物件見学は何件が目安?平均件数と「決められない沼」にハマらない進め方

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物件見学は何件が目安?平均件数と「決められない沼」にハマらない進め方

これから始まる家探しに期待が膨らむ一方で、「物件見学って、何件くらい行くのが普通なんだろう?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。見学件数が少なすぎると後悔しそうですし、逆に多すぎても「内覧疲れ」で決めきれなくなりそうで不安ですよね。

この記事では、不動産購入者の平均見学件数を「目安」として紹介し、件数に縛られずに「これだ!」と思える物件に出会うための具体的な方法を解説します。

この記事を読み終える頃には、あなたに最適な見学の進め方が分かり、自信を持って家探しの第一歩を踏み出せるようになります。さあ、もう迷うのは終わりにして、納得のいくマイホーム探しを始めましょう。

【結論】物件見学の平均は5〜10件!ただし件数に縛られるのは危険

家探しを始めると、誰もが気になるのが「他の人は何件くらい見学しているのか」という点です。まずは、一般的な目安となる平均件数とその理由を知り、件数に対する考え方を整理しましょう。

1. データで見る!購入者の平均的な物件見学件数

各種調査によると、不動産を購入した人が実際に見学した物件数は、平均で5〜10件程度に収まるケースが最も多いようです。もちろん、これはあくまで平均値。1〜3件で理想の物件に出会い即決する人もいれば、20件以上じっくり見てから決める人もいます。

この数字は「自分は平均から外れていないか?」と不安になった時の、一つの安心材料として捉えてください。大切なのは、この数字に囚われすぎないことです。あなたのペースで進めることが、満足のいく家探しにつながります。

2. なぜ「5〜10件」が目安と言われるのか?その理由を解説

「5〜10件」という数字が目安とされるのには、明確な理由があります。最初の1〜3件の見学では、希望エリアの相場観や、物件ごとのメリット・デメリットを肌で感じる「学習フェーズ」です。この段階では、まだ目が肥えていないため、なかなか決断には至りません。

そして4〜5件目あたりから物件を比較する自分なりの基準ができ、さらに数件見ることで「この物件は他のものより優れている」という確信が持てるようになります。これが、結果的に5〜10件という数字に落ち着くことが多い理由です。

3. 大切なのは件数よりも「納得感」。0件や20件でも問題なし!

最終的に、物件見学で最も重要なのは「件数」ではなく「あなた自身の納得感」です。例えば、探し始めて最初に見学した物件が、全ての条件を満たす理想の物件である可能性もゼロではありません。その直感を信じて決断することも、立派な家探しです。

逆に、なかなか条件に合う物件に出会えず、20件以上見学することになっても焦る必要はありません。たくさんの物件を見ることで、確実にあなたの目は肥え、より良い判断ができるようになっています。平均件数はあくまで参考に、自分たちが心から「ここに住みたい」と思えるまで、じっくり探しましょう。

見学件数が多すぎる・少なすぎる場合のメリットとデメリット

物件見学の進め方には、大きく分けて「短期決戦型」と「じっくり検討型」があります。それぞれにメリットとデメリットがあります。両方を理解し、自分に合ったスタイルを見つけましょう。

1.【3件以内で決める】スピード決着のメリットと見落としリスク

3件以内という少ない件数で決める最大のメリットは、時間と労力を最小限に抑えられることです。週末ごとに見学に費やす必要がなく、決断が早いため、人気物件を他の人に取られるリスクも低くなります。また、多くの物件を見ない分、情報過多による混乱や迷いが生じにくいのも利点です。

一方、デメリットは、比較対象が少ないため、その物件の本当の価値(相場と比べてお得なのか、など)を判断するのが難しい点です。また、焦って決断することで、後から「もっと良い物件があったかもしれない」という後悔につながる可能性もあります。

2.【10件以上じっくり見る】比較検討できるメリットと「内覧疲れ」のリスク

10件以上の物件をじっくり見るメリットは、豊富な情報をもとに、冷静かつ客観的な判断が下せることです。多くの物件を見ることで目が肥え、相場観が養われるため、物件の長所や短所を的確に見抜けるようになります。納得いくまで探すため、購入後の満足度も高くなる傾向があります。

しかし、見学件数が増えるほど、時間も労力もかかります。どの物件も良く見えてしまい決めきれなくなる「内覧疲れ」や「決められない沼」に陥るリスクがあります。また、検討している間に他の購入者に先を越されてしまう可能性も高まります。

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見学は2フェーズで考えよ!意思決定の質を高めるプロの技

ただやみくもに見学件数を重ねても、良い決断はできません。不動産のプロは、物件見学を目的の異なる2つの「フェーズ」に分けて考えています。この視点を持つだけで、家探しの質は大きく向上します。

1. フェーズ1(1〜3件目):相場感と視野を広げるための見学

家探し初期の1〜3件目は、「決める」ためではなく「学ぶ」ためのものです。このフェーズの目的は、インターネットの情報だけでは分からない、実際の物件の雰囲気や希望エリアの相場観を肌で感じることです。

「日当たりは思ったより良いな」「図面で見るより狭く感じるな」といった発見を重ねるうちに、自分なりの判断基準ができてきます。少し条件から外れる物件をあえて見てみることで視野が広がり、本当に譲れない条件が明確になることもあります。

