「住宅の品質を証明する「耐震基準適合証明書」は、取得できれば税金対策に役立つ書類です。」
ただし、このテーマは過去の税制改正と現在の適用条件が混ざりやすいところです。
2026年時点で、耐震基準適合証明書がすべての中古住宅で不要になったわけではありません。住宅ローン控除などの適用可否は、入居年、建築時期、住宅性能、床面積、所得、必要書類などをまとめて確認する必要があります。
特に昭和56年12月31日以前に建築された既存住宅では、耐震基準適合証明書、建設住宅性能評価書、既存住宅売買瑕疵担保責任保険証明書など、現行の耐震基準に適合することを示す書類が必要になる場合があります。昭和57年1月1日以後に建築された住宅でも、ほかの適用条件は別に確認します。
つまり、判断の軸は「証明書が必要か不要か」の二択ではなく、購入する住宅と利用する制度に応じて、どの書類をいつ準備するかです。古い記事の「一律に不要」「必ず使える」といった表現は、そのまま現在の取引に当てはめないようにしてください。
本記事では、耐震基準適合証明書が必要になりやすいケース、住宅ローン控除・不動産取得税などで確認するポイント、発行費用や手続きの考え方を解説します。
2026年確認:制度の適用条件と必要書類は、国土交通省「住宅ローン減税」、国土交通省「既存住宅を取得したとき」、国税庁「中古住宅を取得し、令和4年以降に居住の用に供した場合」などの最新案内で確認してください。
不動産を購入する際、耐震基準適合証明書が必要かどうかは、契約前に仲介会社、建築士、税理士、司法書士などへ確認しておくと安心です。
そのような方のために、耐震基準適合証明書の発行費用は発行方法についても念のため記載させていただきます。
- 耐震基準適合証明書はどのようなときに必要だったのか?
- 耐震基準適合証明書を発行する場合の費用や方法について

目次
耐震基準適合証明書はどのようなときに必要だったのか?

耐震基準適合証明書とは、その名の通り「耐震性があることを証明した書類」です。
「耐震性があるからなんなの?」と疑問を抱く人も多いと思いますが、実はこの証明書は令和3年度までは税金対策に大きく役立っていたため、発行できれば売買時の経費削減や税金の支払いがとても楽になるものでした。
「耐震基準適合証明書を発行できれば200万円もの住宅ローン控除が受けられたのに」というかなりもったいないご相談を、弊社イエツグのブログ経由で日常茶飯事のようにあったのは記憶に新しいです。
さて、話を戻しますが、この耐震基準適合証明書はどんな人も取得できるものではなく、発行を受けられるのは以下の条件を満たした人のみとなります。
| 建物の条件 | 取得者の条件 |
|---|---|
|
|
では、耐震基準適合証明書があることで、具体的にどんな節税効果が得られていたのでしょうか?耐震基準適合証明書の効果についてみていきましょう。
耐震基準適合証明書の効果
住宅に耐震基準適合証明書があることで、以下のような証明ができます。
- 耐震性があること
- 築年数の要件が緩和される
マイホームを購入したとき、一定の条件を満たすと様々な税金控除や減税措置が受けられます。
これらの適用条件の中に「耐震基準」「築年数」という項目があり、定められた一定基準値以下になってしまうと減税措置を受けることができません。
具体的には木造などの非耐火建築物であれば築20年以内。マンションなどの耐火建築物であれば築25年以内が税優遇の適用要件でした。
しかし、耐震基準適合証明書によってこれら適用条件を満たしているという証明ができるので、保有していると税金控除に大きく役立つというわけです。
また、耐震基準適合証明書があることで築年数の要件の緩和を受けることができます。
つまり築年数が経過している建物でも住宅の強度や丈夫さが充分に証明できれば、減税措置の適用条件を満たしたと判断され、減税措置を受けることが可能になっていたということです。
どんな制度で確認されるのか?
