今、不動産売買をお考えの方は「相場」が気になりますよね。
とくに今の時期は、コロナショックの影響が不動産価格にどう出るか定かではないため、敏感になっていらっしゃるのではないでしょうか?
こちらでは、2020年6月10日に東日本不動産流通機構から発表された首都圏(一都三県)中古物件(マンション・一戸建て)の成約数・成約価格の速報値をお伝えいたします。
買い時・売り時の判断にお役立ていただけましたら幸いです。
目次
2020年5月首都圏の中古マンションの売れ行きは?
まずは、一都三県の中古マンションの売れ行きからの解説です。
(出典:東日本レインズ)
成約件数は4月から回復傾向に
成約件数は、前年同月比-38.5%と大幅減となっています。
ただ2020年4月が前年同月比-50%以上でしたから、やや回復傾向にあるといえるでしょう。5月には、21日に近畿圏で、25日は関東圏を含む全域で緊急事態宣言が解除されたので、その影響が大きいものと見られます。
成約平米単価は微増
成約件数は前年同月比で大幅に落ち込みましたが、成約平米単価は52.03万円/㎡と微増して、前年同月比+0.4。
4月と比較しても+2.3%となっています。
地域別
中古マンションの成約件数は、一都三県すべてのエリアで大幅減となりましたが、成約価格はエリアごとに大きく差が開いています。
(出典:東日本レインズ)
上記画像数値は、全て前年同月比のもの。東京多摩地域では+9.4%と大幅増になりましたが、千葉県では-8.4%と大幅減となっています。
成約平米単価 | 前年同月比 | |
東京区部 | 77.87万円/㎡ | +2.7% |
東京多摩 | 41.27万円/㎡ | +9.4% |
横浜・川崎市 | 45.78万円/㎡ | -4.2% |
神奈川県他 | 29.22万円/㎡ | +1.1% |
埼玉県 | 31.32万円/㎡ | -3.6% |
千葉県 | 25.38万円/㎡ | -8.4% |
2020年5月首都圏の中古戸建の売れ行き
続いて、一都三県の中古戸建の売れ行きです。
(出典:東日本レインズ)
成約件数は4月から回復傾向に
成約件数は、前年同月比-20.5%と戸建ても大幅減となっています。
ただやはり、中古戸建も2020年4月が前年同月比-40%以上でしたので、回復傾向にはあるといえるでしょう。
成約価格は大幅減
中古マンションの成約価格は微増となりましたが、中古戸建の成約平均価格は2,668万円。前年同月比で、-16.2%となっています。
地域別
(出典:東日本レインズ)
中古マンションの成約価格は東京を中心に上昇でしたが、中古戸建については東京区部・横浜・川崎市など都市部での価格下落が目立っています。
成約平均価格 | 前年同月比 | |
東京区部 | 4,964万円 | -15.1% |
東京多摩 | 3,214万円 | -2.3% |
横浜・川崎市 | 3,150万円 | -18.9% |
神奈川県他 | 2,752万円 | +2.0% |
埼玉県 | 1,945万円 | -4.4% |
千葉県 | 1,584万円 | -11.5% |
まとめ:今後も不動産価格の推移に注目
2020年5月の首都圏の中古物件の成約状況を見ると、まず、成約件数はまだコロナ前に及びません。東京区部の成約価格は、マンションは微増、中古戸建は大幅に下落しています。総体的に見ると、比較的、影響が少ないのが横浜・川崎を除いた神奈川県。逆に千葉県はマンション・戸建てともに価格が大幅に落ちています。
アフターコロナの世では、不動産価格が落ちるというのが通説になっていますが、今後もエリアによって、物件種別によって、相場動向は変わってくるでしょう。これから不動産売買をお考えの方は、大きな視点だけで見るのでなく、売買を検討しているエリアの情報を収集することが大切です。早めに不動産会社に相談し、売り時・買い時を逃さないようにしましょう!
不動産業界の活性化・透明化を目指し、2018年仲介手数料定額制の不動産会社「イエツグ」を設立。お客様の「心底信頼し合えるパートナー」になることを目標に、良質なサービスと情報を提供している。
保有資格:宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランナー技能士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー・防災士