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2024年・2025年入居組は要注意!「省エネ基準」による控除額の違い
2024年・2025年に入居された方は、従来のルールとは異なり「省エネ基準」を満たしているかどうかが控除額を決定する極めて重要な要素になります。
これまでは「新築ならとりあえず控除が受けられる」という認識が一般的でしたが、制度改正により条件が厳格化されました。ご自宅がどの区分に該当するか、正しい知識を持って確認しましょう。
1.「省エネ基準適合」が必須化!その他の住宅は原則0円に
最も大きな変更点は、「省エネ基準」を満たさない新築住宅(その他の住宅)は、原則として住宅ローン控除が受けられなくなった(借入限度額0円)ということです。
これは、国の環境政策により、省エネ性能の高い住宅普及を促進するためです。具体的には、以下のいずれかの基準を満たす必要があります。
- 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅
- ZEH水準省エネ住宅
- 省エネ基準適合住宅
ご自宅が「その他の住宅」に該当する場合、基本的には控除の対象外となってしまうため、まずはご自身の住宅性能を確認することが先決です。
2.【救済措置】「その他の住宅」でも2023年末までの建築確認なら対象
「その他の住宅」であっても、諦めるのはまだ早いです。2023年12月31日までに「建築確認」を受けている場合は、経過措置として控除の対象になります。
この場合、以下の条件で控除が受けられます。
- 借入限度額:2,000万円
- 控除期間:10年間
建築確認日は、お手元の「確認済証」または「検査済証」の日付で確認できます。この日付が2023年中であれば、省エネ基準を満たしていなくても救済措置が適用されるため、必ず日付をチェックしてください。
3.子育て世帯・若者夫婦世帯への借入限度額上乗せルール
少子化対策の一環として、子育て世帯や若者夫婦世帯には、借入限度額の上乗せ(優遇措置)が設けられています。
対象となるのは以下のいずれかの世帯です。
- 19歳未満の扶養親族がいる世帯
- 夫婦のいずれかが40歳未満の世帯
これらの世帯が「省エネ基準適合」以上の住宅に入居する場合、一般世帯よりも借入限度額が高く設定されます(例:省エネ基準適合住宅なら一般3,000万円に対し、子育て世帯等は4,000万円)。ただし、「その他の住宅」についてはこの優遇措置の対象外となる点にご注意ください。
4.あなたの住宅区分は?確認すべき書類と項目
自分がどの区分で、いくらの控除が受けられるのかを判断するには、以下の書類を確認する必要があります。
- 建設住宅性能評価書
「断熱等性能等級」や「一次エネルギー消費量等級」の記載を確認します。 - 住宅省エネルギー性能証明書
省エネ基準に適合していることを証明する専用の書類です。 - 確認済証または検査済証
「その他の住宅」の場合、建築確認日を証明するために必要です。
これらの書類が見当たらない場合は、すぐに施工会社や不動産会社に問い合わせましょう。
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【チェックリスト付】初年度の確定申告に必要な書類と入手先
初年度の確定申告をスムーズに進めるためには、事前の書類準備が9割と言っても過言ではありません。
申告直前になって「書類が足りない!」と慌てないよう、以下のチェックリストを活用して早めに手配を済ませましょう。特に住宅性能に関する書類は発行に時間がかかる場合があるため注意が必要です。
1.全員が用意する基本書類(源泉徴収票・マイナンバーカード等)
まずは、住宅ローン控除の申請に関わらず、確定申告をする全員が必要となる基本書類です。
- 源泉徴収票(原本またはデータ)
勤務先から12月〜1月頃に配布されます。e-Taxの場合はカメラで読み取るため、手元にあればOKです。 - マイナンバーカード
スマホで申告(e-Tax)する場合に必須です。パスワード(利用者証明用・署名用)も確認しておきましょう。 - 本人確認書類
マイナンバーカードがない場合は、通知カード+運転免許証などのセットが必要です。
2.法務局や不動産会社から入手する書類(登記事項証明書・契約書)
次に、土地や建物の取得に関する情報を証明する書類です。
- 登記事項証明書(土地・建物)
法務局で取得します。オンライン請求して郵送してもらうのが便利です。取得時期や床面積の確認に使用します。 - 不動産売買契約書または工事請負契約書(写し)
物件の購入価格や契約日を証明します。契約書は手元にあるはずなので、コピーをとっておきましょう。
なお、これらの書類はe-Taxで申告する場合、入力内容が正確であれば提出を省略できるケースもありますが、手元には必ず用意してください。