耐震性を証明すると受けられる税金控除には、住宅ローン控除だけではなく以下のようなものがありました。
住宅ローン控除の現行条件や申請期限も確認するなら、住宅ローン控除の途中申請・再適用の手続きも参考にしてください。
- 住宅ローン控除
- 住宅取得等資金贈与の特例
- マイホーム取得資金の相続時精算課税の特例
- 登録免許税軽減の特例
- 不動産取得税軽減の特例
- 固定資産税の減税措置
上記の控除制度の中でも一番効果が大きいものは、何といっても住宅ローン控除でした。
2022年度(令和4年度)の改正以降も、耐震基準適合証明書が関係する場面は残っています。特に、古い既存住宅で住宅ローン控除の適用を受ける場合は、耐震基準への適合を示す書類が必要になることがあります。
住宅ローン控除では、昭和57年1月1日以後に建築された中古住宅について、登記事項証明書などで建築時期を確認する扱いがあります。昭和56年12月31日以前に建築された住宅では、耐震基準適合証明書、建設住宅性能評価書、既存住宅売買瑕疵担保責任保険証明書など、要件に合う書類のいずれかを確認します。
一方、登録免許税や不動産取得税などは、制度ごとに適用要件、申告先、期限、証明書の様式が異なります。「住宅ローン控除で使わなかったから、ほかの税優遇でも不要」とは限りません。不動産取得税の特例など、利用する制度の公式案内を個別に確認してください。
また、2026年の住宅ローン減税は、既存住宅の省エネ性能や世帯区分などによって借入限度額・控除期間が分かれています。入居予定年の条件を確認し、税理士や税務署、司法書士などにも相談しながら進めるのが安全です。
耐震基準適合証明書は、税制上の手続きだけでなく、購入判断や売却時の説明材料として役立つことがあります。発行を検討する場合は、調査の時期や取得前後の期限も含めて、依頼先へ早めに相談しましょう。
耐震基準適合証明書が必要になるケース
税優遇を受けるために証明書が必要かどうかは、住宅の建築時期と利用する制度によって異なります。まずは対象住宅の書類と入居予定日を確認しましょう。
しかし、絶対発行する必要はないのか?と言われればそうとも言い切れません。
理由は2つあります。
1つ目は、例えば「耐震性を有する書類を念のため欲しい」つまり建築士が発行する耐震基準適合証明書があれば検討材料にしたいという不動産購入者は少なからずいらっしゃるからです。
どういうことかというと、耐震基準適合証明書を発行するためには現行の建築基準法に適合している必要があるため、一定の耐震性を有する住宅であることの担保とすることができるというわけです。
建物の耐震性について定めているのは建築基準法になり、この耐震性の基準については度々改正がなされています。
皆さまもご存知の通り、有名どころで申し上げると新耐震基準(昭和56年6月1日以降に建築確認された建物)と旧耐震基準(昭和56年5月31日以前に建築確認された建物)です。
しかし、実は2000年にも耐震性能については大きな改正があり、この改正のことを2000年基準といったり、新・新耐震基準と言ったりします。
日本の耐震基準制度について詳しく知りたいということは、私が動画で詳しく解説しておりますので合わせてご視聴いただけますと幸いです。
この2000年基準では基礎の仕様規定が変わっていたり、筋交いの接合金物や柱頭・柱脚金物の規定が変更となっていたりと、耐震基準が大幅に改定されております。
その為、2000年以前に建築された建物の場合、最新の建築基準法に適合していない可能性が出てくるため、住宅購入を検討している方は建築士に耐震性について診断してもらいたいと思う方もある一定数いらっしゃるということですね。
これから2000年築以前の不動産の売却を検討されている方は、耐震基準適合証明書が役立つ可能性があります。
耐震基準適合証明書があることにより、競合物件よりも優良物件であることを買主様へアピールすることができる為、早期売却、高額売却が可能になるかもしれません。
また、買主様にとっても耐震基準適合証明書を建築士により発行してもらうことにより、現行の建築基準に適合していることのお墨付きをもらえることになるため、不動産を購入するかどうかの判断材料になります。
確かに、税優遇の適用に証明書が必要かどうかは制度と住宅の条件で変わりますが、第三者目線で耐震性を有することの証明書があることにより、買主様、売主様にとっても安心感を買うことができるのではないでしょうか。
税優遇をの恩恵を受けるために耐震基準適合証明書を発行する必要性はなくなりましたが、それでも耐震基準適合証明書を発行した方が良い理由の2つ目の理由は、昭和56年12月31日以前に建築された物件について、耐震補強工事を実施し耐震基準適合証明書を発行する場合によります。
