売却価格査定依頼前に知りたい「実際いくらで売れる?」を解説

不動産の売却価格査定を依頼するときに考えたいのが「実際に売れる価格」です。この点を見誤ると、売却スケジュールが大幅に遅れることや適正価格で売れないことなどがあります。査定価格と実際に売れる価格にはどのような違いがあるのでしょうか。詳しく解説するので参考にしてください。

執筆者 丹拓也執筆者 丹拓也
株式会社イエツグ代表取締役。
不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
保有資格:宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士

売却価格査定とは

不動産のプロである不動産会社が、不動産の価格などを評価することを売却価格査定といいます。売却価格査定では「3カ月程度で売れると予想される価格(専任媒介契約・専属専任媒介契約の契約期間が3カ月であるため)」が算出されます。売り出し価格の参考になるので、不動産売却前に受ける方が多いようです。不動産価格の査定は、過去の取引事例などを参考に行われます。不動産会社が行う売却査定は、「机上査定」と「訪問査定」に分かれます。

机上査定

机上査定は、実際に物件を確認せず不動産価格を査定する方法です。依頼主から提供された情報や売り出し事例、取引事例、公示価格などをもとに不動産会社が売却価格を査定します。机上査定のメリットは手間をかけずに査定できること、デメリットは概算の売却価格しか算出できないことです。短時間でおおよその売却価格を把握できるので、売却を検討し始めた時期に適している査定方法といわれています。簡単に査定できることから、机上査定は簡易査定と呼ばれることもあります。

訪問査定

不動産会社の担当者が、実際に物件を確認して不動産価格を査定する方法です。机上査定で利用するデータに加え、物件の使用状況や設備の状態、周辺環境、道路との接道状況、権利関係、法規制などの調査を行ったうえで査定するので、精度の高い売却価格を算出できます。机上査定のように短時間で売却価格を把握することはできません。精度が高い反面、手間がかかるので、不動産売却の検討が進んだ時期に適している査定方法といわれています。訪問査定は詳細査定と呼ばれることもあります。

売却価格査定の注意点

売却価格査定を依頼するときは以下のポイントに注意が必要です。

査定価格は不動産会社で異なる

売却価格査定は不動産のプロが行うので、どこで受けても同じと思われがちですがそうではありません。売却価格の算出方法は、不動産会社により異なります。よって、同じ不動産であっても査定価格は異なります。不動産会社選びを慎重に行わないと、市場価格より大幅に高い価格で売り出してしまい売却スケジュールが大幅に遅れることや市場価格より大幅に安い価格で売ってしまうことなどがあります。これらのトラブルを避けたい方は、複数の不動産会社で売却価格査定を受けて相場を把握するとよいかもしれません。

査定価格の根拠を確認

査定方法や市況のとらえ方の違いなどにより、査定価格に100万円以上の差が出ることも少なくありません。疑問を感じたときは、納得できるまで査定価格の根拠を確認しましょう。不動産会社は、算出に用いた取引事例や過去の経験などを提示してくれるはずです。根拠がはっきりしない場合は注意が必要です。基本的に、売却したい物件を得意としている不動産会社ほど納得できる根拠を提示してくれます。よって、詳しい説明を求めることで、信頼できる不動産会社を選べます。

「高額査定=良い不動産会社」ではない

売却価格査定を受けると、良い査定額を提示してくれた不動産会社に仲介を依頼したくなります。この時に注意したいのが、「査定価格=売れる価格」ではないということです。本来であれば「査定価格=売れる価格」となってなければいけませんが、不動産会社の中には査定の精度が低いところがあります(得手不得手もあります)。あるいは、意図的に高い査定価格を提示して、仲介の依頼を獲得しようとするところもあるといわれています。どれだけ査定価格が高くても実際に売れなければ意味がありません。査定価格が相場より大幅に高い場合は、根拠を確認することが重要です。

売却価格査定と売り出し価格

売却価格査定の依頼を検討している方は、売り出し価格との違いも理解しておきましょう。売り出し価格とは、実際に不動産を売りに出すときに付ける価格です。売り出し価格を考えるときは次の点などに注意が必要です。

査定価格はあくまでも参考

売り出し価格は、不動産会社が提示した査定価格などを参考に「売主」が付けます。よって、不動産会社が算出した査定価格で売りに出さなければいけないということはありません。売れると思えば査定価格より高い価格、売れないと思えば査定価格より安い価格で売りに出すことができます。査定価格は、あくまでも参考価格です。ただし、不動産のプロが算出した価格である点には注意しましょう。査定価格より大幅に高い売り出し価格をつけると、なかなか買い手が付かないので販売活動に力を入れてもらえないことがあります。

売却期間を考える

売り出し価格を決めるときに、売却査定価格とあわせて参考にしたいのが売却までの期間です。ここでいう売却までの期間は、売りだしてから買い手が付くまでに想定される期間とします。

この期間を長く取れる方は、売り出し価格を高めに設定するとよいかもしれません。市場の反応を見ながら価格を調整する余裕があるからです。ただし、何度も値下げを繰り返すと、価格の信頼性が低下するうえ物件の新鮮味がなくなるので注意しましょう。

売却までの期間が決まっている方は、このような余裕がありません。出来るだけ早く売るために信頼できる不動産会社が提示した売却査定価格を参考に売り出し価格を付けましょう。市場の反応が悪い場合は、積極的に価格などを調整します。

いずれの場合も、売り出し価格は不動産会社に相談できます。また、予め売却までの期間を伝えておけば、事情を加味した売却査定価格を提示してくれます。売却までの期間も、売り出し価格を決める重要な要素です。

最低売却価格も考えておく

売り出し価格の設定や市況などによっては、売りに出した不動産がなかなか売れないこともあります。このようなケースで検討するのが値下げです。売り出し価格を付けるときは、万が一に備えて最低売却価格も考えておきましょう。最低売却価格は、売っても良い最も安い価格です。住宅ローンが残っている方は、ローン残高になるかもしれません。最低売却価格を決めておくことで、販売活動や見込み客との交渉をスムーズに進められます。

売却価格査定依頼は信頼できる不動産会社へ

不動産会社が、不動産の価格などを評価することを売却価格査定といいます。売却価格査定には、物件を確認せずに行う机上査定と物件を確認して行う訪問査定があります。机上査定のメリットは手軽に行えること、訪問査定のメリットは査定の精度が高いことです。より正確な売却査定価格を知りたい方は、訪問査定を受けるとよいでしょう。

査定価格は不動産会社により異なります。あくまでも参考価格なので、査定額が高い方が良いというわけではありません。最終的に売り出し価格をつけるのは売主です。売り出し価格を付けるときは、査定価格以外に売却期間も考えましょう。これらを参考に、売れる範囲内で出来るだけ高い価格をつけることが重要です。適切な売り出し価格を付けたい方は、信頼できる不動産会社に相談するとよいでしょう。不動産会社の信頼性は、査定価格の根拠などを確認することで測れます。

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