本当は新築の家に住みたいけれど、予算的に手が届かないと悩む人も多いのではないでしょうか?そういった方には、中古住宅を購入してからリフォームするのがおすすめです。
しかし、中古住宅を購入するのであれば、「リフォーム費用はできるだけ抑えたい!」というのが多くの方の真情のはず。そこで本記事では、中古住宅のリフォームにかかる費用の相場や費用抑制の方法のほか、リフォームするときの注意点などについて解説します。
- 中古住宅のリフォーム費用の相場
- リフォーム費用を抑えるためのポイント
- リフォームの注意点

不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
保有資格:宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士
目次
中古住宅リフォームの費用相場はいくらぐらい?

新築住宅と比較して、中古住宅は安く取得できるものです。
2020年9月現在、首都圏新築マンションの平均価格は「6,011万円」。その一方で、同時期・同エリアの中古マンションの平均平米単価は「55.98万円/㎡」です。60㎡のマンションだとすれば「3,358万円」となります。
中古住宅は取得金額が抑えられる分、リフォームにかけられる費用も捻出できるかもしれません。しかし、できる限り費用は抑えたいものですよね。
まずは、平均的なリフォーム費用や設備の交換費用について解説します。
中古住宅のリフォーム費用相場
国土交通省が発表している「平成30年度住宅市場動向調査報告書」によると、住宅リフォームに要する費用の平均は241万円です。リフォームするには、概ね200万円〜300万円程度の費用をかけるのが一般的といえるでしょう。
また、241万円のうち、自己資金の平均は204万円です。ただし、リフォームに関する住宅ローンがある人は0.6%とかなり少数派なので、ほとんどの人はリフォーム費用を自己資金のみで賄っているのが現状です。
なお、自己資金の用意方法として最多なのが「預貯金・有価証券売却代金・退職金」。あらかじめ用意してある現金で工事をする人が多数派となっています。
設備リフォーム費用の相場
リフォーム工事の内容としては、住宅内設備の改善・変更をしている人が最も多いです。
具体的には、トイレ・キッチン・浴室などが該当します。なお、住宅内設備の改善・変更にかかっている金額は以下の通りです。
金額 | 戸建住宅 | マンション |
300万円以下 | 31.9% | 46.7% |
300万円超〜500万円以下 | 53.6% | 71.4% |
500万円超 | 72.1% | 76.4% |
(参照:国土交通省 住生活基本計画 既存住宅流通・リフォーム市場の現状)
※複数回答可能のアンケートなので、合計は100%になりません
リフォーム費用の平均は241万円ですが、水回りを中心とした住宅内設備のリフォーム工事には、300万円以上かけている人が多いことがわかります。
中古住宅のリフォーム費用を抑えるための5つのコツ

