「不動産会社から『売れなかったら買い取りますよ』と言われて安心した」
「買取保証をつけておけば、万が一の時も大丈夫だろう」
不動産売却において、このような甘い言葉に誘われ、安易に買取保証を選んでしまう方が後を絶ちません。確かに「売れ残る心配がない」というのは魅力的に響きます。
しかし、プロの視点から言えば、買取保証はメリットよりもデメリットの方が圧倒的に大きいケースが多々あります。仕組みを正しく理解せずに契約すると、市場価格より数百万円も安く手放すことになりかねません。
この記事では、不動産業界の裏側を知り尽くした筆者が、買取保証の知られざるデメリットとリスクを徹底解説します。大切な資産を守るための「賢い売却術」もご紹介しますので、契約書に判を押す前に必ずご一読ください。
目次
結論:買取保証は「保険」だが、使い道を間違えると数百万円の損になる
買取保証とは、簡単に言えば「売却活動の保険」です。しかし、この保険料は決して安くありません。まずはその仕組みと、最大のデメリットである「価格差」について理解しましょう。
1.仕組みのおさらい:一定期間売れなければ、約束した金額で買い取ってもらう制度
買取保証(買取保証付き仲介)の基本的な流れは以下の通りです。
- まず、通常の「仲介」で一般の買主を探す(期間は3ヶ月程度が一般的)。
- 期間内に売れれば、通常の仲介手数料を払って売却完了。
- もし期間内に売れなければ、あらかじめ決めておいた金額で不動産会社が買い取る。
つまり、「いつまでに・いくらで売れるか」という最低ラインが保証される仕組みです。これだけ聞くと、売主にとって良いことづくめに見えますが、落とし穴は次にあります。
2.最大のデメリットは「価格」。市場相場の7〜8割まで下がる覚悟が必要
買取保証における最大のデメリットは、最終的に買い取られる際の価格が市場相場の70%〜80%程度まで下がることです。
例えば、相場が3,000万円の物件であれば、買取保証額は2,100万円〜2,400万円程度になります。その差額はなんと600万円以上。不動産会社は買い取った後にリフォームをして再販し、利益を出さなければならないため、どうしても買取価格はシビアになります。
「売れ残るよりはマシ」と考えるか、「数百万円も損をするのは嫌だ」と考えるか。ここが分かれ道です。
3.それでも選ばれる理由:住み替えの資金計画が確実に立つという一点突破
これだけ安くなるにも関わらず、なぜ買取保証を利用する人がいるのでしょうか。それは、「新居の購入資金に充てるため、いつまでに現金化できるか確定させたい」という強いニーズがあるからです。
「〇月〇日までに残代金を支払わないと、新居の購入契約が白紙になる」といったギリギリの状況下では、価格よりも確実性が優先されます。逆に言えば、期限に余裕がある人が安易に利用すべき制度ではありません。
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知らないとカモにされる?不動産業者が教えたがらない3つの「裏デメリット」
価格が安くなることは説明されますが、不動産会社はそれ以外の「構造的なデメリット」については口を閉ざしがちです。ここからは、業界の裏事情に踏み込んで解説します。
1.【囲い込みリスク】他社での売却を封じられ、飼い殺しにされる可能性
買取保証を利用するには、その不動産会社と「専属専任媒介契約」または「専任媒介契約」を結ぶことが条件となるのが一般的です。これは、他の不動産会社に重ねて売却を依頼できない契約です。
もしその会社が集客力のない会社だったり、担当者がやる気のない営業マンだったりしても、あなたは契約期間中、他社に助けを求めることができません。結果として、本来なら売れるはずの物件が「飼い殺し」状態にされ、最終的に安値で買い取られるのを待つだけになってしまうリスクがあります。
2.【利益相反】業者は「仲介で売る」より「安く買い取って転売」したいのが本音?