耐震補強工事とは耐震金具を柱・土台・筋交いに取り付けたり、耐震ダンパーや外壁にフレームなどをかけて耐震力を向上させ、現行の建築基準に適合させる工事のことを指します。
耐震診断や補強工事の費用は、建物の規模、構造、劣化状況、調査範囲、工事内容によって大きく変わります。固定の相場だけで判断せず、建築士や検査機関から見積もりを取りましょう。
しかしながら旧耐震に該当する物件を、新耐震基準住宅に適合させるためにはほとんどの場合屋根材を瓦からスレート葺等に葺き替え軽量化する必要があったり、それこそ柱そのものを全取り換えする必要も出てきます。
補強工事が必要な場合は、工事費だけでなく、調査期間、契約・引き渡しまでの期限、利用できる税制の条件を合わせて確認します。住宅ローン控除の控除額や期間は入居年・住宅性能などで変わるため、過去の金額を前提に工事の採算を断定しないでください。
ただし、税優遇はほぼ受けられないものの、耐震補強工事費用を住宅ローン控除である程度まかなうことができると考えると、建物の状況次第では耐震基準適合証明書を発行する価値はでてくると考えられます。
耐震基準適合証明書の発行費用
耐震基準適合証明書は、建築士事務所や指定検査機関などで発行可能です。
発行する際は住宅診断が必要なため、「証明書発行費用」のほかに「住宅診断料費用」が必要となります。
証明書や住宅診断の費用は、依頼先と調査内容によって異なるため、事前見積もりで確認です。
売買契約時に耐震基準適合証明書を発行することが一般的ですが、費用を負担するのは売主・買主・仲介業者の誰でも構いません。契約書に費用負担者について記載があれば、記載されている人が費用を負担することになります。基本的には物件を購入する買主が負担することがほとんどです。
適用要件を満たした人が必ず取得できるよう、ここからは耐震基準適合証明の取得方法をわかりやすく解説していくよ![/voice]
耐震基準適合証明書の発行方法
耐震基準適合証明書ですが、取得するにはどうしたらいいのでしょうか?
耐震基準適合証明書を発行できるのは、指定性能評価機関や建築士などです。指定性能評価機関は、国土交通省が指定した一般財団法人や住宅診断を専門に行っている業者だけとなります。
しかし、指定機関さえ通せばいつでも好きなときに取得できるものではありません。耐震基準適合証明書は「ある条件」を満たさなければ発行することができないのです。
ここからは、耐震基準適合証明書の発行のタイミングや条件について詳しく解説いていきます。
耐震基準適合証明書の取得に必要な時間
耐震基準適合証明書の発行は、申請後に耐震基準に適合しているかどうか調査を依頼しなければいけません。調査期間を含めると、スムーズにいってトータルで3か月ほど必要です。
| 依頼後に現地調査を実施するまで | 1週間 |
|---|---|
| 耐震診断 | 1カ月程度 |
| 補強工事 | 1~3カ月 |
調査中に耐震工事が必要と判断された場合、補強工事に2~3カ月ほどかかることも。工事期間がどのくらい長引くのか、建物の状態によって異なりますが2,3カ月ほど必要になります。耐震基準適合証明書の発行を予定しているときは、発行時期を逆算し、前もって耐震調査を申し込んでおきましょう。
発行に必要なもの
耐震基準適合証明書の発行に必要な書類は、以下の通りです。
- 検査済証
- 新耐震基準と同じ耐震性があることを証明できる書類
耐震性があることを証明する書類があれば、発行手続きを進めることができます。検査済証は家を建てるときに必ず発行される書類ですので、新築物件においては新たに申請する必要はないでしょう。
ただし、検査済証の発行が義務付けられるようになったのは、2000年に入ってからです。築年数が経過した中古住宅の場合は、検査済証が交付されていないことも。検査済証がない場合は、耐震診断を受けて検査済証に変わる耐震診断予備診断書などの証明書を発行してもらう必要があります。
耐震基準適合証明書の発行の流れ

耐震基準適合証明書の発行は、以下の流れで行われます。
耐震基準適合証明書が発行できるか否かは、申請のタイミングにかかっていると言っても過言ではありません。
時期がずれると発行することができませんので、流れを理解していくことが大切です。
| 耐震基準適合証明書の発行の流れ |
|---|
|
冒頭で、証明書を取得できるのは「家屋を購入する人」「購入した家屋に入居する人」と解説しましたが、すでに居住している人は証明書を取得することができません。そのため、耐震基準適合証明書は、所有権移転前(物件引き渡し前)に取得しなければいけないのです。
万が一、補強工事が必要になった場合は、半年以上かかることもありますので、申請時期を逆算し、所有権移転登記前に発行しておかなければいけません。
耐震基準適合証明書の取得は意外と難しい…

