2017年10月より本格運用が始まったIT重説。これまで対面で行わなければならなかった重要事項説明をテレビ通話で行うことで、不動産取引の手続きがよりスムーズになると期待されています。
不動産賃貸契約ではすでにIT重説が普及していますが、売買の現場ではいまだ実験段階中。弊社イエツグは、数少ない“実験事業者”として、他社に先駆けて不動産売買の現場にIT重説を導入しています。
パソコン・スマホなどの機器とテレビ通話できる通信環境さえ整えれば、誰でも手軽に行えるのがIT重説の強みです。しかしIT重説の手順を解説したガイドは少なく、実際に行うのは「怖い」「よくわからない」という声も聞かれます。
今回はIT重説のやり方と注意点について、プロの目線からアドバイス。誰でもかんたんに取り組めるIT重説ガイドをご紹介します。
- IT重説に必要な道具
- IT重説に必要な環境
- IT重説の進め方
具体的なIT重説のやり方を教えるよ!
不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
保有資格:宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士
目次
IT重説のやり方は?必要な事前準備
IT重説はインターネットを使ったテレビ通話で行うため、通話用の機器と通信回線が不可欠です。
スムーズなIT重説を行うためにも、しっかりと条件に適した環境を整えましょう。
パソコン・スマホなどの端末
テレビ通話を行うためのパソコン、スマホ、タブレットなどの機器を用意しましょう。残念ながらこれらの機器なら何でもいいというわけではなく、IT重説を成立させるための条件を満たさなければなりません。
IT重説は契約者である売主・買主と説明者である宅建士が、お互いに姿を確認できる必要があります。そのためパソコンで説明を聞く場合には、カメラが備わっているパソコンを使うか、別売りのカメラを用意しましょう。
スマホやタブレットを使用する場合には、ほとんどの機種にはカメラが標準装備されているため、映像面での心配はありません。
ただし型が古い機種では、不動産会社が指定する通信用のアプリを利用できない場合があります。自分の機器がアプリに対応しているかどうか、事前に確認しておきましょう。
テレビ通話ができる通信環境
続いて、テレビ通話をスムーズに行えるネット回線を準備しましょう。
IT重説は、インターネット回線を通じたテレビ通話で行われます。インターネット通話は通信状態が安定していないと、お互いの声や映像を正常に受信できません。
不明瞭な通話ではIT重説に必要な説明が伝わらず、重要事項説明を行ったと認められないこともあるため、回線の状態には気を配る必要があります。
またテレビ通話はデータ通信量が多いため、スマホで契約している通信量が足りなくなることも考えられます。途中で通話が途切れないよう、じゅうぶんな通信量を確保するか、使い放題のWi-Fiや光回線を利用するとよいでしょう。
迷惑にならない環境
IT重説の最中は、宅建士から説明の説明に対して契約者側も応答する必要があります。
その際、パソコンやスマホからの音声はヘッドホンやイヤホンで周囲へ聞こえないように対応できますが、契約者本人の声は周りに聞こえてしまいます。
IT重説中の会話音は周囲に迷惑を掛ける恐れがあるだけでなく、重要な個人情報を不特定多数の人々に知られてしまう場合もあります。
そのため、周囲への影響と安全面との両面を配慮し、周りに音が聞こえない部屋で行うなどの対応が求められます。
実際にIT重説を進める手順を確認しておこう。
IT重説な具体的なやり方
機器や回線、環境の準備が整ったなら、いよいよIT重説本番です。
1.端末・回線の最終確認
IT重説を受ける前には、機器の設置や回線状態の最終確認しておきましょう。
事前確認なく本番に臨んだ結果、プログラム更新によりパソコンが起動できない場合や、通信状態が悪い時間帯にあたってしまう場合もあります。
機器のセッティングは終わっているか、説明を受ける時間帯の通信状態は良好か、考えられるトラブルの原因は事前に対処しておきましょう。不動産会社から指定された通話アプリ・ソフトの使用テストも済ませておくと、よりスムーズにIT重説に臨めます。
2.書類の確認
IT重説に必要な「重要事項説明書」「契約書」が到着しているか、もう一度確認しておきましょう。
IT重説を行うには「重要事項説明書」「契約書」が手元にある状態が必須条件です。これらの書類が揃っていない状態で説明を受けても、適切にIT重説が完了したとは認められません。
これらの書類は仲介する不動産会社が用意し、IT重説の前に売買人へ送付します。書類が到着していないままIT重説当日を迎えることがないように、不動産会社がいつ書類を送付したか、無事に書類が到着したかといった連絡は取り合っておくとよいでしょう。
3.説明を受ける
ここまでの準備で問題がなければ、あとは実際にIT重説を受けましょう。
IT重説を適切に完了させるためには、説明中に以下の状態を維持する必要があります。不鮮明な映像、不明瞭な音声により説明が途切れてしまっては、IT重説を行えたとは認められません。
- 図面や書類を理解できるような視聴環境にある
- 宅建士が重要事項説明を行える環境にあるか、映像・音声を確認できる
- 宅建士が宅建証を画面に映し出せている
インターネットを使った通信の特性上、一時的に通信が乱れ、宅建士の説明が聞き取りにくくなることは完全には防げません。
もし説明の最中で画像や音声の乱れや途絶があった場合には、遠慮無く申し出て再説明を依頼しましょう。
4.書類を返送
IT重説においても、書類のやりとりに関してはアナログな手続きが必要です。IT重説が終了したら、契約書および重要事項説明書に署名押印し、不動産会社に返送しましょう。
後日不動産会社側から署名押印した書類が返送され、買主が手付金を指定の口座へ振り込めば手続きは完了です。
まとめ:IT重説のやり方は簡単!ご不安なことはイエツグにご相談ください
賃貸契約手続きにおけるIT重説は、日本国内の全不動産会社が導入しています。一方で売買契約におけるIT重説は社会実験中の段階であり、現在は全国でも少数の登録事業者のみに認められています。
弊社イエツグは、IT重説による不動産売買が行える登録事業者のひとつです。コロナ禍にも、安心・安全に不動産取引していただけるよう、売買契約以外でも感染防止対策を徹底しております。
また、イエツグではIT重説が可能なだけでなく、高額になりやすい仲介手数料が業界最安値の定額182,900円(税別)。
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「少しでも安く不動産売買したい」
とお考えの方は、ぜひイエツグまでご相談ください。