えるべきですか?
答えは「いいえ」です。慌てて全額を高い固定金利に変える必要はありません。まだ変動金利と固定金利の差は大きく、少し金利が上がっても変動の方がおトクなケースは多いです。おすすめなのは「半分だけ固定にする」などのミックスプランを検討することです。リスクを分けつつ、低金利のメリットも受けるという「いいとこ取り」な戦略も考えてみましょう。まずは自分の家計にどれくらい余裕があるか、冷静に見つめ直すことから始めてください。
Q2.これから10年、金利は上がり続けますか?
残念ながら、その可能性は高いと言わざるを得ません。日本銀行は「金利が全くない異常な状態」を抜け出し、緩やかに金利がある状態へ戻そうとしています。一気に上がることはありませんが、数年おきに少しずつ上がっていくのが現実的な予想です。2026年の値上げは「始まり」と考え、長期的な視点で対策を立てることが重要です。「一度上がればもう上がらない」と思い込まず、継続的な上昇に備えた貯蓄を意識しましょう。
Q3.自己資金(貯金)が少なくても借り換えはできますか?
はい、貯金が少なくても借り換えができる可能性は十分にあります。最近は「借り換えにかかる手数料」などの諸費用もまとめて貸してくれる銀行が増えています。自分の財布からお金を一円も出さずに、条件の良いローンへ乗り換えることも夢ではありません。ただし、借金の総額が増えるため、審査は少し厳しくなります。まずは自分が借り換えできるかどうか、複数の銀行でネットの無料診断を受けてみることから始めましょう。
まとめ:2026年は金利の曲がり角。プロを頼って賢く家計を守りましょう
2026年の金利上昇は、避けて通ることはできません。でも、仕組みを知って準備さえしておけば、決して怖いものではありません。大切なのは、自分の銀行のルールを確かめ、家計に合った「お守り(対策)」を一つでも実行することです。支払額が変わる前の猶予期間を使い、繰上返済の準備や借り換えの検討を今すぐ始めてください。不動産のプロやお金の専門家(FP)に相談すれば、あなたにぴったりの守り方が見つかります。早めの行動が、将来の家計と家族の笑顔をしっかりと守ってくれます。
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不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
保有資格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士