ここが最も怖いポイントです。不動産会社の本音を言えば、仲介手数料(物件価格の3%程度)をもらうよりも、安く買い取ってリフォーム後に高く転売した方が、はるかに大きな利益(数百万円〜)を得られます。
そのため、悪質な業者やノルマに追われている担当者の場合、仲介期間中にあえて積極的な販売活動を行わず、売れ残るように仕向ける(=買取に持ち込む)という、売主の利益に反する行動をとる可能性があります。これを「干す」と言ったりします。
3.【選択肢の欠如】一度契約すると、途中で「やっぱりやめた」が通用しにくい
「やっぱり安く売るのは嫌だから、買取保証はやめてもう少し粘りたい」と思っても、一度結んだ契約を覆すのは容易ではありません。契約内容によっては、途中解約に違約金が発生したり、広告費の実費を請求されたりすることもあります。
買取保証は、売主の「逃げ道」を塞ぐ契約でもあるのです。
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買取保証・即時買取・通常の仲介、どれが正解?ケース別診断チャート
では、どのような人が買取保証を利用すべきで、どのような人は避けるべきなのでしょうか。状況別に最適な売却方法を整理しました。
1.「期限」があるなら買取保証。でも、まずは仲介で高値を目指すべき
「3ヶ月後の新居引き渡しまでに現金が必要」といった明確な期限がある場合は、買取保証が有効な選択肢になります。
ただし、最初から「どうせ買取になる」と諦めないでください。信頼できる不動産会社を選び、仲介期間中に全力で販売活動を行ってもらえば、高値で売れるチャンスは十分にあります。あくまで「最後のセーフティネット」として利用するのが正解です。
2.「とにかく現金」なら即時買取。ただし足元を見られる覚悟を
「借金返済のために来週中にお金が必要」「相続した空き家を今すぐ手放したい」といった緊急性が高い場合は、仲介期間を設けずに最初から業者に買い取ってもらう「即時買取」が早いです。
ただし、足元を見られて価格交渉の余地がなくなるため、買取保証よりもさらに安くなる可能性があります。複数の買取業者に査定を出して競わせるなどの工夫が必要です。
3.「少しでも高く」なら通常の仲介一択。買取保証は不要な「足かせ」になる
「時間はかかってもいいから、少しでも高く売りたい」という方にとって、買取保証は不要な足かせでしかありません。価格が安くなるリスクを負ってまで保証をつける意味がないからです。
通常の仲介(一般媒介など)で広く買い手を募り、じっくりと高値売却を目指すべきです。売れなければ価格を見直せば良いだけで、安値で買い取られる義務はありません。
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買取保証のデメリットを回避し、手取り額を最大化する「第4の選択肢」
「期限はあるけど安く売るのは嫌だ」というジレンマを抱えている方に、イエツグから「第4の選択肢」を提案します。それは、買取保証に頼らずに、販売戦略でスピードと高値を両立させる方法です。
1.買取保証をつける前に、まずは「期間を決めて全力で仲介」してもらう
安易に買取保証契約を結ぶ前に、まずは3ヶ月間限定で、本気で仲介売却に取り組んでみませんか?
実は、適切な価格設定と魅力的な広告(写真やPR文)があれば、多くの中古物件は3ヶ月以内に成約しています。「売れないかもしれない」という不安だけで保証料(=安い売却価格)を払うのはもったいないことです。
2.イエツグなら「仲介手数料定額」でコスト削減し、手取り額をアップ
もし仲介で売れたとしても、高額な仲介手数料(物件価格×3%+6万円)を払えば手取りは減ってしまいます。
イエツグなら、仲介手数料は物件価格に関わらず「定額182,900円(税別)」です。3,000万円の物件なら、一般的な手数料(約100万円)と比べて80万円以上も手元に多く残ります。この差額があれば、多少の値下げ交渉にも余裕を持って応じられ、結果的に早期売却につながりやすくなります。
3.売却期間中は「インスペクション無料」などで物件の価値を高める戦略を
さらにイエツグでは、売主様の負担ゼロで「ホームインスペクション(建物診断)」を実施し、物件の安心感を高めて売り出します。
「検査済み物件」としてアピールすることで、競合物件との差別化を図り、早期成約の可能性を飛躍的に高めます。買取保証という「守り」に入る前に、まずは物件の価値を高める「攻め」の売却活動を試してみる価値はあるはずです。
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まとめ:買取保証はあくまで最終手段。まずは市場価値を知ることから始めよう
不動産買取保証は、どうしても期限内に売り切らなければならない事情がある人にとっては有効な「保険」です。しかし、その代償として市場価格より大幅に安くなるというデメリットを忘れてはいけません。
「安心をお金で買う」価値が本当にあるのか、まずはご自身の物件の適正な市場価値(仲介で売れる価格)を知ることから始めましょう。イエツグでは、あなたの利益を最優先に考えた、損をしないための売却プランをご提案いたします。
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不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
保有資格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士