現在、不動産を売却している方は必読です。

この前見に来てくれたご夫婦とか買いそうだったのに…
といったご経験はありませんか?
売れない理由は物件が悪いからなのでしょうか。
もしかしたら売れない原因は、不動産会社が原因かもしれません。
これから不動産の売却を検討している方や、物件が売れなくてお悩みの方は、ぜひご一読ください。
また、不動産が売れない理由・原因は多岐に渡ります。
下記記事に不動産が売れない理由と対策についてまとめてありますので、宜しければ合わせてご確認ください。
目次
内覧が多いのに売れない時の注意点

不動産が売れない理由は、いろいろあります。
価格が高過ぎたり、条件があまりよくなかったり、時期やタイミングが悪かったり、昨今のコロナ禍という情勢も1つの原因と言えるでしょう。
しかし、
内覧が多いのに売れていない物件の中には、不動産会社が原因で売れていない物件があります。
不動産会社が原因となって売れない4つの例と、解決策を伝えしますので確認しておきましょう。
不動産屋が売ろうとしていない

正直、意味が分からないと思います。

不動産会社は、物件を仲介する事で仲介手数料をもらい利益を出しているのに、売ろうとしていないとは?
といった疑問を抱く方がほとんどではないでしょうか。
不動産の流通システム
売ろうとしていない物件というのは、全ての物件ではなく、内覧も沢山入っているのに、なかなか売れていない物件の事を指しています。
そのような事が起こる理由は、不動産の流通システムにあります。
まずは、
流通までの流れを確認しましょう。
物件が市場に流通する流れですが、売主が不動産会社に売却の依頼をして、不動産会社が物件の査定、調査、写真撮影をしてSUUMO、HOME’S、at-homeなどのポータルサイトに広告掲載をします。
その時に初めて売却物件として、市場に出回る事になります。
客寄せパンダとして利用されている
ではなぜこのシステムが、不動産を売らない理由に繋がるのでしょうか。
答えは不動産会社にとって集客先は依頼を受けた委任物件だからです。
もしかしたらあなたのなかなか売れない物件は、客寄せパンダに使われているかもしれません。
いわゆるおとり物件と言われるものですね。
委任物件は、不動産会社にとって多ければ多い方が良いものです。
自社の物件がポータルサイトに沢山並んでいれば、商品数が多いのでお客様からのお問い合わせが来る確率が増えていきます。
不動産だけでなく、一般的な商品でも同じ事が言えます。
1品しか商品がないお店より、スーパーマーケットのように色々な商品が大量にあるお店の方が行きたくなる人は多いでしょう。
不動産会社にとって、委任物件は多い方が自社のお客様が増えて得をします。
そのため、
委任物件を増やすために、物件を売らない不動産会社も存在するのです。
例えば悪徳な会社は、お客様からお問い合わせがあった時に、

相場より高いですよ

中古物件なので雨漏りがあるかもしれませんよ
などとデメリットばかりを話して不安をあおり、他の物件に誘導する事で委任物件は売らずに在庫を確保します。
こうする事で他の物件の買主様から仲介手数料も得ることができて、客寄せパンダである委任物件も残すことができます。
「一生懸命販売します」と話している不動産会社は、もしかしたら委任物件を客寄せパンダとしか考えていないかもしれませんので、ご注意ください。
解決策「一般媒介契約で契約する」
解決策としては1社のみではなく、他の不動産会社にも依頼できる、一般媒介契約をオススメします。
1社のみで依頼して、悪徳な不動産業者に当たってしまうとその物件を利用されて、良いように情報操作されてしまうリスクがあるためです。
そのリスクを抱えるよりは、何社にも依頼を出して数社に競合してもらった方が良い場合もあります。
1社のみに依頼する、専任媒介契約や専属専任媒介契約が悪いわけではありませんが、メリットとデメリットがあります。
依頼する不動産会社によっては1社だけに依頼をする専任・専属専任にはリスクがあるかもしれないと理解した上で、売却活動の依頼をしましょう。
スタートダッシュを間違えている

