「住宅ローンの返済負担はできるだけ減らしたい!」というのは、住宅を購入する誰しもが考えること。負担減のため、住宅ローンの金利がより低いネット銀行の利用を検討されている方も多いのではないでしょうか?
しかし多くの不動産会社は、「ネット銀行の住宅ローンにはリスクがあるので危険です」と言って、ネット銀行を勧めません。中には、「この物件を購入したいのであればネット銀行は使えないです」と言ってくる不動産会社もあります。
ではなぜ不動産会社は、ネット銀行を勧めないのでしょうか?それは、お客様がネット銀行で住宅ローンを組むと、不動産会社の営業マンにさまざまな不都合が発生するからです。
そこで本記事では、不動産会社の営業マンがネット銀行の住宅ローンを勧めない理由について解説していきます。
本記事を読んでいただくことで、住宅ローンの総返済額が100万円も200万円も変わってくる可能性があるため、ぜひ最後までご一読ください。
- 住宅ローン選びが大切な理由
- 不動産会社がネット銀行を勧めない表向きの理由
- 不動産会社がネット銀行を勧めない本当の理由

目次
不動産購入で住宅ローン選びが大切な理由は「金利と返済額が変わるから」
5年ルール・125%ルールは、すべての住宅ローンに共通する仕組みではありません。
変動金利でも、適用の有無は金融機関、商品、元利均等・元金均等などの返済方法、契約条件によって異なります。ルールがないことだけで危険と決めつけず、金利見直し時の返済額、未払利息の扱い、適用開始時期を契約前に確認してください。

最初に本記事の根幹をお伝えすると、「不動産会社がネット銀行を利用できないと言うなら仕方ないか」と簡単にあきらめてはいけないということです。
不動産の購入において、住宅ローン選びは非常に大切です。住宅ローンの金利は、金融機関によって違い、選択次第で返済額が大きく変わるためです。
住宅ローンの適用金利や審査条件は、金融機関、申込時期、借入条件、優遇条件で変わります。過去の金利を現在の目安として比較せず、検討中の金融機関が公表する最新の金利・手数料・適用条件を確認してください。
金利差だけでなく、融資手数料、保証料、団信の上乗せ、繰上返済手数料などを含めて総返済額を比較することが重要です。
ネット銀行の住宅ローンは、申込手続きの全てをウェブ上で完結できます。よって、人件費がかからない分、窓口のある都市銀行や地方銀行、信用金庫よりもネット銀行の方が金利は低くなります。
ではなぜ、購入希望者にとってメリットがあるネット銀行の住宅ローンを、多くの不動産会社は勧めないのでしょうか?
次項から、不動産会社がネット銀行をすすめない表向きの理由と、本当の理由を解説していきます。
不動産会社がネット銀行の住宅ローンをすすめない表向きの理由

金利が低いのであれば、ネット銀行の住宅ローンを積極的に利用したいものですよね。しかしお客様が不動産会社の営業マンに、ネット銀行で住宅ローンを組みたいと伝えると、多くの場合でこう言われてしまいます。
「ネット銀行の住宅ローンは、5年ルールと125%ルールの有無は、金融機関・商品・返済方法などで異なるため、契約条件を確認する必要があります」

