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契約不適合責任から売主を守る全知識|今すぐやるべき4つの対策と費用を抑える秘訣をプロが解説
「家を売った後で、高額な修理費を請求されたらどうしよう…」
不動産の売却を考えたとき、こんな不安が頭をよぎりませんか?その原因が「契約不適合責任」です。
2020年の民法改正で、売主の責任は想像以上に重くなりました。
しかし、ご安心ください。この記事では、不動産取引の専門家が、契約不適合責任の基本から、売主様が今すぐやるべき4つの具体的な対策まで、どこよりも分かりやすく解説します。
この記事を最後まで読めば、漠然とした不安は「やるべきこと」がわかる安心感に変わるはずです。
正しい知識を身につけ、リスクを賢く回避し、大切な資産を守り抜きましょう。
売主様必見!契約不適合責任で後悔しないための対策が一目でわかるロードマップ
不動産売却における契約不適合責任は、複雑に感じるかもしれません。
しかし、ポイントを押さえれば、売主が取るべき対策は明確です。
まずは、これから解説する対策の全体像を掴みましょう。
売却で後悔しないためには、以下の4つのステップを順番に進めるのが最も効果的です。
- ステップ1:【現状把握】契約不適合責任の基本を正しく理解する
- ステップ2:【具体的対策】4つの必須対策(インスペクション・保険・告知・特約)を実行する
- ステップ3:【リスク認識】対策を怠った場合のトラブル事例を知る
- ステップ4:【賢い選択】費用を抑えて対策できる不動産会社を選ぶ
このロードマップに沿って行動すれば、あなたは安心して売却活動に臨めます。
次の章から、それぞれのステップを詳しく見ていきましょう。
ご自身の売却プランに不安はありませんか?イエツグでは、お客様一人ひとりに合わせた最適な売却戦略を無料でご提案します。
【2020年民法改正】契約不適合責任とは?旧「瑕疵担保責任」との3つの違い
契約不適合責任への対策を考える前に、まずはその内容を正しく理解する必要があります。
2020年4月の民法改正で、従来の「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」へと変更され、売主の責任範囲が大きく変わりました。
ここでは、特に重要な3つの変更点を解説します。
1. 責任の対象が拡大!「隠れた瑕疵」から「契約内容との不適合」へ
最も大きな変更点は、売主が責任を負う範囲の基準が変わったことです。
旧制度の「瑕疵担保責任」では、「隠れた瑕疵(かし)」、つまり買主が通常の注意を払っても発見できなかった欠陥だけが対象でした。
一方の「契約不適合責任」では、物件の種類、品質、数量が「契約内容に適合しない」場合に売主の責任が問われます。
例えば、契約書に「シロアリの害はない」と記載があれば、引き渡し後にシロアリ被害が発覚した場合、それが隠れたものでなくても売主は責任を負う可能性があります。
2. 買主の権利が拡大!売主が負う可能性のある4つの責任
契約不適合責任では、買主が売主に対して主張できる権利が大幅に増えました。
旧制度では、買主の権利は主に「損害賠償請求」と「契約解除」の2つでした。
新制度では、以下の4つの権利が明確に認められました。
売主は請求に応じる義務が生じるため、それぞれの内容を必ず把握しておきましょう。
追完請求(修補請求)
追完請求とは、契約内容に適合しない部分について、修理や代替品の引き渡しなどを求める権利です。
例えば、雨漏りがあればその修理を、約束と違う設備が付いていれば正しいものへの交換を請求されます。
代金減額請求
売主が追完請求に応じない場合、買主は売買代金の減額を請求できます。
不適合の度合いに応じて、支払った代金の一部を取り戻す権利です。
あくまで追完請求が優先で、実行されない場合の第二の手段となります。
損害賠償請求
契約不適合によって買主が損害を被った場合、その損害の賠償を請求される可能性があります。
例えば、雨漏りが原因で家財が濡れてしまった場合、その家財の損害分も賠償の対象となり得ます。
契約解除
契約不適合が重大で、契約の目的を達成できない場合に、買主は契約を解除できます。
例えば、建物の構造上の重大な欠陥で安全に住めない、といったケースが該当します。
売主は受け取った代金を全額返還しなければなりません。
3. 責任を負う期間はいつまで?知っておくべき「買主が知った時から1年」のルール
買主が契約不適合を発見した場合、その事実を知った時から1年以内に売主に通知する必要があります。
この「1年」という期間は、あくまで「通知」の期限です。
この期間を過ぎると、買主は上記の4つの権利を主張できなくなります。
ただし、注意点があります。
売主が引き渡し時に不適合の事実を知りながら買主に伝えなかった場合、この1年の期間制限は適用されません。
