【2021年】withコロナ時代の首都圏不動産の買い時はいつか?

いまだ収束を見せないコロナウィルスの蔓延。マイホームや不動産の購入を検討されている方は、「いつ買えばいいのだろうか?」と買い時に悩んでいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回は、withコロナ時代が継続すると思われる2021年の不動産の買い時について考察していきます。

住宅ローンや不動産価格など、公的なデータを元にわかりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

この記事でわかること
  • コロナ禍の不動産価格・成約数の推移
  • 住宅ローン金利の動向
  • 買い時にも影響する経済対策について


【動画目次】
00:00 はじめに
01:08 ①2021年新築マンションは買い時なのか
03:25 ②中古住宅の取引状況と今後の見立て
06:22 ③2021年の住宅ローン水準はどうなるのか
08:09 まとめ
執筆者 丹拓也
執筆者 丹拓也株式会社イエツグ代表取締役
不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
保有資格:宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士

コロナ禍の首都圏不動産価格の推移

まずは、コロナ禍に首都圏の新築マンション・中古マンション・中古戸建の価格がどのように推移したか見ていきましょう。

新築マンション

不動産経済研究所の数値を元に筆者が作成)

首都圏新築マンションの価格は、コロナ禍で目立った下落がありませんでした。しかし、コロナ禍では販売数が大幅に減少。緊急事態宣言下の首都圏の販売数は、400戸にも満たず、至上最低の水準となりました。2020年上半期は、昨年の同時期と比べて販売数40%以上減と激減しています。2020年下半期も販売数は低調になる見込みですが、「価格は落ちない」というのが大方の見方です。

新築マンションは、販売計画が着工時からスタートしているため、なかなかすぐに価格が落とせないものです。現在の新築マンションの平均価格は6,000万円前後で推移しており、バブル期以上の高水準で今や一般的なサラリーマンには手が届かない水準だといえるでしょう。今は高止まりしているわけですが、2021年になれば一定の下落も考えられます。

2008年に起きたリーマンショックの後には、新築マンション価格が10%ほど落ちました。withコロナ時代においても、すぐに落とせない価格を時間をかけて調整していき、買主のニーズに合わせていくことは十分考えられます。しかし、今の日本は金融緩和によって莫大なお金が市場に流れているとき。このお金が株や不動産へと流れることで、2021年にも新築マンション価格の高止まりは変わらないというシナリオもまた考えられることなのです。

中古マンション

(出典:東日本レインズ

上記グラフは、赤線が首都圏の中古マンションの平米単価の推移を表しています。

緊急事態宣言が出た2020年4月には、価格が急落していることがわかりますね。ただ、翌5月には、前年同月比でプラスに転じており、7月までにさらに大きく回復しています。中古マンション価格は、すでにコロナ前の水準に戻ったといえるでしょう。

平均成約平米単価を見てみると、緊急事態宣言明けから2020年後半は「55万円/㎡前後」。60㎡のマンションの平均価格は、3,300万円ほどです。

首都圏のエリア別で見てみると、全てのエリアで2020年4月、5月は急落していますが、千葉県と埼玉県を除いて7月までに前年同月比でプラスに転じています。7月時点の平米単価は、最も高い東京区部で「81.76万円」、最も低い千葉では「27.64万円」。首都圏の中でも大きく差があることがわかります。

中古一戸建て

では、中古一戸建ての価格推移を見ていきましょう。

(出典:東日本レインズ

グラフを見ていただくとわかりますが、7月時点で、価格はいまだコロナ前の水準には戻っていません。中古マンションよりも下げ幅が大きく、5月から回復傾向にはあるものの7月時点で前年同月比-2.1%。平均成約価格は、「3,102万円」です。

ただエリア別で見てみると、東京では7月時点で前年同月比ですでにプラスに転じており、埼玉県や神奈川県の横浜市・川崎市でマイナスがいまだ大きいようです。

中古マンション、中古一戸建て、いずれも共通するのがコロナ禍で5~15%ほど価格を落としたものの、すでにコロナ前の水準に戻りつつある、あるいはコロナ前を上回る価格であるということです。

2021年住宅ローン金利はどうなる?