2. フェーズ2(4件目以降):絶対条件で候補を絞り、決断するための見学

フェーズ1で得た経験をもとに、4件目以降は「決断する」ための見学に移行します。この段階では、事前に定めた「絶対に譲れない条件」をクリアした物件のみに絞って見学します。候補物件を同じ基準で冷静に比較検討していく段階です。

例えば、「駅徒歩10分以内」「3LDK以上」「南向き」といった絶対条件を満たす物件だけを見ることで、迷いを減らし、効率的に意思決定に近づけます。このフェーズで2〜3件見学すれば、自分たちにとってのベストな物件が見えてくるはずです。

3. 「何となく良い」から卒業!2つのフェーズで見学時のチェックポイントはこう変わる

見学のフェーズによって、見るべきポイントも変える必要があります。フェーズ1では、物件の細かな欠点を探すよりも、全体の雰囲気や日当たり、周辺環境といった「感覚的」な部分を掴むことを重視します。

一方、フェーズ2では、より具体的に「この家に住む」ことを想定したチェックが必要です。コンセントの位置や収納の広さ、設備の劣化具合など、生活に直結する「現実的」なポイントを厳しく見ていきます。この意識の切り替えが、「何となく良い」という曖昧な感想から卒業し、確信を持って決断するための鍵となります。

決められない沼にハマらない!効率的な物件見学3つのステップ

「良い物件はたくさんあるのに、最後の一つに決めきれない…」そんな「決められない沼」にハマらないためには、見学を始める前の準備と、見学後の振り返りが重要です。プロが実践する3つのステップで、効率的な家探しを実現しましょう。

1.【STEP1:見学前】譲れない条件を「3つ」に絞り、優先順位を決める

家探しを始める前に、希望条件に優先順位をつけることが最も重要です。全ての希望を100%満たす物件は、まずありません。「価格」「広さ」「駅からの距離」「築年数」など、たくさんの希望の中から、「これだけは絶対に譲れない」という条件を3つまでに絞り込みましょう。

この「絶対条件」という軸を持つことで、見るべき物件が明確になります。また、決断に迷った際にも、この軸に立ち返ることで、冷静な判断を下すことができます。

2.【STEP2:見学当日】1日の見学は「3件まで」がベストな理由

1日にまとめて多くの物件を見たい気持ちは分かりますが、見学は3件までを目安にするのがおすすめです。4件以上見ると、集中力が切れ、各物件の印象が混ざってしまい、冷静な比較検討が難しくなります。「内覧疲れ」を避けるためにも、欲張りすぎないことが大切です。

また、物件間の移動時間も考慮し、無理のないスケジュールを組みましょう。1件1件をじっくりと見学し、メモを取る時間を確保することが、結果的に効率的な家探しにつながります。

3.【STEP3:見学後】記憶が新しいうちに!専用チェックシートで冷静に比較検討

見学した後は、必ずその日のうちに振り返りの時間を取りましょう。記憶が新しいうちに、物件ごとに感じたメリット・デメリットを書き出し、点数付けをすることで、感情的な好き嫌いだけでなく、客観的な評価ができます。

事前に「日当たり」「収納」「周辺環境」といった評価項目を決めておき、共通のチェックシートを使って比較すると、それぞれの物件の長所と短所が一目瞭然になります。この作業が、次のアクション(申し込み、あるいは次の見学)を明確にしてくれます。

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物件見学の目安に関するよくある質問

最後に、物件見学の件数に関して、お客様からよくいただく質問にお答えします。多くの人が同じような疑問を抱えています。ここでスッキリ解消しておきましょう。

Q1. 結局、みんな平均何件目くらいで物件を決めているの?

A. アンケートなどによると、4〜6件目あたりで決断する人が多いようです。

これは、前述した「見学の2つのフェーズ」と合致します。最初の数件で相場観を養い、その後の数件で比較検討して決断するという、理想的な流れと言えるでしょう。ただし、あくまで傾向であり、これより早くても遅くても全く問題ありません。

Q2. 気に入った物件があったら、すぐに申し込むべき?

A. 「これだ!」という強い確信があれば、早めに申し込み(購入の意思表示)をすることをおすすめします。

特に条件の良い人気物件は、公開後すぐに複数の申し込みが入ることも珍しくありません。「他の物件も見てから…」と考えているうちに、他の人に決まってしまうケースは非常に多いのです。後悔しないためにも、決断のタイミングは重要です。

Q3. 1件も見ずに決めるのはアリ?オンライン内見の注意点

A. 遠方にお住まいなどの事情がない限り、現地での見学は必ず行うべきです。

最近はオンライン内見も普及していますが、映像だけでは分からないことがたくさんあります。日当たりや風通し、周辺の音や匂い、実際の広さの感覚など、五感で感じる情報は、現地でしか得られません。オンライン内見はあくまで補助的な手段と考えましょう。

まとめ:自分なりの「目安」を見つけて、納得のいく家探しを!

物件見学の件数に、絶対的な正解はありません。平均はあくまで5〜10件という目安ですが、本当に大切なのは、あなたが心から納得して「この家に住みたい」と思える決断をすることです。

この記事で紹介した「2つのフェーズ」や「3つのステップ」を参考に、あなた自身のペースで、楽しみながら家探しを進めてください。見学件数という数字に振り回される必要は全くありません。

もし家探しに行き詰まったり、客観的なアドバイスが欲しくなったりした時は、いつでも私たちイエツグにご相談ください。お客様一人ひとりのペースに寄り添い、専門家があなたの納得のいく家探しを伴走しながらサポートします。

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