売却を検討して委任物件を不動産会社と締結している段階で間違えている可能性もあります。
まず、
不動産の売却を依頼すると、査定金額を不動産会社は高く提示してきます。
不動産の売却を検討する時に、一括査定サイトなどを利用して数社から査定金額の見積もりをしてもらいます。
不動産会社同士は競合していますので、できれば自社で専任媒介契約のように1社のみで販売活動をしたいはずです。
例えば、
自社含めて5社に依頼している場合と、自社1社のみに依頼している場合では自社で成約できる可能性が後者の方が高くなります。
不動産会社としては、できれば自社で専属専任媒介契約や専任媒介契約を結んで欲しいと思うのです。
そのため、
売却に適した金額を知った上で他の会社よりも高い査定金額を出してくる可能性があります。
売主側は高く、早く不動産を売却したいと思うはずですので、その考えを利用して自社で専任媒介契約を結ばせようとしてきます。
自分の住んでいた家を、褒められて「相場より高く売れますよ!」と言われて嫌な気持ちになる人はいないと思います。
そのため、
査定金額は相場価格より高く提示される事がほとんどです。
このように言われた事を真に受けて、最初のスタートダッシュを間違えてしまう事があります。
スタートダッシュが大事な理由
なぜスタートダッシュが重要なのかというと、
公益社団法人不動産流通機構が2020年に不動産市場の動向ということで、首都圏の中古マンションを対象にどれくらいの期間販売活動をして売れたのかを調査しました。
その調査の結果によると成約するまでに掛かった日数は約88.3日、およそ3か月間で販売できたというデータがあるからです。
売却物件の広告に使われるポータルサイトも、物件公開が始まった時には新着物件のマークが付きます。
首都圏の中古マンションが平均3ヶ月で売れていることと、
ポータルサイトにて新着物件として紹介されていることも含めた最初の大切な3ヶ月に、高額な査定金額のせいで全くピント外れな販売価格で紹介されているかもしれないリスクがあるのです。
チャレンジ価格として最初は販売価格を高くし、売れなかったら後から下げることも一理あるお話です。
しかし、
販売活動をスタートした最初の時期の方がポータルサイトの閲覧数は多くなります。
さらに買い手の方からよくされる質問に、

この物件販売してからどれくらい期間経っていますか?
というものがあります。
そこで長期間販売していることを伝えると、買い手の心理としては

半年間も販売していて売れていないのは、もしかしたら何かあるんじゃないか
と思う方もいらっしゃいます。
いたずらに高額で販売するのではなく、ベストな販売金額は適正価格+10%程度、例えば、3,000万円なら3,300万円程度が妥当です。
その金額より高く販売することは、それ相応のリスクがあるという事を理解しておきましょう。
高額な販売価格というのは、売主の責任ではなく不動産会社が自社でその物件を取り扱いたいという思惑から高額査定を行っている可能性があります。
それを回避するためには、どうすれば良いのでしょうか。
解決策「レインズマーケットインフォメーションを活用する」
レインズマーケットインフォメーションを活用することで、過去に成約した1年分のデータを見ることができます。
これから売却を検討している方や、今販売活動をしていて内覧が多いのに全然成約に繋がらない方は必ず見てください。
無料で誰でも閲覧できるので、過去のデータと見比べて適正な販売価格かどうかを客観的に確認しましょう。
囲い込みを受けている

本当はもっと多く内覧数が伸びる可能性があり、成約に繋がる可能性も上がるかもしれないのに、成約できないといった状態の物件は囲い込み行為を受けているかもしれません。
囲み行為とは
囲い込み行為というものはどういうものなのでしょうか。
売主から依頼を受けて販売活動を行っている会社の事を元付業者と言います。
元付業者が仲介で売却物件を成約する方法は2通りあり、1つが片手取引というもので、もう1つが両手取引というものです。
片手取引
片手取引というのは、買い手を他の不動産会社が見つけて来る取引方法です。
この方法で成約した場合、元付の不動産会社には売主からの3%+6万円の仲介手数料のみが入りますが、買主からの仲介手数料は、買主側の不動産業者に入ります。
このような元付の不動産会社は売主からのみ仲介手数料が支払われるのが、片手取引の基本です。
両手取引
一方両手取引とは、元付の不動産会社で買い手も見つかり売主、買主両方から仲介手数料が入る状態の取引を指します。
営業マンの心情
不動産会社からすると、両手取引の方が自社にメリットが大きく多くの営業マンが両手取引の方が良いなと思っています。
例えば5,000万円の取引を例に挙げると、片手取引であれば5,000万円×3%+6万円で156万円が不動産会社の売上です。
一方、
両手取引であれば5,000万円×6%+12万円で312万円が不動産会社の売上になります。
そりゃあ片手取引ではなく、両手取引の方が良い!ってなりますよね。
しかし中には思うだけではなく、両手取引以外の取引はしたくないから、片手取引になる別の不動産会社が連れてきた買い手は断ってしまう営業マンがいます。
このように両手取引のみを狙った行為を囲い込み行為と言います。
具体的には、