不動産の買い時を占うには、住宅ローン金利の水準も重要でしょう。

近年では、かつてないほどの低水準で推移している住宅ローン金利。2021年はどうなっていくのでしょうか?

住宅ローン金利は過去最低ともいえる水準で推移

全期間固定金利 変動金利 固定期間選択型(10年)
三菱UFJ銀行 店頭 1.82% 0.625~0.775% 0.84%
ネット 0.525% 0.74%
みずほ銀行 店頭 1.14% 0.625~0.875% 0.85~1.05%
ネット 1.041.15% 0.525~0.775% 0.75~1.00%
三井住友銀行 店頭 1.68% 0.575~0.775% 1.10~1.60%
ネット 1.28~1.68% 0.475~0.725% 1.10~1.55%
auじぶん銀行 0.41% 0.55〜1.51%
ジャパンネット銀行 0.38% 0.62%
住信SBI銀行 1.161.57% 0.41% 0.76〜1.16%
ARUHI 1.11〜1.26%

※2020年8月時点の各金融機関のHPを参照し作成
※記載の金利は各金融機関が2020年8月時点で実施している割引プランを加味した数値
※ARUHI、住信SBI銀行以外の固定金利はフラット35ではなく各金融期間が独自に取り扱っている商品を掲載
※ARUHIはスーパーフラット(団体信用生命保険加入)の数値を掲載

2020年8月時点の各金融機関の住宅ローン金利は、上記の通りです。全期間固定金利で1%強、変動金利で0.5%前後といったところ。ここ数ヶ月は、大きな変動もありません。

この水準は、かつてないほどの金利水準といっていいでしょう。これほどまでの低水準を維持している理由は、日銀による金融緩和政策によるものです。

金融緩和は、基本的に景気が悪いときにとられる政策です。金融緩和政策は、すでに2013年から7年以上継続しています。コロナ禍ではさらに追加の金融緩和が実施されており、コロナショックでも株価の下落を最小減に押さえ込んでいます。

2021年も金融緩和政策は続く?

日銀による金融政策の影響を大きく受ける住宅ローン金利。2021年も緩和政策が変わらなければ、住宅ローン金利が大幅に上昇するようなことはないと見られます。

では2021年も金融緩和政策が継続されるかどうかですが、結論からいえば継続される可能性が高いといえるでしょう。

今や、新型コロナウィルスの蔓延となかなか収束しない今の状況から、日本のみならず世界的な不況ともいえる時期。この時期に、各国ともに金融引締めに舵を取ることは不可能に近いことだといえます。現に、日銀の黒田総裁は金融緩和政策の目標である物価上昇率2%について、「2021年度中に達成する可能性はきわめて低い」とし、「2022年度でも金利を引きがる状況には遠い」(引用:日経新聞)としていることから、2021年もローン金利が大幅に上昇することはないというのが大方の見方です。

2021年は住宅ローン控除再延長の可能性も

消費税10%への引き上げ時の経済対策の1つとして、「住宅ローン控除の延長」がありました。従来まで控除期間が「10年」だった住宅ローン控除が、一定期間に限り「13年」に延長されたのです。

住宅ローン控除が13年間に延長中!節税効果の違いをシミュレーションしてみた

コロナショックによる住宅業界への影響に鑑み、住団連は再度、この住宅ローン控除延長を政府に要望しています。この要望が国会で可決されれば2021年4月にも住宅ローン控除の再延長が決まる可能性があります。