建築後の発行は「難しい」ワケ
すでに建築されている建物が耐震基準を満たしていない場合、補強工事が必要になることがあります。
近年、建設された建物は原則、新耐震基準を満たしていますが、1981年以前に建設された建物は旧耐震基準が採用されているため、ほとんどの場合、必要な耐震基準を満たしていません。
このような時期に建設された中古住宅は、多額の補強工事が必要となることが多く、発行を諦める人も少なくないのです。
住宅売買瑕疵保険の既存保険付保証明書で代用可能
耐震基準適合証明書を発行するためには、築年数が古くなれば古くなるほど発行は難しくなります。耐震基準適合証明書の発行が難しい場合は、別の方法で住宅の質が一定以上であることを証明する代用書類がありますので紹介いたします。
それは、既存住宅売買瑕疵(かし)保険に加入しすることによる付保証明書になります。
既存住宅売買かし保険とは、建物に損傷や劣化があった場合、保険会社が修繕費用を負担してくれる保険です。既存住宅売買かし保険に加入する場合は、保険法人や検査機関が住宅診断を行うため、耐震基準に適合しているかどうかを確認することができます。
耐震基準適合証明書の発行が難しい場合でも、既存住宅売買瑕疵保険には入れるということもありますので、一つ参考にしてみてください。
まとめ:すべの物件が耐震基準適合証明を発行できるわけではない!状況に応じて既存住宅瑕疵保険の加入の検討を
耐震基準適合証明書が必要かどうかは、住宅の建築時期、入居予定年、利用する税制、必要書類の期限を確認して判断します。昭和57年1月1日以後に建築された住宅でも、ほかの要件が自動的に満たされるわけではありません。
昭和56年12月31日以前に建築された既存住宅では、耐震基準適合証明書など、現行の耐震基準への適合を示す書類が必要になる場合があります。建築時期の表示だけで判断しにくい物件や、旧耐震の可能性がある物件は、登記事項証明書、設計図書、検査機関の確認結果などをそろえて早めに相談しましょう。
なお、制度の必要書類は改正されることがあります。2026年の現行条件は、国土交通省の既存住宅案内と国税庁の中古住宅に関する案内で確認し、個別の税務判断は税理士または税務署、登記については司法書士へ確認してください。
売主様にとっても、耐震性を説明できる書類や既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書は、買主様が検討する際の材料になることがあります。ただし、発行可否や売却価格への影響を保証するものではないため、物件ごとに専門家へ相談しましょう。
本記事は住宅ローン控除を適用するための特例として、「耐震基準適合証明書」や「既存住宅売買瑕疵保険」というものがあることをご紹介いたしました。
税制や必要書類は改正されることがあるため、過去の改正内容だけで判断せず、入居予定年の公式案内を確認してください。
不動産会社担当者によっては、最新の税制度を良く知らない場合が多々あります。
耐震基準適合証明書の要否は、物件と利用する制度を確認して判断します。必要書類や費用に疑問があれば、契約前に仲介会社、建築士、税理士、司法書士へ確認してください。
インターネットには過去の税制内容を前提にした記事もあるため、検索結果だけで判断せず、公式案内の更新日と必要書類を確認してください。
税制改正は毎年あり、住宅購入や売却する方にとって非常に重要な内容であるケースが大半です。
その為、日々最新の情報を仕入れることが大切になりますね。
弊社イエツグでは常に最新の税情報をお客様にお伝えし、1円も損をすることなく不動産を売買していただけるよう努めております。
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耐震基準適合証明書のように不動産関連で取得が必要な書類であったり、住宅ローンについてのアドバイスももちろんのこと、お客様が1円でも得をしていただけるようしっかりとサポートさせていただきますので、気になる物件がありましたらまずは仲介手数料定額診断をご利用ください。
最後に、結局のところ耐震基準適合証明書はどのようなときに必要なのか?
今回の取引で耐震基準適合証明書は必要なのか?
と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
耐震基準適合証明書について毎日のように弊社宛にお問い合わせがあるため、非常に関心の高い事柄であると認識しております。
その為、耐震基準適合証明書についての個別相談も可能ですし、弊社にて発行が必要か、また発行が必要であれば諸手続きについてまるっとお手伝い可能でございます。
直ぐにお見積りいたしますのでお気軽にお問い合わせください!



