今契約の話がきているので、内覧できません

まだ引っ越ししていないので内覧できません
といったように断ります。
専任媒介契約には注意が必要
1社のみに売却活動を依頼する専任媒介契約を締結していると、囲い込み行為が横行していることに気が付くことは困難を極めます。
しかし、
この囲い込み行為は気が付かないだけで、実は売主様にとって甚大な損害をもたらしているのです。
1例ですが、元付の業者のもとに3,000万円で販売活動している物件を2,900万なら買いますというお客様が来たとします。
しかし同時に別の不動産会社から、その物件3,000万円で買いますといったお客様の案内がありました。
売主からすると3,000万円で売却したいのが当たり前です。
しかし、
元付の不動産会社からすると別の不動産会社のお客さんと契約してしまうと、片手取引になってしまい仲介手数料が半減してしまいます。
そうならないために買い手側に

もう契約進んでしまっているのでご案内できません
などと言って断ってしまう悪徳な不動産会社もあります。
本当は100万円、200万円高く売れるにも関わらず、1社限定で販売する専属専任・専任媒介契約を締結したがために、不動産会社の都合により大損してしまうかもしれません…
回し物件に利用されている

不動産会社の中には本命物件と回し物件というように、本当に買わせたい物件と、買わせる気はないけど本命物件の引き立て役として戦略的に物件を内覧させる”デキる”営業マンが少なからずいます。
回し物件・本命物件
最初から買主様が買わないであろうな、という想定で、本命物件が良く見えるようにあえてお客様から事前にいただいている希望条件より見劣りする物件が回し物件です。
本命物件とは表向きがこの物件を気に入りそうだという理由で見せるものです。
しかし、
本当の理由がこの物件で成約してくれたら、両手取引になる物件の事を言います。
内覧が多いのに、成約に繋がっていない時は回し物件にされている可能性があります。
不動産営業では、デキる営業マンほどお客様に合う物件の選定が上手いです。
さらに、
その本命物件をいきなり内覧してもらうことはまずありません。
来店されて、話を聞いていく中で営業マンの中で本命物件を決めて、それに合わせて回し物件も考えていきます。
不動産選びには妥協も必要
不動産選びの条件はいろいろあります。
しかし、
全てが希望通りになる物件はなかなか無くて、中には妥協も必要になってきます。
そのことをお客様に理解してもらうためには言葉で説明するのではなく、実際に物件と価格を見てもらい条件を現実的に考えてもらう必要があります。
例えば、
本命物件を見せる前に、極端に前面道路の道幅が狭い物件を見せたり、土地の形が悪い物件を見せたりして、少しずつデメリットを強調する物件を見せていきます。
数件の回し物件を見せた後に、今日中に契約できないと無くなるかもしれないと伝えた上で、最後に本命物件を見せます。
お客様の立場からすると、今までデメリットを強調して見てきたので、その物件は比較的際立って良く見えます。
そこで、

良い物件なので今日中に契約しないと無くなるかもしれません
と営業トークをするというのが不動産営業の定石というわけです。
つまりは、
内見は多いけどなかなか売れないということは、もしかしたらあなたが今販売中の物件は回し物件として利用されている可能性があるということです。
私のブログでは、世の中には儲かる物件があることを何度もお話ししてきました。
仲介手数料は物件価格の3%+6万円が法律的には上限かもしれませんが、対個人との取引ではなく、対業者(要するに新築戸建やリノベーション済み物件)との物件の取引であれば、名目を変えて6%や9%貰うことは良くあることです。
そのような不動産会社にとって儲かる物件のためであれば、あなたが今販売中の物件を駒に使い、本命物件で契約させる為の足がかりにする可能性があることは容易に想像付くはずです。
しかしながら、
売主様からすると、今の案内が不動産営業マンにとって単なる回し物件としての案内だったかどうかはわかりません。
では、回し物件として案内されることを防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。
残念ながら具体的な回し物件とされた案内を回避する方法はありません。
事前に買主様の希望条件を聞いておくことがオススメ
せめてものアドバイスとしては、買主様の希望条件を聞いて、買主様のニーズに対して売却物件の条件と相違が無いか内見前に事前に確認してもらう事をオススメします。
そこで、
買主が「内覧しても買わないな」となってもらえれば、内覧に立ち会う手間も省けますし、回し物件にされることを事前にある程度は防ぐことができます。
悪徳業者の事例

