この記事で分かること
- 住民税や固定資産税などを払えない人が増えている理由
- 納税を猶予してもらう方法
- 収入や税制が変わる時期で税金の負担を下げる方法
この記事では当時のコロナ特例を振り返り、現在の納税相談で確認すべき窓口も紹介します。
執筆者 丹拓也

2026年時点の更新情報
この記事に登場する新型コロナウイルス感染症の影響を前提とした徴収猶予の特例制度や、令和2年・令和3年の期限に関する説明は、当時の制度を振り返るための情報です。現在の相談にそのまま適用できるとは限りません。
現在、国税を一時に納付すると生活や事業の継続が難しくなる場合などは、要件を満たせば税務署への申請により、原則1年以内の納税の猶予や換価の猶予が認められることがあります。ただし自動的に認められるものではなく、税目・事情・申請時期・必要書類によって扱いが変わります。住民税や固定資産税などの地方税は、原則として市区町村などの担当窓口へ確認してください。
納期限前でも支払いが難しいと分かった時点で、放置せず早めに担当窓口へ相談するのが実務上のポイントです。最新の要件は、国税庁の納税に関する総合案内、猶予の申請の手引、納期限までに納付することが困難な方へをご確認ください。相談先は、所轄税務署の徴収担当です。
目次
コロナ禍当時の状況:住民税や固定資産税などの支払いが難しい人が増えた背景

【当時の制度】コロナ特例による納税猶予の説明

- 1.新型コロナウイルスの影響により、令和2年2月以降の任意の期間(1か月以上)において、事業等に係る収入が前年同期に比べて概ね20%以上減少していること。
- 2.一時に納付し、又は納入を行うことが困難であること。
徴収猶予の特例制度で納税を待ってもらえる事例
- 会社員Aさんの昨年4月以降の給与は毎月40万円であった
- しかし新型コロナウイルスの影響でAさんの今年の給与は4月が31万円、5月が29万円に減った
- 給与が減ったために生活が苦しくなり住民税や固定資産税を1度で支払えなくなった
その他国税の猶予・減免もある
所得税や法人税、消費税などの国税についても、以下の条件を満たすと支払いを猶予してもらえます。- 1.新型コロナウイルスの影響により、令和2年2⽉以降の任意の期間(1か⽉以上)において、事業等に係る収⼊が前年同期に⽐べて概ね20%以上減少していること。
- 2.国税を⼀時に納税を⾏うことが困難であること。
納税の猶予・減免措置は一時的な救済策にしかならないことも

収入や税制が変わる時期には「税額を下げる」選択も

1.所得控除や税額控除を活用する
住民税や所得税は、所得控除や税額控除を活用することで負担を減らせます。- 所得控除:住民税や所得税などの課税対象となる所得から一定額を控除してくれる制度
- 税額控除:住民税や所得税などの負担を直接軽減してくれる制度
| 名称 | 内容 | |
| 税額控除 | 寄付金控除 | 全国各地のいずれかの自治体にふるさと納税による寄付を行うと受けられる税額控除 |
| 所得控除 | 生命保険料控除 | 1年間のうちに生命保険や医療保険、個人年金保険などで支払った保険料に応じた一定額が所得から控除される制度 |
| 医療費控除 | ご自身や家族が年間で支払った医療費※1が10万円※2を超えた場合、超過分が所得から控除される制度 | |
| 配偶者控除・配偶者特別控除 | 所得が一定以下の配偶者がいる場合に受けられる所得控除 | |
| 小規模企業共済等掛金控除 | 小規模企業共済やiDeCoで支払った掛金の全額が所得から控除される制度 |
2.自動車を手放す
自動車を手放すのも、税負担を下げる一つの方法です。 自動車税は、以下のように所有している車の排気量によって決まる仕組みです。そのため、排気量が大きい車に乗っている人ほど、自動車の売却によって税負担を大きく軽減できます。| 税額 | ||
| 令和元年9月30日以前に新車登録 | 令和元年10月1日以降に新車登録 | |
| 軽自動車 | 10,800円 | |
| 1リットル以下 | 29,500円 | 25,000円 |
| 1リットル超~1.5リットル以下 | 34,500円 | 30,500円 |
| 1.5リットル超~2リットル以下 | 39,500円 | 36,000円 |
| 2リットル超~2.5リットル以下 | 45,000円 | 43,500円 |
| 2.5リットル超~3リットル以下 | 51,000円 | 50,000円 |
| 3リットル超~3.5リットル以下 | 58,000円 | 57,000円 |
| 3.5リットル超~4リットル以下 | 66,500円 | 65,500円 |
3.不動産を手放す
土地や建物などの不動産を所有している人は、売却することで、物件引き渡し以降の固定資産税・都市計画税の負担がなくなります。土地と建物に課税される固定資産税・都市計画税は、1月1日時点の所有者が支払いますが、売却した場合には引き渡し日以降の税額を日割り計算して買主から売主に支払われます。また売却することでまとまった資金が得られ、猶予された税金の納税にも充てられるでしょう。 とはいえ、家族が住んでいる自宅の売却はすぐに考えられるものではないですよね。しかし、あらゆる対策をしても住宅ローンの支払が厳しいという方は、税金のみならず、今後のことを考えて自宅を売却するのがいい判断となるかもしれません。というのも、もし住宅ローンを一定期間滞納させてしまったら、自宅が強制的に競売にかけられてしまうからです。 競売は、強制的に手続きが進むだけでなく、落札価格が相場の半値ほどになってしまう恐れがあります。結果として、家を追われ、多額の債務が残ることで、競売にかけられた債務者が自己破産してしまうケースも少なくありません。「納税もできない」「住宅ローンも返せない」という方は、一時的な救済策にすがるのみならず、根本的な解決を目指すべきでしょう。 また、自宅に限らず相続などで取得した空き家を所有している人は、今後、固定資産税の負担が増える恐れがあります。それは、2015年に施行された「空き家対策特別措置法」により”管理不行き届き”と判断した空き家は「特定空き家」に指定され、固定資産税が最大1/6・都市計画税が最大1/3に優遇される「住宅用地の特例」から除外される可能性があるからです。 空き家の多くは、かつて暮らした実家や親御さんが大切にされていた自宅だと思います。簡単に手放せるものではないでしょうが、今、家族が危機に直面しているとすれば、少しでも負担が軽くなる選択を検討されてみてはいかがでしょうか。空き家を手放すと、固定資産税や都市計画税の負担を減らせるだけでなく、将来、負担が増えるリスクや管理の手間もなくなります。まとめ:納税が難しいときは早めに担当窓口へ相談
この記事で紹介したコロナ特例は終了した期間限定制度です。現在の納税が難しい場合は、国税庁の現行制度を確認し、国税は税務署、住民税や固定資産税などの地方税は自治体へ相談してください。猶予は免除とは異なり、認められた場合も納付計画に沿った支払いが必要になることがあります。 しかし特例制度を利用しても、税金の支払いを待ってもらえるだけで、いずれは支払わなくてはなりません。今後の仕事や生活が不安な収入や税制が変わる時期では、所得控除・税額控除を活用したり、車や不動産を手放したりして税金の負担を下げることも必要です。 もし数ある対策の中から不動産の売却を検討される場合は、弊社イエツグまでご相談ください。イエツグは、仲介手数料が定額の182,900円(税別)。さらに建物状況調査や既存住宅かし保証などを無料で付帯しているため、できる限り負担を下げてお住まいを売却していただけます。弊社にはFPが在籍しておりますので、税負担を軽くするためのお住み替えや、これからの生活にも無理のない資金計画も同時にご提案させていただきます。
イエツグは、住宅とともに想いを”人から人に継ぐ”という願いから付けた社名です。仲介手数料を格安・定額にすることで、節約できた費用を住宅の質を向上させるために使っていただきたいと考えております。住まいを”継ぐ”には、耐震性や価値を向上することが不可欠だと思うからです。
イエツグ代表の私、丹は、元消防士。東日本大震災で多くの家屋が倒壊し、大切なものを失った方々を目の当たりにしたことにより、既存住宅の価値を上げ、良質な住宅を流通させることがこの国の急務なのではないかと考えるようになりました。小さな会社ではありますが、社員一同、同じ志を持って対応させていただいております。ぜひ一度ご相談ください。
監修者 品木彰

大手保険会社で培った知識と経験から、保険、不動産、税金、住宅ローンなど幅広いジャンルの記事を執筆・監修。




























