不動産会社と結ぶ媒介契約ってなに?種類と選び方を解説

不動産会社に売買の仲介を依頼するときに結ぶのが媒介契約です。具体的に、どのような契約なのでしょうか。媒介契約の概要と賢い選び方を解説します。不動産会社に売買の仲介を依頼する方は、確認しておきましょう。自分に合っている方法で不動産の売却を進められるはずです。

執筆者 丹拓也執筆者 丹拓也
株式会社イエツグ代表取締役。
不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
保有資格:宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士

不動産会社と締結する媒介契約とは

不動産売買の仲介を依頼された不動産会社は、宅地建物取引業法に基づき依頼者と媒介契約を結びます。媒介契約は、依頼する業務の内容や仲介手数料などを明確にする契約です。媒介契約を結ぶことで、不動産売買に関するトラブルを防ぐことができます。媒介契約には、以下の3つの種類があります。

  • 一般媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 専属専任媒介契約

締結する媒介契約は依頼者が選べます。特徴が異なるので、内容を理解したうえで選択することが重要です。それぞれの特徴は次の通りです。

一般媒介契約

複数の不動産会社に不動産売買などの仲介を依頼できる契約です。契約の有効期間に関する規制、不動産会社が負う販売活動の報告義務、不動産会社が負う指定流通機構(通称レインズ。宅地建物取引業に基づき他の不動産会社へ不動産情報を提供)へ物件を登録する義務はありません。依頼者は、自分で見つけた買い手と不動産会社を介さず契約を結ぶことができます(自己発見取引)。

一般媒介契約は、明示型と非明示型に分かれます。明示型は、契約を結んだ不動産会社に仲介を依頼している他の不動産業者を知らせなければならない一般媒介契約、非明示型はその必要がない(他の不動産会社に仲介を依頼しているかどうかも教える必要はありません)一般媒介契約です。

専任媒介契約

不動産会社1社だけに仲介を依頼する契約です。一般媒介契約のように、複数の不動産会社に仲介を依頼することはできません。自分で見つけた買い手と不動産会社を介さず契約を結ぶことはできます。契約の有効期間は3カ月が上限です。不動産会社は、2週間に1回以上の報告義務、契約締結後7日以内に指定流通機構へ物件情報を登録する義務を負います。一般媒介契約に比べると、拘束力の強い契約です。

専属専任媒介契約

専任媒介契約と同じく不動産会社1社だけに仲介を依頼する契約です。専任媒介契約との主な違いは、自分で見つけた買い手と不動産会社を通さずに契約を結べないこと。不動産会社が、1週間に1回以上の報告義務、契約締結後5日以内に指定流通機構へ物件情報を登録する義務を負う点も異なります。契約の有効期間の上限は、専任媒介契約と同じく3カ月です。3つの媒介契約の中で、最も拘束力の強い契約といえるでしょう。

媒介契約を比較

一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約を比較すると次のようになります。

一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
複数の業者に依頼 × ×
自己発見取引 ×
契約期間の上限 なし 3カ月 3カ月
依頼者への報告義務 なし 2週間に1階以上 1週間に1階以上
指定流通機構へ登録 なし 7日以内 5日以内

媒介契約の選び方

媒介契約には以上の種類があります。不動産を売却するときは、どの媒介契約を選べばよいのでしょうか。

人気物件は一般媒介契約を検討

立地に恵まれている、売り出し価格が相場より安いなど、売却する物件が人気物件になりそうな場合は一般媒介契約を検討するとよいかもしれません。一般媒介契約の魅力は、複数の不動産会社に仲介を依頼できることです。仲介手数料を得られるのは成約に至った不動産会社だけなので、一般媒介契約を結んだ不動産会社は競い合うように販売活動を行ってくれます。よって、条件の良い物件は、一般媒介契約を検討する価値があります。ただし、不動産会社からみると、ライバルの多い契約といえます。リスクを考えて、積極的に販売活動を行ってくれない恐れがある点には注意が必要です。

一般的な物件は専任媒介契約がお勧め

一般的な物件にお勧めの媒介契約が専任媒介契約です。仲介を不動産会社1社だけに依頼する契約なので、腰を据えて販売活動を行ってくれます。買主を自分で見つけられる点、2週間に1回以上の頻度で、販売状況の報告を受けられる点も魅力です。報告頻度を高めたい方は、専属専任媒介契約を選ぶとよいでしょう。ちなみに、専任媒介契約・専属専任媒介契約は、一般媒介契約よりもアフターケアや保証が充実しているといわれています。手厚いサポートを受けられるので、不動産売却に慣れていない方にもお勧めです。

不動産売却を知られたくないときは一般媒介契約

ケースによっては、不動産売却を他人に知られたくないことがあります。このようなときにお勧めなのが一般媒介契約です。指定流通機構へ登録義務がないので、不動産会社に登録しないようにお願いすることができます。指定流通機構へ登録しなければ、他人に知られる可能性をグッと抑えられます。

媒介契約は特徴を理解してから選択

不動産会社と締結する媒介契約は、依頼する業務の内容や仲介手数料などを明確にする契約です。媒介契約には、一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約があります。それぞれ特徴が異なるので、よく理解してから契約を締結することが重要です。複数の不動産会社に仲介を依頼できる一般媒介契約は人気物件、腰を据えた販売活動を期待できる専任媒介契約・専属専任媒介契約は一般的な物件にお勧めといわれています。不動産の売却を予定している方は、以上を参考に媒介契約を選んでみてはいかがでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA