失業時に住宅ローンの返済が免除!三井住友信託銀行が新たな仕組みを導入

「夢のマイホームを購入したいけれど、住宅ローンを返済していけるか不安だ」と考えて、住宅購入をためらっている方も多いのではないでしょうか。

いくら住宅ローンの金利が低いとはいえ、新型コロナウイルスの影響による失業や収入の減少によって、返済が困難になった人の存在を知ると不安になりますよね。

そんな中、2020年9月に三井住友信託銀行は、住宅ローンに失業保障を付帯すると発表しました。本記事では、三井住友信託銀行が提供する失業保障の内容や、返済負担などを幅広く解説していますので、住宅ローンの返済に不安を抱えている方はぜひご一読ください。

この記事で分かること
  • 三井住友信託銀行の住宅ローンの失業保障
  • 失業保障があると住宅ローンの返済額はどれほど変わるのか
  • 金融機関が取り扱う失業保障の内容
執筆者 丹拓也
執筆者 丹拓也株式会社イエツグ代表取締役
不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
保有資格:宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士

住宅ローンの返済を最大で3カ月免除!三井住友信託銀行の失業保障

三井住友信託銀行とカーディフ損害保険は、勤務先の倒産や解雇によって失業した場合、住宅ローンの返済が最長で3ヶ月にわたって返済が免除される保障を導入します。返済が困難な期間に含まれるボーナス返済月も、免除の対象です。

失業保障の対象となるのは、2020年11月以降に三井住友信託銀行で八大疾病保障を付帯した住宅ローンを契約した人です。八大疾病保障特約を付帯すると、死亡・高度障害に加えて、以下の疾病で所定の状態となった場合、住宅ローンの残債が0円となります。

  • がん
  • 急性心筋梗塞
  • 脳卒中
  • 高血圧症
  • 糖尿病
  • 慢性腎不全
  • 肝硬変
  • 慢性膵炎
八大疾病保障特約を付帯する場合は、金利を上乗せする形で保険料の支払いが必要です。特約は全部で3種類あり、上乗せされる金利や残債が0円となる条件、加入できる年齢が異なります。

選択できるプランと上乗せされる金利は、以下の通りです。

  • 全入院保障付八大疾病保障(充実プラン):+0.3%
  • 八大疾病保障(ライトプラン):+0.2%
  • 八大疾病保障(ガン診断一時金付):+0.2%
詳細は、三井住友信託銀行のホームページをご確認ください。

なお失業保障の保険料は、三井住友信託銀行がカーディフ損保に支払うため、住宅ローンの契約者が負担する必要はありません

三井住友信託銀行住宅ローンの金利

2020年9月現在、三井住友信託銀行住宅ローン金利は以下の通りです。

変動金利 固定10年 固定30年
保証料型 0.525~1.075% 0.75~1.05% 1.25~1.55%
融資手数料型 0.475〜1.025% 0.70〜1.00% 1.20~1.50%

※上記は特約を付帯しない場合の金利
※保証料型とは借入時に保証取扱手数料と保証料を支払う住宅ローン契約
※融資手数料型とは借入時に融資手数料を支払う住宅ローン契約

たとえば融資手数料型の変動金利で住宅ローンを借り入れて、全入院保障付八大疾病保障(充実プラン)を付帯した場合、金利が0.3%上乗せされて0.507〜1.325%となります。

三井住友信託銀行の住宅ローン金利は、メガバンクとほぼ同じ水準で、ネット銀行よりは高い値です。2020年9月現在の他行の住宅ローン金利については、以下の記事も併せてご確認ください。

【2020年9月住宅ローン金利】「固定期間選択型」の金利が過去最低の値に

三井住友信託銀行の失業保障と他の金融機関の返済猶予や減額との違い

新型コロナウイルスの影響による失業や収入減少によって、住宅ローンの返済が困難となった人は、金融機関に相談することで返済猶予や減額などを受けられます。しかし返済猶予や減額などの措置を受けても、利息の支払いは必要となるケースがほとんどです。

住宅ローンの返済額に占める利息負担は、前月の借入残高に金利をかけて計算します。つまり返済猶予や減額を受けて利息だけを返済していると、借入元本が減らないため支払う利息の総額は増えてしまうのです。

三井住友信託銀行が提供を開始する失業保障は、保険金が支払われて返済が進みます。したがって返済が免除されても、利息負担が増える心配はありません

失業保障は必要?返済額をシミュレーション

では、失業保障を付帯すると、住宅ローンの返済負担はどうなるのでしょうか?失業保障が付帯された三井住友信託銀行住宅ローンの変動金利と、2020年9月現在で最低値であるジャパンネット銀行住宅ローンの変動金利で、返済額や利息負担を比較してみましょう。

シミュレーションの条件は、以下の通りです。

  • 借入額:3,000万円
  • 返済期間:35年
  • 返済方式:元利均等方式(毎月の返済額が一定である返済方式)
  • 三井住友信託銀行の金利(融資手数料型・全入院保障付八大疾病保障):0.507%
  • ジャパンネット銀行の金利:0.38%
  • 金利は借り入れから10年ごとに1.0%ずつ上昇すると想定
上記の条件でシミュレーションをすると、毎月返済額は約1,700〜2,000円、利息負担で約77万円の差となりました