と、「???」が浮かんでしまったあなたも大丈夫。
ここからは、5年ルールと125%ルールそれそれの仕組みも含めて、5年ルールと125%ルールの有無を確認するポイントについて解説していきます。
「5年ルール」と「125%ルール」の仕組み
「5年ルール」と「125%ルール」は、返済期間中に金利が変わる可能性のある、変動金利型の住宅ローンに適用されるルールです。具体的には以下の通り。
- 5年ルール:返済額は5年に1度しか見直されない仕組み
- 125%ルール:見直し後の返済額は見直し前の125%までしか上昇しない仕組み
変動金利型の住宅ローン金利は、半年に1度見直されます。しかし半年に1度の金利見直し時に返済額まで変わってしまうと、金利が上がり続けた場合、ローンの返済負担が生活を大きく圧迫してローンを返済できなくなってしまうかもしれません。
住宅ローンの返済を滞らせる人が増えてしまうと、銀行は経営できなくなってしまいます。そこで金利が上昇しても、借り主が住宅ローンの返済に困らないように、5年間は返済額を据え置いてくれるのです。
そのため金利が変化しても、返済額が見直されるタイミングでない場合、返済額はそのままで元金と利息の割合のみが変わります。
また、5年後の返済額を見直すタイミングで、金利が5年前と比較して大きく上昇したとしても、返済額は見直し前の1.25倍(=125%)までしか上昇しません。
たとえば、月々の返済額が10万円であるとしましょう。見直し後の返済額が20万円となるほど金利が上昇していても、125%ルールにより返済額は125,000円となり、返済負担が急激に増えるのを防げます。
以上の点から、「5年ルール」や「125%ルール」のない変動金利型住宅ローンは、半年ごとに返済負担が上がり続けるリスクや返済負担が急激に増大するリスクがあるのです。
不動産会社がネット銀行の住宅ローンを勧めない本当の理由

ネット銀行の住宅ローンについても、5年ルールや125%ルールの扱いは商品ごとに確認が必要です
銀行名を並べて一律に判断するのではなく、
しかし、5年ルールと125%ルールのないネット銀行が2行しかないにもかかわらず、不動産会社はネット銀行にこれらのルールがないと説明するのでしょうか?
不動産会社がネット銀行を勧めない理由は、提携状況、審査手続き、必要書類、融資実行日など、金利ルール以外にもあります。5年ルール・125%ルールの有無は、銀行名だけでなく商品・返済方法・契約条件を確認してください。
また、そもそも5年ルールや125%ルールがないから危険とも限りません。
日本銀行の政策金利や市場環境の変化は、住宅ローン金利に影響することがあります。
金融政策は会合ごとに経済・物価情勢を踏まえて判断されます。住宅ローンの将来金利を記事だけで断定せず、現在の適用金利と金利上昇時の返済額を確認しましょう。
将来の金利を断定することはできないため、変動金利を選ぶ場合も、金利上昇時の返済額を試算しておく必要があります。
では、不動産会社がネット銀行をすすめない理由は何なのでしょうか?本当の理由は次の2つです。
- そもそも不動産屋がネット銀行と取引ができない
- 不動産会社の営業マンの手間や時間がかかるから
次項から順番に詳しく解説していきます。
本当の理由1.そもそも不動産屋がネット銀行と取引ができない

不動産を購入する人の多くは住宅ローンを利用するため、必然的に不動産会社と銀行のやりとりは増えて関係が密接になります。
金融機関と不動産会社の提携・取扱い状況は個別に異なります。特定の会社が違法・不正を理由に取引停止になっていると、根拠なく断定しないようにしてください。
ここで、不動産会社の立場になって考えてみましょう。もし物件を購入予定のお客様が、自社と取引停止となっているネット銀行で住宅ローンを組もうとしていると知ったとき、不動産会社の営業マンはどのような気持ちになるでしょうか?
不動産会社の営業マンは、お客様に取引停止となっている銀行を利用して欲しくないと思うでしょう。
しかし不動産会社は「〇〇銀行と弊社は取引停止となっているので他の銀行を利用してください」とは正直に言いません。
あなたは過去に不正を働いた疑惑のある不動産会社で、住宅を購入するでしょうか?きっと他の不動産会社を利用しますよね。
そのため取引停止になっていることをお客様に知られると、お客様は別の不動産会社経由で物件を購入しようとします。
そこで、自社と取引停止になっているネット銀行をお客様が利用しないように「ネット銀行は返済額が急激に増えるリスクがある」と言ってくるのです。
本当の理由2.不動産営業マンの手間や時間がかかるから