リフォーム費用の相場について解説しましたが、可能であればリフォーム費用は抑えつつも、新築並みに綺麗で、自分がイメージするリフォームを行いたいものです。
ここからは、リフォーム費用を抑えるためのコツについて解説します。
1.工事する箇所を絞る
リフォーム費用を抑えるためには、リフォームの優先順位を決めて工事箇所を絞ることが必要です。
家は毎日生活する場なので、色々な箇所を新調したくなるものです。しかし、全部を希望通りにしようとすると費用がかさんでしまいます。
優先順位が高い箇所には費用を集中投下して、できるだけ新しい設備などを入れるのが得策です。あまり順位が高くない箇所に関しては、グレードを下げることも必要になります。
なお、多くの人がリフォーム時に困るポイントは、リフォーム業者の見積額が適切かわからない・費用が当初の見積もりよりもオーバーしてしまったなどのものです。
2.リフォーム会社のショールームで相談する
リフォーム工事の計画にあたっては、リフォーム業者のショールームを訪問するのがおすすめです。
工事前には、設備のカタログなどを見て検討する人も多いでしょう。しかし、カタログで写真だけ見ていても、あまりイメージがつかないという人もいるのではないでしょうか。
工事完成のイメージがつかないと「とりあえず新しい設備を入れておけば問題ないのでは」など、安易な発想に陥りがちです。結果的に、費用が膨らんで予算をオーバーしやすくなってしまいます。
とくに設備の使い勝手などについては、リフォーム工事の営業マンに相談するよりも、ショールームで設備に触れてから説明を聞くほうがイメージしやすいです。
3.できるだけ壁が少ない間取りにする
リフォーム工事の費用を抑えるためには、部屋と壁の数を極力減らすのも有効な方法です。
水回りの設備と壁の増設は、とくに大きな費用がかかります。壁を減らして、市販されている家庭用のパーテーションなどを間仕切りに活用するのも1つの方法です。
なお、部屋数は将来の家族計画にも関わるので、工事の計画に当たっては家族間の話し合いも重要になります。
4.リフォームローンを活用する
どうしても見積もりが予算をオーバーしてしまう場合は、金融機関が提供しているリフォームローンを活用するのも有効です。
リフォームローンは、住宅の改修を目的としたリフォーム工事に加え、新たな機能の付加などバリューアップを目的としたリノベーションにも利用できます。
リフォームローン単体で利用するほかにも、住宅ローンと一体型になっているローンもあるので、金融機関で相談してみるとよいでしょう。なお、リフォームローン単体で利用する場合は、融資金額が小さくなりがちなので、金利が住宅ローンよりも少々高くなります。
5.イエツグで中古物件を購入する
弊社イエツグでは、リフォーム前提で中古物件をお買い求めのお客様の仲介手数料を無料としております。
仲介手数料は、「物件価格×3%+6万円(税別)」請求されるのが一般的です。3,000万円の住宅なら「96万円(税別)」、5,000万円なら「156万円(税別)」と非常に高額になってしまいます。
イエツグではこの費用がゼロとなりますので、リフォームにお金をかけていただきやすいということです。
中古住宅をリフォームするときの注意点

リフォーム工事は初めてなので、どんな点に気をつければよいのかわからないという人も多いのではないでしょうか?
とくに注意すべきポイントは、住宅の構造と規制についてです。ここからは、中古住宅をリフォームするときの注意点について解説します。
戸建住宅の場合は構造に注意
住宅の「構造」には種類が複数ありますが、戸建住宅の場合は「木造軸組構造」もしくは「ラーメン構造」の物件はリフォームしやすいものです。これらの構造で建築されている戸建住宅は、間取りの変更もしやすい特徴を持っています。
反対に、間取りを変更しづらいデメリットを持っているのが、ツーバイフォーなど「壁式構造」の住宅です。壁式構造の住宅は、壁で家全体を支える構造となっているため、壁を壊すと家全体の耐震性などに影響が及びます。壁式構造の住宅を購入するならば、元々の間取りを活かしたプランニングが必要です。
工事の前に規制を確認する
リフォームを検討する人の中には、介護などのために増築をしたいと考える人もいらっしゃるでしょう。増改築を伴う工事を予定しているのであれば、あらかじめ住宅が立地する地域の規制を確認する必要があります。
自治体が定める都市計画によって、建てられる建物の規模に上限が定められているからです。必ず住宅購入の時に不動産業者へ相談しましょう。
マンションでは事前に管理規約を確認する
マンションでリフォーム工事をするならば、工事の前に管理規約や使用細則を確認しておく必要があります。多くのマンションでは、着工前に工事期間や内容などについて届け出ることが義務付けられているからです。
管理規約や使用細則はマンションの管理会社または管理室に保管されているので、手元にない場合は問い合わせてみましょう。
なお、マンションでは禁止されている工事の内容が規約で定められていることもあります。できれば工事の計画前に確認しておくと安心です。
まとめ:中古住宅のリフォーム費用相場は200~300万円程度
中古住宅のリフォームには、200万円〜300万円程度の費用をかけるのが一般的です。しかし、とくに水回りを工事する場合には、多めの予算を用意しておく必要があります。
なお、リフォーム費用を抑えるためには、工事の優先順位を決めてショールームに足を運ぶのも有効です。工事する前の注意点としては、住宅の構造や規制について確認する点などが挙げられます。
弊社イエツグでは、実績豊富なリフォーム業者と提携して「中古住宅×リノベ」プランをご用意しております。こちらのプランを使って弊社で中古住宅をお買い求めの方には、仲介手数料を無料とさせていただいております。詳しくは、以下から特設ページをご覧くださいませ。


現在はフリーライターとして、国内不動産および海外不動産投資関連の記事を多数執筆している。