予算と希望条件が合わないお客様に、意図的に回し物件を大量に見せることで、そのお客様の教育を促していくといった営業方法をする不動産会社は実際に多くあります。
事前に参考にするために見るといった事を言われていれば、まだ良心的ではあります。
しかし、
売主様からしても自分の物件がこのように使われるのは良い気分ではないですし、無駄な手間を使い、成約にならなかった場合、落胆してしまうかもしれません。
以上が不動産業界の闇、暴露話でした。
信じるかどうかは、あなた次第です。
買い手が内覧の時にチェックするポイント

さいごに、
実際に買い手の人はどのような事を気にして物件を内覧しているのでしょうか。
ポイントを知ることで、売主様も気を付ける点が見えてきます。
内覧が少しでも有意義なものになるように、どのような点を見ているのかを確認しておきましょう。
部屋の向き
かなり多くのお客様が気にする点です。
ほとんどの人が日当たりの良さを求めていますので、物件の窓の位置や向き等を気にします。
リフォームで簡単に変更する事ができない点でもあります。
風通しと眺望
こちらはマンションでよく気にされる方が多い点です。
自分たちでは、どうしようもない部分です。
できることとしたら、内見前に事前に窓を拭いておくと良いかもしれませんね。
間取り
部屋数や広さだけでなく、部屋の形や家具を置いたイメージを確認します。
部屋の解放感に大きく影響の出る天井の高さなども、気にする方は多いです。
収納スペース
高さや扉の開き方で使い勝手が変わるので、その点も重要です。
湿気がたまりやすいので中にカビがないかなども気にして内覧します。
壁紙などの内装
壁紙は汚れもそうですが、臭いが付きやすい箇所で、ペットの匂いやタバコのヤニはなかなか取れません。
壁紙がよれていたり、クロスにあるヒビは建物が歪んでいる可能性もあるので気にされる方が多いです。
水回り
水回りはバスルーム、トイレ、キッチンなど使用感を確認します。
毎日使う場所で状況によってはリフォーム時に多額の費用がかかりますし、衛生的にも重要な箇所です。
水漏れがないかどうか、床が浮いていたりシミができていないかを確認します。
外壁や基礎
外壁や基礎は10年〜20年の周期でマンションなら大規模修繕、戸建てであれば外壁塗装などの対応が必要です。
その辺りの管理が出来ているかなどもチェックの対象です。
ガスと排水の種類
ガスは都市ガスか、プロパンガスかの確認と、下水は浄化槽なのか下水道なのかを確認します。
まとめ

「内覧は多いのになかなか売れないな」と思っている方は、原因となる理由がご紹介した4つの中にあるかもしれません。
その時は一般媒介契約に切り替えてみたり、依頼する不動産会社を切り替えてみるといった販売経路の変更が大切です。
セカンドオピニオンで査定金額を、別の不動産会社にもう一度頼んでみるという事も、なかなか売れない時の対策方法ではあります。
その他にも買い手の方が内覧時に気にしている点もリストアップしておいたので、改めてチェックしてみてください。
それでも売れなかった場合は他の理由があるかもしれません。
下記の記事でも売却価格を下げる前に知っておいていただきたい売れない理由をご説明しております。
「【売主様必見!】不動産を売却したいのに売れない4つの理由?」
イエツグでは、皆様が物件の売却、購入で失敗しないようにわかりやすく情報提供をしていきますので、ぜひその他の記事もご一読ください。
さいごに、
弊社イエツグでは、不動産売却時にかかる諸費用である仲介手数料は定額の18万2,900円(税別)となっています。
買い手が気にしているチェックリストにもありますが、クロスの汚れや、水回りの汚れなど目に見える劣化などはかなり気にされる方が多く、売れるための重要な要素です。
そこで、
仲介手数料定額プランの他にも、弊社負担で無料でリフォームする売却プランも用意しております。
近隣の販売物件よりも優位に売却活動を進めていきたい!ということであれば是非お気軽にご相談ください。
内覧の申込が何件も来ているのに売れないな