また、取引のないネット銀行を利用されてしまうと、不動産営業マンにとって次の3つのデメリットが発生します。
- 審査が遅い
- ローンの進捗について介在できない
- 融通が利かない
審査が遅い
住宅ローンを借りる際は、金融機関によって借りる人の年収や勤務先、他の借り入れ状況などがチェックされ、融資をしても大丈夫かどうか審査されます。
融資条件の確認では、住宅ローン審査で確認される信用情報の見方も整理しておくと安心です。
審査に時間がかかる場合だけでなく、承認されなかった場合の対応も確認するなら、住宅ローン本審査に落ちたときの原因と対処法を参考にしてください。
ネット銀行以外の窓口がある都市銀行や地方銀行、信用金庫などは、早ければ当日、遅くとも3〜4営業日で審査が完了します。しかし、ネット銀行の場合は、審査が完了するまでに1週間以上かかることも珍しくありません。
住宅ローンの審査を行っている間に、お客様が住宅を購入する意欲が下がって契約をキャンセルされてしまうと、不動産会社や営業マンの売上が減ってしまいます。
お客様からの契約キャンセルを防ぐためにも、審査期間の長いネット銀行はできるだけ利用してほしくないのです。
ローンの進捗について介在ができない
提携外の金融機関を利用する場合、仲介会社が審査の進捗を確認できる範囲や、必要書類の受け渡し方法が限られることがあります。申込者本人が金融機関へ確認し、仲介会社とも決済日までの連絡方法を共有しておきましょう。
営業マンが「お客様の本審査の回答はいつ頃ですか?」と銀行に質問しても「個人情報なので教えられません」と回答を拒否されてしまうのです。
ノルマが厳しい不動産会社の営業マンは、次の契約に向けてスケジュールを立てなければなりません。そのため、今後のスケジュールを把握しづらいネット銀行はわずらわしい存在なのです。
融通が利かない
銀行の審査スケジュールは「銀行と契約してから5営業日以降でなければ融資が実行できない」のように、詳細に決められています。
しかし、窓口がある銀行では「何とか月末までに融資を実行してくれませんか?」と不動産営業マンが依頼すると、融通を効かせて早めに融資を実行してくれる場合があるのです。
不動産会社の売上である仲介手数料は、契約時に半分、物件の引渡時に残りの半分をもらう会社が多いです。そのため契約から物件の引渡までを早めに完了させて、仲介手数料を全額もらった方が、歩合制であることの多い不動産営業マンの収入は増えます。
しかしネット銀行の場合は、窓口のある銀行のように審査の融通が利きません。もし契約日から引渡日が月をまたげば、得られる仲介手数料が半分となり営業マンの収入が大きく下がってしまう可能性があるのです。
公式情報:日本銀行「2026年6月16日の金融政策決定」/金融庁金融研究センター「住宅ローンの金利変動リスク」(2026年7月12日確認)
まとめ:ネット銀行も条件を比較し、本人が納得して選ぶ
ネット銀行にも、審査期間、融資実行日、団信、手数料、金利タイプ、5年ルール・125%ルールの扱いなど、商品ごとの確認点があります。不動産会社の説明だけで決めず、金融機関の公式資料を確認しましょう。
5年ルールや125%ルールの有無は、金融機関名だけでなく、金利タイプ、返済方式、契約条件によって確認します。適用されない場合でも、金利上昇時の返済額や未払利息の扱いを契約前に確認しましょう。
- 1.提携状況や必要書類の受け渡し方法が金融機関ごとに異なるため
- 2.審査期間・融資実行日・金利・手数料・団信などの条件を比較する必要があるため
5年ルールや125%ルールの有無は商品ごとに異なるため、一律にリスクと判断せず、契約条件を確認しましょう。
しかしリスクを理解をして対策を練り、自分が納得したうえでネット銀行の住宅ローンを利用するのであれば、リスクの有無は大きな問題ではありません。
住宅購入に失敗したくない方は、専門家である不動産屋の話しだけを鵜呑みにするのではなく、ご自身で住宅ローンについて学ぶことが大切です。
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ネット銀行も含めて、日本全国にある金融機関の住宅ローン商品を全て加味し、最適な金融機関をご提案いたします。
住宅ローンについてのご相談は無料で承っておりますので、お気軽にご相談ください。
仲介手数料や購入諸費用は、利用するサービス、契約条件、物件の取引形態で変わります。現在の料金やサービス条件は、相談前に公式案内と見積書で確認してください。
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大手保険会社で培った知識と経験から、保険、不動産、税金、住宅ローンなど幅広いジャンルの記事を執筆・監修。


























