【初心者向け】不動産投資の6つのメリットとたった1つのデメリット

不動産投資とは、購入した不動産を賃貸に出したり売却したりして利益を出すことを指します。

不動産投資はローンさえ組めれば少ない元手でも始められるとあり、興味がある方も多いことでしょう。しかし、不動産投資に限ったことではありませんが投資にはリスクがつきもの。そこで本記事では、不動産投資に興味がある方に向けメリットデメリットを整理してお伝えしたいと思います。

この記事でわかること
  • 不動産投資のメリット
  • 不動産投資のデメリット
  • 不動産投資のリスクを避ける方法
執筆者 丹拓也
執筆者 丹拓也株式会社イエツグ代表取締役
不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
保有資格:宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士

不動投資のメリット1.副業禁止のサラリーマンでも副収入を得られる

「老後2,000万円問題」や昨今の新型コロナウイルス感染拡大による不安感から、今「副業」がブームになりつつあります。しかし、お勤め先の企業から副業を禁止されているというサラリーマンの方も少なくないのではないでしょうか?

だいぶ社会全体の副業に対する認識は変わってきてはいるものの、禁止されていれば、バレるリスクを犯してまで副業する気にはなりませんよね。

ただ実は、不動産投資においては副業とはみなさない企業がほとんど。複数棟を所有していて事業規模になってしまえば話は別かもしれませんが、「事業」というより株やFXのように「投資」とみなしてくれる可能性が高いといえます。

投資を禁止にしている企業はないはずですので、不動産投資はサラリーマンでも給与所得以外の収入を得られるチャンスです。

不動投資のメリット2.節税できる

不動産投資は「投資」とはいえ、事業でもあります。事業の扱いになりますので、経費計上ができるため節税が見込めるでしょう。

また不動産投資の収支と給与などの所得は損益通算が可能ですので、場合によっては所得を引き下げ、所得税・住民税を圧縮できます。減価償却費やその他の経費をうまく計上し、会計上の赤字を作れれば、収益を得ながらの節税も可能です。

不動投資のメリット3.不労所得も可能

不動産投資による所得は、必ずしも「労働」しなくても得ることができます。

不動産を貸し出す上では、管理や確定申告などの業務も伴いますが、管理会社や税理士に委託すれば自らがほとんど労働せずとも収入が得られるでしょう。

不動投資のメリット4.インフレ対策に

昨今「ハイパーインフレ」という言葉をよく耳にされる方も多いのではないでしょうか?

インフレとは、過剰にものの値段が上がること。逆にいえば、通貨の価値が下がるということです。コロナ禍では政府による給付金や補助金が大量に供給されており、追加の金利緩和政策も実施されていることから市場に出回るお金が増え、ハイパーインフレを危惧する人もいるのですね。

ハイパーインフレになると、たとえばこれまで50円だったものが極端にいえば80円や100円になります。それに伴って所有している現金が増えればいいのですが、50円玉には50円の価値しかないという点は変わりません。

しかし、不動産のような価値が変動する資産はインフレに伴い価格が上がることに期待できます。つまり、不動産はインフレに強い資産だということですね。

現金で1,000万円持っていたとしても、ハイパーインフレが起こったからといって価値が1,500万円、2,000万円となることはありませんが、不動産にはその可能性があるということです。

不動投資のメリット5.保険代わりにも

不動産投資物件を購入される方のほとんどは、ローンを組まれるでしょう。

ローンを組む際には、「団体信用生命保険=団信」への加入が条件になっていることがほとんど。団信とは、ローンを組んでいる人が死亡または高度障害になってしまった際に、ローン残債がなくなる保険です。

残された方に対し、ローンの返済義務は残さずに不動産のみを残せるということですね。借り入れのない不動産投資物件があれば、残された方は負担なく継続的に家賃収入を得ることも、売却してまとまったお金を得ることも可能です。

不動投資のメリット6.老後の私的年金や相続税対策の役割も担える

日本は今、人口減少と少子高齢化が加速しています。今の制度では原則65歳から支給されている年金ですが、将来的には支給年齢が引き上がったり、支給額が減ったりすることは避けられないものと見られます。

(出典:公益財団法人生命保険文化センター

「老後資金2,000万円問題」が取りざたされたのも記憶に新しいところですが、生命保険文化センターが行った令和元年度の意識調査によれば、老後に不安を感じている方は84.4%と非常に多くいるようです。その中でも「公的年金だけでは不十分」と回答した人は82.8%にも及んでいます。

不動産投資は公的年金の不足を補う「私的年金」にも

家賃収入を継続的に得られる不動産投資は、老後資金を補うにはうってつけだといえるでしょう。

また30代、40代にローンを組んで購入した投資物件は、老後にはローンを完済していることも十分に考えられます。ローンがあるうちは「家賃収入-月々の返済額=手取り収入」となるわけですが、ローンを完済すれば家賃収入がそのまま収入となります。