2021年に住宅ローン控除の拡充や新たなポイント制度が開始されるかも?内容や背景を解説

リフォームにも使える!最大200万円相当のポイント付与も検討中

住宅ローン控除期間の延長とともに、消費税引き上げ時には「次世代住宅ポイント」制度も創設されました。今では終了していますが、この制度は新築取得やリフォーム時に最大30万円のポイントを付与し、家電やインテリア、商品券などの交換できるというものです。

住団連の要望には、次世代住宅ポイントに代わる「新しい生活様式ポイント制度(仮称)」の創設があります。新しい生活様式ポイント制度の最大付与ポイントは200万(=200万円相当)です。

住団連は、「コロナショックの影響は消費税増税時よりも大きい」とし、かつてない規模・内容の施策が必要だと要望書を提出しています。要望書には、さらに住宅取得資金に係る贈与税の非課税枠の拡大など、住宅購入者が助かる制度が複数含まれています。

住団連の5つの要望

  1. 住宅ローン控除期間の延長(10年から13年以上に)
  2. 次世代住宅ポイントに代わる制度の創設(最大200万ポイント)
  3. 両親や祖父母からの住宅取得資金にかかる贈与税非課税枠の拡大(最大3,000万円)
  4. ZEH補助制度の拡充
  5. 中小事業者の経営力強化に対する支援の拡充

これらの政策はいまだ「要望」段階ですが、可決されれば2021年に不動産を購入される方の多きな後押しとなるでしょう。

マクロの視点のみならず自分や家族の意向も大切に

マイホームなどの不動産の買い時を考える上で重要なことは、ご自身や家族がより良い生活を送るために最も良いタイミングを考えることです。

市況を見たり、住宅ローン金利を見たりすることももちろん大切です。しかし、たとえば購入を1年、2年と見送って、その間、通勤や通学が不便なままであれば、それはある意味で「買い時を逃した」といえるのではないでしょうか。

また、市況的にはうまく買い時を見定められて1年後に1割引きで住宅を購入できたとしても、1年間の家賃や生活を送る上での不便さを考えれば、結果的に「買い時は1年前だったのでは?」ともなりかねません。

不動産は焦って購入するものではありませんが、マクロの視点だけで買い時を見定めるのではなく、ご自身や家族の「都合」「希望」「快適な暮らし」を優先させた方が、結果として満足度の高い購入ができると私たちは考えます。

まとめ:2021年住宅ローン金利や経済対策が不動産の買い時の後押しになる可能性も

緊急事態宣言下に一時期中古住宅の価格が落ち込みましたが、2020年5月、6月からは徐々に上昇傾向にあり、2020年7月時点ではコロナ前の価格にほぼ戻っています。

2021年は、コロナショックによる影響が明るみに出て価格が落ちるシナリオも考えられますが、市場にあふれたお金が不動産に流れることで価格が高止まりする可能性もあるといえるでしょう。

一方で、住宅ローン金利は買い時を後押しする低水準で推移する見通し。そして住宅ローン控除の延長や次世代住宅ポイントに代わる制度が創設されれば、住宅購入者や購入時にリフォームを考えている方にとっても大きな朗報になるでしょう。

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イエツグは、住宅とともに想いを”人から人に継ぐ”という願いから付けた社名です。仲介手数料を格安・定額にすることで、節約できた費用を住宅の質を向上させるために使っていただきたいと考えております。住まいを”継ぐ”には、耐震性や価値を向上することが不可欠だと思うからです。
イエツグ代表の私、丹は、元消防士。東日本大震災で多くの家屋が倒壊し、大切なものを失った方々を目の当たりにしたことにより、既存住宅の価値を上げ、良質な住宅を流通させることがこの国の急務なのではないかと考えるようになりました。小さな会社ではありますが、社員一同、同じ志を持って対応させていただいております。ぜひ一度ご相談ください。



編集長・監修者 亀梨奈美
監修者 亀梨奈美大手不動産会社退社後、不動産ライターとして独立。
機関紙から情報サイトまで不動産ジャンルのあらゆる文章を執筆・監修。