また、これは民法上の原則であり、実際の不動産売買契約では、特約によって責任期間を「引き渡しから3ヶ月」などと短縮することが一般的です。
ご自身のケースで責任期間がどうなるか不安な方は、専門家が無料でご相談に乗ります。
不動産売却で売主が今すぐやるべき4つの具体的対策
契約不適合責任の重さを理解した上で、次に知るべきは具体的な対策です。
売却後のトラブルに巻き込まれないためには、事前の準備が全てと言っても過言ではありません。
ここでは、売主が必ず実行すべき4つの対策を、その重要度順に解説します。
1. 【専門家による調査】ホームインスペクションで建物の健康状態を客観的に把握する
最も効果的な対策は、ホームインスペクション(建物状況調査)を実施することです。
これは、建築士などの専門家が、建物の劣化状況や欠陥の有無を客観的に診断するものです。
インスペクションを行うことで、売主自身も気づいていなかった物件の問題点を事前に把握できます。
そして、その調査結果を買主に正確に伝えることで、引き渡し後の「知らなかった」というトラブルを未然に防ぎます。
調査結果は、売主の責任範囲を明確にするための強力な証拠にもなります。
2. 【万が一への保険】既存住宅売買瑕疵保険に加入し、売却後の突発的な出費に備える
次に有効なのが、既存住宅売買瑕疵保険への加入です。
これは、引き渡し後に発見された建物の欠陥(瑕疵)について、その補修費用などを保険金でカバーする制度です。
インスペクションで問題が見つからなくても、万が一の事態は起こり得ます。
この保険に加入しておけば、もし契約不適合を追及されても、補修費用は保険会社が支払ってくれます。
売主の金銭的な負担を大幅に軽減できるため、安心して取引に臨むための強力な味方です。
3. 【正確な情報開示】物件状況報告書(告知書)は正直に、ありのままを記入する
物件状況報告書(告知書)は、売主が知っている物件の状態を正直に買主に伝えるための重要な書類です。
雨漏りの履歴、シロアリ被害の有無、設備の故障など、些細なことでも正直に記載してください。
「これを書くと売却価格が下がるかも」とためらう気持ちはわかります。
しかし、不都合な事実を隠して売却し、後で発覚したときのほうが、損害賠償などで遥かに大きな損失を被るリスクがあります。
誠実な情報開示こそが、最終的に売主自身を守る最善の策です。
4. 【契約の工夫】安易な「免責特約」は危険!設定する際の注意点
個人間売買では、特約によって売主の契約不適合責任を免除する「免責特約」を付けることがあります。
しかし、この特約は万能ではありません。
売主が不適合の事実を知りながら買主に伝えなかった場合、免責特約は無効となります。
また、売主が不動産会社(宅建業者)の場合は、買主保護の観点から、責任を完全に免除する特約は法律で禁止されています。
免責特約を設定する際は、その有効範囲と限界を正しく理解しておくことが不可欠です。
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【トラブル事例】対策を怠るとどうなる?契約不適合責任を巡る2つのケース
事前対策の重要性をより深く理解するために、実際によくあるトラブル事例を見てみましょう。
「自分は大丈夫」と思っていても、少しの油断が大きな問題に発展する可能性があります。
ここでは、契約不適合責任を巡る代表的な2つのケースを紹介します。
1. 事例①「給排水管の隠れた腐食」で修繕費用80万円を請求されたケース
売主Aさんは、築25年の一戸建てを、特に調査をせずに売却しました。
引き渡しから半年後、買主から「床下で水漏れが起きている」と連絡がありました。
調査の結果、給排水管の一部が腐食しており、大規模な交換工事が必要と判明。
買主は契約不適合責任に基づき、売主Aさんに対して修繕費用として80万円の損害賠償を請求しました。
Aさんは事前にインスペクションを実施していなかったため、反論できる材料がなく、請求に応じざるを得ませんでした。
2. 事例②「シロアリ被害の告知漏れ」が原因で契約解除に至ったケース
売主Bさんは、5年前にシロアリ駆除を行った事実を物件状況報告書に記載せずにマンションを売却。
買主が入居後、リフォームのために壁を剥がしたところ、柱に大規模なシロアリ被害の跡を発見しました。
買主は、建物の安全性が損なわれているとして契約解除を主張。
Bさんは過去の駆除歴を故意に隠していたため、免責特約も無効と判断されました。
結果として売買契約は白紙に戻り、Bさんは受け取った代金の全額返還と、仲介手数料などの諸費用を負担することになりました。
売却後のトラブルは精神的にも金銭的にも大きな負担です。万全の対策で、安心して売却活動を進めましょう。
【費用を抑える秘訣】なぜイエツグは売主のリスク対策(インスペクション・瑕疵保険)を無料で提供できるのか?