3.金融機関から届く書類(年末残高証明書)
住宅ローンの借入状況を証明する最も重要な書類です。
- 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書
借り入れをしている金融機関から、通常10月〜1月頃に郵送で届きます。
もし届いていない場合は、金融機関に再発行を依頼する必要があります。また、マイナポータル連携に対応している金融機関であれば、郵送を待たずに電子データとして取得・自動入力が可能です。
4.【最重要】住宅性能を証明する書類の選び方
ここが今回最も複雑なポイントです。ご自身の住宅区分に合わせて、適切な証明書を用意する必要があります。
「建設住宅性能評価書」と「住宅省エネルギー性能証明書」の違い
「建設住宅性能評価書」は、新築時に取得していることが多いですが、古い様式や等級不足だと使えないことがあります。一方、「住宅省エネルギー性能証明書」は、税制優遇のために特化した書類で、建築士に依頼して後から発行することも可能です。迷ったら後者を取得するのが確実です。
中古住宅の場合に必要な耐震基準適合証明書など
中古住宅(特に1981年以前の旧耐震基準の物件)の場合、「耐震基準適合証明書」などが必要になることがあります。築浅の中古住宅であれば、登記簿上の建築日付だけで要件を満たす場合がほとんどです。
書類の準備や手続きで不安な点は専門家に相談を。イエツグでは購入後のライフプランもサポートしています。
スマホで完結!e-Tax(電子申告)の具体的な操作ステップ
確定申告は「税務署に行って長時間並ぶ」というイメージがあるかもしれませんが、現在はスマホとマイナンバーカードがあれば自宅で完結します。
e-Tax(電子申告)を利用すれば、計算ミスも防げますし、添付書類の提出を一部省略できるメリットもあります。ここでは具体的な手順を解説します。
1.事前準備:マイナポータル連携で入力を自動化する
まずはスマホに「マイナポータルアプリ」をインストールし、マイナンバーカードを読み取ってログインします。
その後、「もっとつながる」機能から「国税庁(e-Tax)」と連携設定を行います。これにより、医療費やふるさと納税、一部の住宅ローン残高などのデータが確定申告書に自動で反映されるようになり、入力の手間が劇的に減ります。
2.作成開始:源泉徴収票をカメラで読み取るコツ
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にアクセスし、「作成開始」をタップします。
給与所得の入力画面では、「源泉徴収票をカメラで読み取る」を選択しましょう。スマホのカメラで源泉徴収票を撮影すると、支払金額や源泉徴収税額などの数字が自動で入力されます。手入力によるミスを防ぐためにも、ぜひ活用してください。
3.入力:住宅の取得対価や床面積、入居日を正確に入力
続いて、住宅ローン控除に関する情報を入力します。手元に用意した「登記事項証明書」や「契約書」を見ながら、以下の項目を正確に入力しましょう。
- 居住開始日:住民票の異動日ではなく、実際に住み始めた日
- 取得対価:契約書に記載された金額(消費税込み)
- 床面積:登記簿に記載された面積
特に「居住開始日」や「床面積」の入力ミスは多いので、書類と照らし合わせて慎重に行ってください。
4.送信:電子署名をして完了!控えデータの保存も忘れずに
全ての入力が終わったら、還付される金額が表示されます。内容に間違いがないか確認し、最後にマイナンバーカードをスマホにかざして「電子署名」を行い、データを送信します。
送信後に表示される「受信通知」を確認し、必ず申告書の控え(PDFデータ)をダウンロードして保存しておきましょう。来年の年末調整の際に確認が必要になることがあります。
5.税務署の窓口で申告する場合の注意点(入場整理券・LINE予約)
もしスマホ操作に不安があり、税務署の窓口で相談しながら作成したい場合は、「入場整理券」が必要になります。
当日の配布もありますが、早朝から並ぶ必要があるため、国税庁のLINE公式アカウントから「事前予約」をすることをおすすめします。希望の日時を指定して予約できるため、待ち時間を大幅に短縮できます。
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初心者が陥りやすい「3つの落とし穴」と絶対損しないための対策
初めての確定申告では、思わぬミスで「本来もらえるはずのお金がもらえない」「手間が倍増する」という事態になりがちです。
ここでは、初心者が特にハマりやすい3つの落とし穴と、その回避策について解説します。これさえ知っておけば、大きな失敗は防げます。
1.【要注意】ふるさと納税の「ワンストップ特例」は無効になる!