相続対策にも

また老後に「現金」ではなく「不動産」という資産を持っておくことで、相続税対策にもなります。

現金はそのままの金額が相続税評価になりますが、不動産はたとえば1億円の価値があってもそのまま1億円が相続税評価とはなりません。8,000万円や6,000万円など、相続税評価を圧縮できるため、結果として相続税が引き下がる効果に期待できます。

不動投資の唯一のデメリットは「赤字リスク」

住宅ローン申請で悩む人

ここまで不動産投資のメリットをお伝えしてきましたが、メリットしかない投資はありません。

株にしてもFXにしても、あるいは少額不動産投資といわれるREITや小口化商品にも共通することですが、現物不動産投資にも赤字リスクがあります。

要は、収入よりも支出のほうが上回ってしまう可能性があるということです。赤字になってしまう具体的な要因としては、次の5つのことが考えられます。

1.空室リスク

不動産投資における収入源は、インカムゲイン(家賃収入)キャピタルゲイン(売却益)の2つです。基本的に不動産は経年によって価値を落としていくものですので、初心者の方はとくにインカムゲインを重視した投資になるでしょう。

不動産投資におけるインカムゲインは、入居者からの家賃収入です。しかし、入居者は必ず入ってくれるとは限りません。空室リスクは常にあります。

常に満室経営ができており、なおかつ収益がでる家賃設定にしていればインカムゲインは発生しますが、空室期間が長ければ長いほど赤字になってしまうリスクは上がります。

2.滞納リスク

入居者が入っても、家賃を滞納されてしまう恐れもあります。賃貸借契約上、入居者は家賃を支払ってこそそこに住めるわけですが、数回の滞納では強制的に退去を迫ることはできません。

再三のお願いにも応じてもらえず訴訟などの事態になれば、回収および退去までには時間を要してしまうこともあるでしょう。

また滞納された家賃は、会計上「未収金」として計上されます。未収金は、「回収できていない」だけで「売り上げ」と同義です。つまり、利益として見なされ課税対象になってしまいます。

3.金利上昇リスク

ローンを借り入れて不動産投資物件を購入された場合、金利が上昇することで赤字になってしまうリスクもあります。

固定金利であれば金利上昇リスクはありませんが、変動金利は市況によって金利が変動するため、返済途中で金利が上がって返済額が収入を上回ってしまう可能性があるのです。

とくに昨今では、日銀による金融緩和政策が継続しており、ローン金利は「史上最低」ともいえる水準に達しています。下がりきった金利は、中長期的には上がると考えるのが自然。金利上昇リスクを考えずに収支シミュレーションをしてしまえば、経営に行き詰ってしまうかもしれません。

4.流動性のリスク

不動産の流動性の低さもまた、リスクの一つになりえます。

現物不動産は、株やREITのように、売りたいときにすぐ売却できるものではありません。たとえば、「収益が下がってきたから今すぐ手放したい!」と思っても、半年、1年……と売却できずに収益の悪化が継続すれば、それまでの黒字分をも上回る赤字が生じかねないでしょう。

5.価値下落リスク

不動産はインフレに強い資産だとお伝えしましたが、資産価値事態が維持、あるいは向上する物件は限られています。

先ほど少しお話しましたが、不動産投資における収入源はインカムゲイン(家賃収入)とキャピタルゲイン(売却益)です。いくら賃貸経営がうまくいっていたとしても、売却したときあるいは買い換えたときに価値が大きく下落していれば、不動産投資全体を見たときの収益は赤字に転じてしまうこともあります。

不動産投資は上手くいってこそ「メリット」が得られる

不動産投資のメリットは複数ありますが、それはリスクが回避できてこそ得られるものです。

不動産投資における具体的な失敗事例とその回避方法は、以下の記事で詳しく解説しておりますのでご覧くださいませ。

初心者の方はとくに物件選び・経営・出口戦略……この辺りで失敗してしまうケースが多いと思います。しかし実は「わからないから不動産会社にお任せ」これもまた失敗する一因です。

大事なのは、信頼できる不動産会社や管理会社を味方につけること。弊社イエツグでは投資物件の売買仲介はもちろん収益物件の管理も承っております。物件の選び方や経営方法にお悩みの方はどうぞ弊社までお気軽にご相談ください。

イエツグは、住宅とともに想いを”人から人に継ぐ”という願いから付けた社名です。仲介手数料を格安・定額にすることで、節約できた費用を住宅の質を向上させるために使っていただきたいと考えております。住まいを”継ぐ”には、耐震性や価値を向上することが不可欠だと思うからです。 イエツグ代表の私、丹は、元消防士。東日本大震災で多くの家屋が倒壊し、大切なものを失った方々を目の当たりにしたことにより、既存住宅の価値を上げ、良質な住宅を流通させることがこの国の急務なのではないかと考えるようになりました。小さな会社ではありますが、社員一同、同じ志を持って対応させていただいております。ぜひ一度ご相談ください。
監修者 亀梨奈美
監修者 亀梨奈美大手不動産会社退社後、不動産ライターとして独立。株式会社real wave代表取締役。「わかりにくい不動産を初心者にもわかりやすく」をモットーに、機関紙から情報サイトまで不動産ジャンルのあらゆる文章を執筆・監修。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA