不動産買取の流れを7つのステップで解説!売却完了までにかかる時間は?

「不動産を早く現金化したいときには不動産買取を利用するといいと聞いたけど、どのように進めるのか知りたい」という人もいるのではないでしょうか?

不動産買取をスムーズに進めるためのポイントは、事前準備と不動産会社の選定です。事前準備をしておくことで、よい不動産会社を選べる確率が上がります。

この記事では、不動産買取の流れと不動産業者選びのポイント、不動産買取にかかる時間などについて解説します。

この記事でわかること
  • 不動産買取の流れ
  • 買取業者の選び方
  • 不動産買取かかる時間
イエツグくん
不動産買取とは、不動産会社に直接不動産を買い取ってもらう売却方法だよ!
執筆者 丹拓也
執筆者 丹拓也株式会社イエツグ代表取締役
不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
保有資格:宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士

不動産買取の全体的な流れとは

不動産買取の全体的な流れは、以下のとおりです。各ステップの詳細とポイントなどについて解説します。

  1. 相場価格を調査する
  2. 不動産の査定を依頼する
  3. 不動産業者を決定する
  4. 不動産業者と条件をすり合わせする
  5. 契約を締結する
  6. 鍵や書類などの引渡し
  7. 確定申告

1.まずは相場価格の調査から

少しでも買取金額を上げるためには、いきなり不動産業者に相談するのではなく、自分で周辺の相場価格を調べることが必要です。不動産業者の査定額が高いのか低いのかなど判断するためには、あらかじめ周辺相場について知っておく必要があります。

なお、相場価格を調べるにはwebを利用すれば問題ありません。SUUMOやHOME’Sといった不動産ポータルサイトのほか、以下のサイトも役立ちます。

土地総合情報システム

国土交通省が運営するwebサイトで、不動産種類や地域のほか取引時期も指定して取引事例を調べられます。不動産取引の当事者に対するアンケートを情報源としているので、参考情報としてですが、目を通しておくとよいでしょう。

土地総合情報システム

REINS Market Information

REINSは不動産流通機構が運営している情報システムです。マンション・戸建の物件種別や都道府県と詳細地域のほか、駅からの距離や間取りなどを指定して取引事例を調べられます。こちらは実際の取引データが掲載されているので、情報の信憑性が高いです。

REINS Market Information

2.不動産の査定を依頼する

周辺相場を調査したら、不動産業者に不動産の査定を依頼します。査定の依頼は、不動産業者へ個別にアポイントを取っても問題ありませんが、webの一括査定サービスなどを利用すると便利です。

なお、買取査定を依頼するには、複数業者を比較検討することが何よりも重要です。買取金額を少しでも上げるためには、より好条件を提示してくる不動産業者を選ぶ必要があります。また、査定金額の判断にあたっては、周辺相場だけではなく業者間の比較も有効です。

業者の比較にあたっては、3〜4社程度を目安とするとよいでしょう。業者ごとに資料の提出や打合せなどが必要になるので、業者を増やしすぎないよう注意が必要です。

2種類の査定方法

不動産業者による査定には、2種類の方法があります。簡易査定と訪問査定です。

簡易査定のほうは、構造や間取りのほか築年数など、一般的な不動産の情報に基づいて机上の査定を行います。

あくまでもデータに基づく机上査定なので、実際の査定額は上下することを覚えておきましょう。簡易査定については、webやメールなどで情報を送れば対応してもらえるので、簡易査定の金額によって絞り込んでいくのも有効です。

簡易査定によってある程度業者を絞り込んだら、訪問査定によって査定額を確定します。ここで提示された金額が正式な査定金額になると考えて問題ありません。

訪問査定は、不動産業者が実際に不動産を現地確認したうえで金額提示する査定です。掃除や換気など、家の印象を良くする努力を怠らないことが高額査定につながります。なお、同じ日に続けて訪問査定を受ける場合は、各不動産業者が顔をあわせないよう、時間を調整しましょう。

3.交渉をして不動産業者を決定する

訪問査定を経て査定金額の提示を受けたら、各不動産業者と交渉した後に買取してもらう不動産業者を決定します。

不動産の買取額は、周辺相場の7割前後となるのが一般的です。不動産業者は買取した後にリノベーションなどをしてから転売するので、買取額は周辺相場よりも安くなります。提示金額については、周辺相場から目安をつけて判断するとよいでしょう。

なお、交渉にあたっても相場価格を引き合いに出すのがおすすめです。不動産業者から相場について知識があると思われるほうが、価格交渉をしやすくなります。

不動産業者選びのポイント

不動産業者を選ぶときのポイントは、査定価格の根拠を論理的に提示してくるかどうかというところです。過去の取引事例や周辺価格の調査結果など、データとして提示できる根拠に基づいていた金額提示であれば、その不動産業者は信用できます。

反対に根拠が曖昧な査定価格を提示してくる不動産業者は、その後の対応にも不安が残るでしょう。

そのほか、不動産種別の得手不得手も1つの基準になります。不動産業者の中には、特にマンションの取引事例が多い業者や戸建ての取引事例が多い業者など、取引実績に得手不得手があります。

たとえば、マンションの買取を依頼するなら、マンションの取引事例を多く持つ業者を選ぶことが重要です。査定結果の提示を受けるときに、過去の取引実績についても不動産業者に聞いてみるとよいでしょう。

4.不動産の引渡しに向けて条件をすり合わせする

交渉を経て不動産業者を決定したら、不動産の引渡しに向けて諸条件のすり合わせをします。とくに確認を要するポイントは以下のとおりです。

  • 引渡しのスケジュール
  • 買取金額の入金日
  • 引渡し日までに提出を要する書類
  • 契約書の事前確認
  • 修繕の有無や費用負担

とくに重要なのは、買取金額の入金日と契約書の事前確認です。買取金額に関しては、必ずしも引渡し日当日に全額が入金するわけではありません。引渡しの1ヶ月後など、手続きが全部終わった後にお金が支払われることもあります。

入金日が確認できていないと、住み替えの資金計画などに大きな影響がありますので、必ずあらかじめ確認しておきましょう。場合によっては、ここで交渉が必要になることもあります。

また、契約書に関しては、早い段階で雛形を受け取るなどして内容確認しておくことが重要です。契約締結後に変更を要する場合は、契約の破棄と新契約の締結などにより、手付金の倍返しなど売主に不利な状況となることもあります。

契約上の疑問点などは、早めに洗い出して質問しておきましょう。もしもの事態に備えるためにも、契約書の内容は早めに把握しておくと安心です。

5.契約を締結する

必要書類を提出し、条件のすり合わせが完了したら契約書に署名捺印します。

なお、契約締結の段階で手付金が支払われることも多いです。あらかじめ手付金の金額を把握しておき、入金確認できるようにしておくと、手続きなどがスムーズです。

6.鍵と書類の引渡しおよび入金確認

契約締結が完了したら、引渡し日に鍵と関係書類の引渡しを行います。書類の引渡しについては、専門的な書類になるうえに種類が多いので、リストアップしてから事前準備しておくとよいでしょう。

書類のリストアップに関しては、不動産業者に依頼しても問題ありません。不動産買取は仲介と比較すると短期間で手続きが完了するので、早めに書類を収集・整理しておくことが必要になります。

買取を検討する段階で、不動産に関する書類を整理し始めておくと安心です。

7.忘れずに確定申告を

不動産の売却をした場合は、仲介であっても買取であっても、翌年の2月中旬から3月中旬までの間に確定申告をする必要があります。帳簿上の利益が上がっている場合は、譲渡所得税・住民税を支払うためです。

確定申告の手続きは個人でも対応できますが、税理士に相談するほうが確実です。不動産業者が税理士を紹介してくれることもあるので、手続きに際して相談しておくとよいでしょう。

不動産買取にかかる時間は早ければ1~2週間

一般的な不動産会社の「仲介」による売却は、いつ売れるかわからないというのが事実です。ただ平均的には、4ヶ月~半年ほどで成約にいたるケースが多いといえるでしょう。

一方で、不動産買取は、買取の可否がすぐさまわかり、価格も明確に提示してもらえます。仲介のように、「いつ売れるかわからない」、そして「いくらで売れるかわからない」という売却方法ではありません。

不動産買取にかかる期間は早ければ1~2週間

不動産買取業者によりますが、相談から買取までは、早ければ1~2週間で成立します。

不動産買取では、複数回の内覧対応や買主の住宅ローン審査等が不要なため、買取までにかかる労力も仲介による売却より圧倒的に低いといえるでしょう。

「買取保証(売却保証)」では2~3ヵ月後が一般的

不動産買取は、厳密にいえば「即時買取」と「買取保証(売却保証)」にわかれます。即時買取は、ここまで解説してきたような流れ売却する方法です。

買取保証は、仲介によって売却してみて、売れなかった場合に限り買い取るという仕組み。このとき「いつまでに売れなかった買い取るのか」をあらかじめ不動産会社と決めておきますが、2~3ヶ月程度になるのが一般的です。

まとめ:時間的制約があるときも不動産買取の流れを把握してしっかり業者選択することが大事

不動産買取の流れとして、7つのステップについてそれぞれ詳細を解説しましたが、最も重要なステップは不動産会社の選定です。不動産買取は短期間で進める分、トラブルなくスムーズに進めるためには、不動産業者の手際の良さが重要になります。

そして、不動産業者を選定する上で重要なポイントは、相場の事前調査と査定額を提示されたときの打ち合わせです。事前調査をしておくことで、打ち合わせが有意義なものとなりますので、手間を惜しまず準備するようにしましょう。

弊社イエツグでも、積極的に不動産を買い取らせていただいております。

  • 売れない物件
  • 事情があって早く売らなければならない物件
  • 販促活動なしに売りたい物件

このような不動産をお持ちの方は、ぜひ弊社までご相談ください。

イエツグは、住宅とともに想いを”人から人に継ぐ”という願いから付けた社名です。仲介手数料を格安・定額にすることで、節約できた費用を住宅の質を向上させるために使っていただきたいと考えております。住まいを”継ぐ”には、耐震性や価値を向上することが不可欠だと思うからです。 イエツグ代表の私、丹は、元消防士。東日本大震災で多くの家屋が倒壊し、大切なものを失った方々を目の当たりにしたことにより、既存住宅の価値を上げ、良質な住宅を流通させることがこの国の急務なのではないかと考えるようになりました。小さな会社ではありますが、社員一同、同じ志を持って対応させていただいております。ぜひ一度ご相談ください。
監修者 秦 創平
監修者 秦 創平国内不動産会社に10年勤務後、生命保険営業を経て海外不動産投資コンサルタントを2年経験。
現在はフリーライターとして、国内不動産および海外不動産投資関連の記事を多数執筆している。

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