「インスペクションや瑕疵保険が重要なのはわかったけど、費用が心配…」
そう思われた方も多いのではないでしょうか。
私たちイエツグでは、不動産売却時の仲介手数料を定額182,900円(税別)に抑え、さらに「ホームインスペクション」と「既存住宅瑕疵保証」を無料で付帯しています。なぜ、このような手厚いサービスが可能なのか、その理由をお伝えします。
1. 広告費・人件費の最適化で、お客様へのサービスに還元しているから
私たちは、大手不動産会社のような大規模な広告宣伝や、過剰な営業人員を抱えていません。
テレビCMやチラシにかかる莫大な広告費を削減しています。
そして、少数精鋭のチームでお客様に対応することで、無駄な人件費を抑えています。
このようにして削減したコストを、仲介手数料の定額化や、売主様を守るための無料サービスに直接還元しています。
会社の利益を最大化するのではなく、お客様の利益を最大化することを第一に考えているのです。
2. 安全な中古住宅の流通こそが、日本の「減災」に繋がるという信念があるから
代表の丹は、不動産業界に入る前、消防士として東日本大震災の現場を経験しました。
そこで目の当たりにしたのは、老朽化した家屋が倒壊する光景と、大切な住まいを失い悲しむ人々の姿でした。
その経験から、「建物の倒壊は未然に防げたのではないか」「良質な住宅を流通させることが、次の大災害から人々の生命と想い出を守ることに繋がる」という強い想いを抱くようになりました。
インスペクションや瑕疵保険の無料付帯は、単なるサービスではなく、安全な不動産流通を活性化させるという私たちの使命なのです。
3. 売主様・買主様双方が安心できる取引が、結果的に私たちの信頼に繋がるから
不動産取引は、売主様と買主様の信頼関係の上に成り立ちます。
インスペクションや瑕疵保険によって物件の安全性が担保されれば、買主様は安心して購入を決断できます。
そして、売主様は売却後の不安から解放されます。
双方が安心・納得できる「三方良し」の取引を実現することこそが、不動産会社の本来の役割です。
こうした質の高い取引を一つひとつ積み重ねていくことが、お客様からの信頼に繋がり、私たちの成長の糧になると信じています。
私たちの想いに少しでも共感いただけたら、ぜひ一度サービス内容をご覧ください。
契約不適合責任に関するよくある質問(Q&A)
最後に、契約不適合責任について、お客様からよく寄せられる質問にお答えします。
ご自身のケースと照らし合わせながら、疑問点を解消してください。
Q1. 個人間の売買でも契約不適合責任は発生しますか?
はい、発生します。
契約不適合責任は、売主が事業者か個人かに関わらず、すべての売買契約に適用される民法上のルールです。
ただし、前述の通り、個人間売買の場合は当事者間の合意(特約)によって、責任の範囲や期間を任意に設定することが可能です。
そのため、契約書の内容を十分に確認することが非常に重要になります。
Q2. 「現状有姿(げんじょうゆうし)」で引き渡すと記載すれば責任は免除されますか?
いいえ、それだけでは責任は免除されません。
「現状有姿」とは、「今あるがままの状態で引き渡す」という意味の言葉です。
しかし、これは契約不適合責任を自動的に免除する魔法の言葉ではありません。
例えば、雨漏りがあることを知りながら、それを告げずに「現状有姿」で売却した場合、買主から責任を追及される可能性があります。
現状を正確に伝えた上で、どの部分について責任を負い、どの部分について負わないのかを契約書で明確にする必要があります。
Q3. 築年数が古い家でも責任を負わなければなりませんか?
はい、原則として責任を負います。
契約不適合責任に、建物の築年数は直接関係ありません。
問題となるのは、その物件の状態が「契約内容に適合しているかどうか」です。
ただし、築50年の家に新築同様の品質を期待する買主はいないでしょう。
「築年数相応の経年劣化」は、通常、契約不適合とはみなされません。
重要なのは、築年数を考慮してもなお、看過できないレベルの不具合がないか、そしてその情報を正直に開示しているか、という点です。
上記以外の疑問や、ご自身の状況に合わせた具体的な相談も大歓迎です。匿名でのご相談も可能です。
まとめ:正しい知識と事前対策で、契約不適合責任は怖くない。安心して大切な家を売却しよう
この記事では、契約不適合責任の基本から、売主が取るべき具体的な4つの対策、そして費用を抑える秘訣までを解説しました。
契約不適合責任は、売主を一方的に不利にする制度ではありません。
むしろ、物件の状態を正直に開示し、誠実な取引を行う売主を守るためのルールでもあるのです。
今回ご紹介した「インスペクション」「瑕疵保険」「正確な告知」「適切な特約」という4つの対策をしっかりと実行すれば、売却後のトラブルリスクは大幅に軽減できます。
過度に恐れることなく、正しい知識で万全の準備を整え、自信を持って大切なご自宅の売却に臨みましょう。
あなたの不動産売却が成功するよう、イエツグが全力でサポートします。まずはお気軽にお問い合わせください。















不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
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