三井住友信託銀行 ジャパンネット銀行
毎月の返済額 1〜10年目(金利0.507%):77,968円
11〜20年目(金利1.507%):87,916円
21〜30年目(金利2.507%):94,437円
31〜35年目(金利3.507%):96,801円
1〜10年目(金利0.38%):76,295円
11〜20年目(金利1.38%):86,087円
21〜30年目(金利2.38%):92,494円
31〜35年目(金利3.38%):94,813円
返済総額 37,046,621円 36,273,991円
 うち利息負担 7,046,621円 6,273,991円

三井住友信託銀行の住宅ローンは、返済負担が多い代わりに、失業すると返済額の3カ月分である約23〜29万円が免除されます。加えて、八大疾病で所定の条件に該当すると、残債の全額が免除されます。

毎月約1,700〜2,000円を貯蓄に回して、重い病気や失業に備える方が良いと考える人もいるでしょう。しかし、貯蓄が不十分な状態で重い病気になったり失業したりすると、住宅ローンが返済できなくなるかもしれません

住宅ローンを選ぶ際は、返済シミュレーションを確認し、ご自身にとって保障がどこまで必要かを考えることが大切です。

他にもある!失業の不安に備えられる住宅ローン

失業時に備えられるのは、三井住友信託銀行の住宅ローンだけではありません。ここでは、住宅ローンに失業保障を付帯できる金融機関をご紹介します。

楽天銀行

楽天銀行の住宅ローンは、失業保障・入院保障特約を付帯することで、非自発的に失業した場合に再就職するまでの住宅ローン返済が、最大で6カ月免除されます。非自発的な失業とは、以下の通りです。

  • 勤務先の倒産・廃業
  • 会社事由による解雇
  • 一時的な希望退職の募集・退職勧奨  など
そのため自己都合退職した場合は、保障の対象外です。また会社経営者や役員、自営業者も加入できます。

失業保障・入院保障特約を付帯する場合、年間で借入額100万円につき800円の保険料を支払わなければなりません。仮に借入額が3,000万円で、返済期間が35年の場合、保険料は年間で24,000円(800円×30)、合計で840,000円(24,000円×35年)となります。

イオン銀行

イオン銀行の8疾病保障プラス付住宅ローンには、失業信用費用保険が付帯されており、失業状態が1ヶ月を超えて続いた場合、住宅ローンの返済相当額が最大6カ月保障されます。

保障の対象となるのは、楽天銀行住宅ローンの失業保障・入院保障特約と同じく、会社の倒産や会社事由による解雇など、非自発的な失業です。

8疾病保障プラス付住宅ローンの保険料は、通常の住宅ローン金利に0.3%上乗せする形で支払います

またイオン銀行で住宅ローンを借り入れると、イオングループでの買い物が毎日5%オフになる特典付きです。日頃の生活でイオングループの店舗をよく利用する場合は、イオン銀行の住宅ローンも検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ:住宅ローンは金利だけでなく保障内容も考慮して選ぼう

住宅ローンは、金融機関同士の金利引下げ競争が続いています。しかし金利を引き下げても、返済負担はあまり変わらないほど低金利の時代となったため、保障や特典などを充実させる金融機関が増えてきました。

そのため住宅ローンを組む金融機関を選ぶときは、金利だけでなく保障内容やサービス内容なども考慮して総合的に選ぶことが大切です。

とはいえ、住宅ローンの知識がない人にとって、さまざまな種類がある商品の中から自分に適したものは、なかなか選びづらいはず。そこで、FP住宅ローンアドバイザーなどの有資格者が在籍する弊社イエツグにご相談ください。

弊社の有資格者が、あなたの状況をヒアリングしたうえで、最適な住宅ローン選びをサポートいたします。

またイエツグの仲介手数料は、物件価格にかかわらず定額の189,200円です。今なら、売主様から仲介手数料を得られる物件は「仲介手数料無料+現金キャッシュバック」となるキャンペーンを実施しています。

住宅購入にともなう金銭的な不安を抑えたい方は、弊社イエツグまでお気軽にご連絡ください。

イエツグは、住宅とともに想いを”人から人に継ぐ”という願いから付けた社名です。仲介手数料を格安・定額にすることで、節約できた費用を住宅の質を向上させるために使っていただきたいと考えております。住まいを”継ぐ”には、耐震性や価値を向上することが不可欠だと思うからです。
イエツグ代表の私、丹は、元消防士。東日本大震災で多くの家屋が倒壊し、大切なものを失った方々を目の当たりにしたことにより、既存住宅の価値を上げ、良質な住宅を流通させることがこの国の急務なのではないかと考えるようになりました。小さな会社ではありますが、社員一同、同じ志を持って対応させていただいております。ぜひ一度ご相談ください。



監修者 品木彰
監修者 小林だいさく金融ライター、ファイナンシャルプランナー。
大手保険会社で培った知識と経験から、保険、不動産、税金、住宅ローンなど幅広いジャンルの記事を執筆・監修。