これが最も多い失敗です。確定申告を行うと、それまでに申請した「ワンストップ特例」は全て無効になります。
「ワンストップ特例の手続きをしたから、確定申告には書かなくていいや」と放置すると、ふるさと納税の控除が一切受けられなくなってしまいます。対策として、確定申告書の作成時にふるさと納税の寄付先と金額を必ず「再入力(寄付金控除)」してください。
2.ペアローン・連帯債務は夫婦それぞれで申告が必要
ご夫婦でペアローンを組んでいる場合、夫と妻それぞれが個別に確定申告を行う必要があります。「世帯でまとめて1回」ではありません。
また、「連帯債務がある場合の住宅借入金等の年末残高の計算明細書」を作成し、それぞれの負担割合(例:夫50%、妻50%など)を正確に申告する必要があります。この割合が登記上の持分と異なると、贈与税の問題が発生するリスクもあるため注意しましょう。
3.書類の発行が間に合わない?1月中に手配すべき理由
特に「住宅省エネルギー性能証明書」などの性能証明書類は、発行までに数週間かかる場合があります。
2月中旬の申告開始直前になって「書類がない!」と気づいても、手配が間に合わず申告期限に遅れてしまう可能性があります。遅くとも1月中には施工会社や不動産会社に連絡し、必要書類の手配を完了させておくことが鉄則です。
4.「すまい給付金」や「住宅取得資金贈与」がある場合の入力ミス
「すまい給付金」や「親からの資金援助(贈与税の非課税特例)」を受けた場合、住宅の取得価格からその金額を差し引いて計算する必要があります。
これを忘れて購入価格のまま申告してしまうと、「過大申告」となり、後から税務署の指摘を受けて修正申告や追加納税が必要になることがあります。補助金や贈与を受けた場合は、必ずその金額を控除して入力しましょう。
2年目以降は年末調整でOK!戻ってきたお金の賢い活用法
初年度の確定申告という大きなハードルさえ越えれば、住宅ローン控除の手続きはグッと楽になります。
ここでは、2年目以降の手続きの流れと、戻ってきた還付金(お金)をどのように活用すべきか、将来を見据えた視点でお伝えします。
1.来年からは会社の年末調整だけで手続き完了
2年目以降は、勤務先の年末調整で手続きが完結します。税務署に行く必要も、e-Taxで申告する必要もありません。
秋頃(10月〜11月)に税務署から「年末調整のための控除証明書」が、金融機関から「残高証明書」が送られてくるので、これらを勤務先に提出するだけでOKです。この手軽さが住宅ローン控除の魅力の一つです。
2.還付金はいつ振り込まれる?スケジュールの目安
e-Taxで申告した場合、還付金は申告からおよそ3週間程度で指定した口座に振り込まれます。
書面で提出した場合は1ヶ月〜1ヶ月半程度かかることが一般的です。国税庁のサイトなどで処理状況を確認することもできます。「意外と早い臨時ボーナス」として、振り込みを楽しみに待ちましょう。
3.固定資産税の支払いや繰り上げ返済への充当計画
戻ってきた還付金は、何に使いますか?おすすめは「固定資産税の支払い」への充当です。
マイホームを持つと毎年発生する固定資産税は、決して安くありません。住宅ローン控除で戻ってきたお金をプールしておき、固定資産税の支払いに充てることで、家計への負担を大幅に減らすことができます。余裕があれば、将来の利息負担を減らすための「繰り上げ返済」資金として貯めておくのも賢い選択です。
4.将来の住み替えやリフォームを見据えた資産管理
住宅ローン控除は最大13年間続きますが、家は長く住めばメンテナンス費用も必要になります。
控除期間が終わる13年後には、外壁塗装や設備の交換時期が重なることも多いです。還付金をただ消費してしまうのではなく、将来のリフォーム資金や修繕積立金として別口座に管理しておくことで、将来の「家の維持費」に対する不安を解消できます。
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まとめ:初年度の手続きを乗り切って、賢いマイホームライフを
住宅ローン控除の初年度確定申告は、必要書類も多く、特に2024年・2025年入居の方は「省エネ基準」の確認など複雑な点もあります。
しかし、この手続きを一度乗り越えれば、数百万単位の節税メリットを享受できます。最後に、重要なポイントをおさらいしましょう。
1.まずは自分の住宅が「省エネ基準」を満たしているか確認
「その他の住宅」になっていないか、なっている場合は2023年末までに建築確認を受けているかを確認しましょう。これが控除額(0円か数百万円か)を分ける最初の一歩です。
2.必要書類は早めに手配し、e-Taxでの申告にチャレンジ
特に「性能証明書」は発行に時間がかかります。今すぐに手配状況を確認してください。申告自体はスマホ(e-Tax)を使えば、自宅でスムーズに完了できます。
3.不明点は早めに税務署や専門家に確認を
自己判断で進めて書類不備になると、再提出の手間がかかります。不明な点があれば、早めに管轄の税務署や、購入した不動産会社、またはファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談することをおすすめします。
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不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
保有資格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士